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最強おじさん異世界で休日を満喫する!〜なお、勇者は換金所である〜  作者: 涙目


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ep5 釣りは怖い!

この物語は全てフィクションであり、実在する人物、事件とは一切関係ありません。

「あ~」


宿屋。


ベッドの上。


胡坐をかく男が一人。


「最近……」


「飽きたな……休日」


寝る。

コーラ。

寝る。

肉。

寝る。

コーラ。

寝る。

散歩。

寝る。

コーラ。

寝る。

邪龍。

寝る。


「刺激が足りん」


世界中の人間が聞いたら殴りたくなる台詞だった。


「そうだ!」


主人公は立ち上がった。


「釣りだ!」


天啓である。


そして神速移動。



大海原中央。


「ふむ」


水上歩行。


魔力具現化。

形態変化。

性質変化。


数秒。


「釣り竿はこんなもんでいいか」


神々ですら再現できない神器完成。


「エサは……」


周囲を見渡す。


ちょうどいい化け物を発見。


デスシーサーペント。


海域災害指定。

遭遇生還率2%。


勇者が見ても嫌な顔をする相手。


「よっ」


捕獲。


「うむ」


針に刺す。


「エサ良し」


デスシーサーペント君の尊厳終了。



ぽちゃん。


投げ込む。


待つ。


……


………………


…………………………


「飽きた」


早い。


圧倒的に早い。


すると。


ぐぐぐぐぐぐぐぐっ!!


竿が曲がった。


「ん?」


主人公の目が輝く。


「これは大物だな!!」


引く。


どばぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!


海が割れる。


巨大な影。


天空まで伸びる巨体。



エンシェント・シードラゴン・ロード。


古代海龍王。

神話級。

海の支配者。

一国滅亡案件。


「うっひょおおおおおお!!!!」


主人公大興奮。


「俺、天才!!」


「釣れた!!」


嬉しそう。


一方。

海龍王。


困惑。


「貴様は何者だ!?」


しゃべった。


主人公。


停止。


「……」


「……」


「……」


海龍王。


「答えよ!」


主人公。


「ひっ」


消えた。


神速逃走。


海龍王。


「は?」


主人公。


数百キロ先。


「こっっっっっわ!!!!」


心臓ばくばく。


「なんなんあいつ!?」


「しゃべったぞ!?」


「ドラゴンが!!!!」


完全パニック。


「無理無理無理無理!!」


「怖すぎるだろ!!!」



部屋へ帰宅。


鍵確認。


窓確認。


ベッドへ潜る。


「はぁ……」


ようやく落ち着く。


「危なかった……」


本人視点。


恐怖体験。



一方。

海龍王。


海上。


一人。


「……」


「何だったのだ?」


神話級存在が理解できない。


理解できないまま。

釣り針が口に刺さっていることに気付く。


「余を……」


「余を餌で釣ったのか?」


沈黙。


数千年生きてきた。


神とも戦った。


だが。

初めてだった。


自分より恐ろしい存在に遭遇したのは。



その日のうちに。


海龍王は人前へ現れた。


勇者。


賢者。


剣聖。


全員集合。


「奴が現れた」


海龍王が震えながら語る。


勇者。


「やっぱり彼か……」


剣聖。


「またか」


賢者。


「今度は何をした」


聖女。


「いつも通りですわね」


海龍王。


「余を釣った」


全員。


「え?」



その頃。

主人公。


コーラを飲みながら呟く。


「釣りって危険だな……」


二度とやるまい。


そう固く誓った。

お読み頂き、ありがとうございます。

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