14話 悪霊に鎮魂歌を
フェンリルちゃんはもうすでに火山に着いていた、どんなスピードで走ってるんだよ……
「やっぱ……フェンリルって……すごいのねぇ~」
「風が凄くて気絶しそうだな」
フェンリルちゃんは王女様の顔を舐め、とりあえず目を覚ませた。
「もー、舐めて目を覚ますなんて、ってざらざらしてるねぇ」
「フェンリルの舌ってざらざらしてるのね」
私たちは行方知らずの娘さんとおじいを探しに火山の周辺を歩いた。
「しかし、暑いのによくここに来るね」
「あの依頼人は冒険者だし、冒険したい欲望でムンムンだと思うな」
「むん!」
「フェンリルはこんな子供になってるし、ほんと、どうなってやがる」
そんな話をしていると奥から手が飛んできた。
「……これって?」
「誰かの手だな、念のため拾っておこう」
「拾うって……物凄くグロテスクだな」
「仕方ないだろう、これも仕事なんだ、もしこの手が娘さんかおじいさんの物だったら、死亡確認のための証拠になるんだ」
「でもこの手……艶がある気がするんだけど」
「そうだな、だから念のためって言ったんだ」
私たちは手が飛んできた方向に走った、そして私たちは見た。一花さんが教えてくれた昔の人という者が老人にボコボコにされているところを。
「これでとどめじゃー!!!」
どうやらこの手は昔の人の手のようだ。
「ドリャァァ!!」
「ば……馬鹿なぁ!!!」
そうして昔の人は塵になって消えていった。
「……何だったんだ、今の」
「おっと、見られていたのか……」
「怖かったよぉ~」
子供がフェンリルちゃんに向かって走ってきていた、そしてフェンリルは何を思ったのかもふもふを展開した。
「もふぅ」
「あの~、捜索願が出てるんですが」
「そうかそうか、だがまだいるようじゃ」
まだ昔の人がいると言うが……どこにいるんだ?
「ここにいるじゃろ」
老人はパヒュンと口から何かを吹き出した、それは岩を貫通し、奥に男がいた。
「そこのピチピチの嬢ちゃん、あいつを倒す方法はどうするんだ?」
「触ってドカーン」
「違うな、それだと肉片同士がくっついて再生する、魔力の出力をマイナスにするのじゃ」
「マイナスってどうやるんですか?」
「そんなこともできんのか、まぁみてみぃ」
老人の周りには円形の刃物が浮いていた。




