67話 二人で一つ
私の後を追って誰かがついてきていた。
「……どうして私に着いてくるのかな」
私は魔力暴走:飛翔を出し威嚇をした。
「違うんです……連れていってほしい場所があって……」
「なら他の冒険者の集団に巻き込まれたらいいのに」
「いえ……男の人は欲に執着してるので……」
「女だったらいいってわけ?」
後ろからエマさんがトコトコとやってきた。
「どうしたんだ?」
「うおっ……いつの間に」
「そんな驚かなくてもいいじゃんか~って誰?」
「あっ……」
「どういう目的で船にいるんだ?」
「それは……」
どうやらエマさんの圧力が強すぎる影響で言葉が出てこないようだ。
「この子がどこかに連れていってほしいってさ」
「この船はタクシーじゃないんだけどさ……何処に行きたいの?」
「眠りの祠ってところ」
「眠りの祠……ここの土地勘がないからな……あいつらに聞いてみるか」
エマさんは磁力の子を探しに行った、私はとりあえずその子をラウンジに座らせた。
「しかしさ……恥ずかしくないの?その服装」
(もはや下着だけじゃねーか……)
その子の服装は下着だが……風俗街にいたサキュバスの服装に似ていた。
「ルンダ、ちょっとこっちに来てくれ」
「どうしたんだ?」
私はエマさんに呼ばれ、あの子が私たちの声が聞こえない場所に連れてこられた。
「あの子、マグネに聞いたけどさ」
「ちょっとまって、マグネって誰?」
「磁力の子。それでね、あの子は多分セイレーンだと言っていたんだ」
「セイレーン?」
「私は分からないが……声で人間を誘惑して食べるっていう魔物だ」
「でも今は誘惑していないよね」
「そうだ、どうしてかはわからないんだ」
そしてエマさんはマグネの案内の元、眠りの祠に向かった。
それと同時、とある男は動いていた。
「やっほーマリー遊びに来たよー」
「マリー様は外出しています」
「そっかぁ、何日連続で外出をしてるんだが……ならクラウンは?」
「クラウン様も外出しています」
「あちゃー、こりゃ面倒なことに巻き込まれてるな……グラベル」
その男は何もない空間から馬を出した。
「しゃーねーか、店を一旦従業員に任せて俺様はマリーのいる場所に向かうか……位置は何となくわかるんだ」
そしてその男は馬にまたがり、宙を走り出した。
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