ep2 換金所ゲットだぜ!
この物語は全てフィクションであり、実在する人物、事件とは一切関係ありません。
「ふっ、俺はついに思いついてしまった!」
冷蔵庫の前で立ち上がる。
コーラ片手。
目は真剣。
「画期的な金銭ゲット方法を!!」
数秒後。
龍。
死亡。
神速移動。
勇者宅。
どん。
玄関前に龍の頭設置。
帰宅。
完璧。
勇者。
「……」
龍を見る。
「またか」
ため息。
「またあいつだな」
慣れている。
ギルド。
「勇者様だ!!」
「おおおお!!」
「龍だ!!」
「龍の頭だ!!」
「凄い!!」
勇者。
(俺じゃないんだけどな……)
慣れている。
受付。
「換金お願いします」
「は、はいっ!!」
一時間後。
「こちらになります!」
重そうな金貨袋。
勇者。
「ああ」
片手で持ち上げる。
いつもの動作。
手のひらに乗せる。
空へ掲げる。
その瞬間。
ふっ
消える。
冒険者達。
「おおおおおおおお!!!!」
「空間収納だ!!!」
「伝説級!!」
「さすが勇者様!!!!」
勇者。
(違うんだけどな……)
そして。
手を見る。
金貨十枚。
それだけ残っている。
勇者。
苦笑。
「本当に律儀だな」
本来なら報酬全部取れる。
でも。
毎回。
絶対に金貨十枚置いていく。
意味不明である。
◇
主人公宅。
金貨袋どさっ。
主人公。
「ふっ」
満足げ。
「完璧」
「完璧なシステムだ」
コーラごくごく。
「ギルドに行かなくていい」
ごくごく。
「人と話さなくていい」
ごくごく。
「報酬も入る」
ごくごく。
「天才か?」
ごくごく。
「俺は天才だ」
自画自賛。
そしてメモ帳を開く。
【魔法生物一覧】
スライム
危険度E
オーガ
危険度B
ドラゴン
危険度S
そして。
換金勇者
危険度A
「うむ」
満足。
「優秀だな」
勇者は人間である。
主人公の中では違う。
「素材を報酬に変換する生態を持つ珍しい魔法生物」
書き書き。
「たまにお金を落とす」
書き書き。
「温厚」
書き書き。
「とても役に立つ」
◇
その頃。
勇者。
酒場。
「今日は俺のおごりだ!!」
「「「うおおおおおおおおお!!!!」」」
剣聖。
「またか」
賢者。
「また十枚残されたのか」
聖女。
くすくす笑う。
勇者。
「本当に不思議な人だ」
そして全員思う。
「なんで直接換金しないんだろう」
誰も答えは知らない。
答えは簡単。
受付が怖いから。
それだけである。
お読み頂き、ありがとうございます。




