43話 気球
風呂を上がり、私は涼みに外に出た。
(外はちょっと涼しいね、ってマオさんは何をしてるんだろう)
マオさんは気球に火をくべていた。
「そうしたんですか?マオさん」
「いやぁ……一花には一度この空を堪能してもらいたいなって」
「へぇ……」
「乗る?ちょうど儂も乗りたいなって」
「なら一緒に乗りましょー」
私とマオさんは気球に乗り、火力を高め、上空にどんどん上がっていった。
「ってこわぁぁ!?!?」
「一花、謝るんだったら降ろしてやる、どうだ?」
「謝る!謝るから!!!」
「よしわかった、紐に捕まれよ」
マオさんは一つの紐を切った、すると一花さんが上から垂れてきた。
「わお」
「それで、私を裏の顔がある人と思わないでね」
「こう見えて魔王……ですよね?」
「そうだけど?それがどうしたの?」
「魔王の風格が……」
「いやねぇ~元魔王なんだけどね……一応勇者に負けて死んでるからね」
「一度死んでるんですか!?」
「そうそう、石にされ、粉々にされて……マリーに復元させられたんだよな」
「なるほど……」
「その時に出来た石の破片が魔重石っていう奴」
その時、上が破裂するような音が聞こえた。
「なんだろこの音」
私たちは上を向いた、するとワイバーンが気球の上部分を突き抜けて飛んでいった。
「……これって?」
「うん、墜落するね」
「どえぇぇぇ!?!?」
気球は地面に向けて急降下していき、マオさんはもうあきらめの領域にいた。
「私、策あるんだけど」
「どういう策なんだ?教えろ」
「私の手に掴まってて」
「分かったが、どうやってこの状況を切り抜けるんだ?」
「魔力暴走:飛翔!」
私は魔力暴走:飛翔を出し、二人をとにかく安全に降ろすようにした。
「って羽の動きを速くしないとぉぉ!!!」
二人を支えているから重みが凄く違う、そして無事に地面に降り立った時、気球は燃えていた。
「危なかったね」
「ワイバーンが飛んでたとは……しまったな」
マオさんは気球をみてこうつぶやいた。
「マリーに怒られるかな」
「これ、借りてるんですか?」
「黙って持ち出してるんだよね」
「素直に謝りに行きましょう」
「わかった」
そして私とマオさんは一緒にマリーさんが居る風呂場に向かった。
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