55話 広い海の中の一つの島
私は小さくなっていく島をじっくりと見ていた
「ねぇ、こんな広い海の中にこの島がぽっつりとあるんだね」
「そうなのかもしれないな……広い海の中にあるだけで、なんか優越感あるな」
「マリーさんどうしたの?」
「だってさ、こんなちっぽけなんだよ?私が住んでた島はこんな小さな島だったなんだって誇れるじゃん」
「……そうか」
私は豆粒のように小さくなる島を見ながらこんな話をしていた。そしてハッチは……日向ぼっこしていた。
「おひさまてりてりだよ!」
「そうだね、日焼け止め塗ってる?」
「塗ってないけどどうしたの?」
「だってこの日差しだと日焼けしそうだもの」
「そりゃそうか」
そして一花さんは本の整理をしていた。
「この人は?」
「ああ、ドラゴン族の司書さん、名前はなんて言うんだっけ」
「クラウンさん、一応何千年生きてるらしいの」
「そうだよ、数千年生きた司書って巷では」
「呼ばれていないからね」
「もー」
そう不服そうにクラウンさんがため息をついた。
「でも、私も外に出かけられるとは思ってなかったけどね」
「その言い方、一度この外に出たことがあるっていう言い方だけど?」
「それは……後で話す、先にマリーをとりあえずこの部屋から追い出してちょうだい」
部屋の入り口からマリーさんが聞き耳をしている姿が見えた。
「はいはい……マリーさん、あとで話してあげますからね~」
「んも~どういう話をするのか気になるよぉ~」
ウダウダ言っているマリーさんを強制的に移動させた。
「じゃ、マリーが居なくなったし話をするよ」
そしてクラウンさんが大陸の話をし始めた。
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