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41話 ダンジョンボス


ーー未開拓ダンジョン80層、ベースキャンプにて


 「千川さん、今回は俺も専用武器で戦えますよ」

 『チャキッ』


 そう言って春一君は、専用武器【ムラクモ】の入ったケースを背負った。


 「おおそれは心強い、頼りにしてるよ」

 「はい!」


 春一君が専用武器を使えるとなると、前線は俺と春一君だな。

 あとは、中距離を安達と大和にやってもらって、遠距離狙撃を丹波さんに任せたいところ。

 あれ、そういえば丹波さんってどこいったんだ?


 「あ、おい安達、丹波さんってどこにいるんだ?」

 「え、ああ、舞ならまだ寝てますよあの子のアルテミスは使うとめっちゃ眠くなるらしくて」

 「マジかよ……」


 となると丹波さんの遠距離狙撃は無理か。

 仕方ないここは秘密兵器を使うとしよう。


 「美味姫さん!」

 「は、はい!」

 「すみませんがまた援護を頼めますか?」

 「大丈夫です!」


ーーチャット欄にて


 "おお、美味姫出陣か"

 "がんばれ美味姫!"

 "神枠の予感……"

 "頼りにされてるなぁ"


 「太一先輩!美味姫ちゃん!これつけてください」

 『スッ』


 安達がそう言って俺と美味姫さんに、イヤホンのようなものを渡して来た。

 もしかしてこれ。


 「小隊専用無線です、さすがに今回は必要かなと思って」

 「確かにそうだな、助かるよ安達」

 

 今回の敵はダンジョンボスだもんな。

 良い連携が取れる事が前提になる戦いになる、気を引き締めていかないと。


 『スポッ』


 俺は受け取ったイヤホンを左耳にはめた。


 「よし、それじゃあ皆んな俺について来い!」

 

 そうして俺たちは、ダンジョンボスの待ち受けるベースキャンプの外へと向かうのだった。


ーーベースキャンプ西側にて


 村松さんがくれた探索アプリを使い、ダンジョンボスの向かってくる所へついた俺達は、向かってくるそれを目撃する。


 「あれがダンジョンボス?」


 安達はベースキャンプに近づいてくる、成人男性を見てそう呟く。

 身長185センチほどで歳は20歳前後、見た目はよく見る青年の姿。

 まずいな今回のダンジョンボスは人型か。


 「安達!油断するな、見かけは人でも相手はダンジョンボスだぞ!」

 「わ、わかってますよ!」

 「た、タスケテ……」

 『え!?』


 今、喋ったのか?

 人型のダンジョンボスは、大抵の場合は擬態が得意なモンスターが多い。

 しかし奴らの擬態は完璧ではない。

 故に話す事ができないはず、ならばあの青年は……。

 

 「やっぱり人ですよ太一先輩!」


 そう言って安達は青年の方へと駆けていく。


 「おい安達、まだわからないぞ!」

 「はは、平気ですって太一先輩……」

 『ズシャ』

 「え?」


 その刹那、青年から伸びた紐上の無数の剣が安達を貫いた。


 「ゴフッ」

 「安達ぃ!!全員、戦闘配置につけ!」


 刺された安達に動揺しつつも俺は、大声で他のメンバーにそう指示を送った。


ーー大和小隊無線にて


ー(春一)了解、春一は対象に攻撃を仕掛けます、その隙に千川さんが安達さんの確保をお願いします


ー(太一)了解だ、美味姫さん大丈夫か?


ー(美)だだ、大丈夫だす


 凄い動揺しているな。

 無理もない目の前で人が刺されたのだから。


ー(郷士)太一先輩、安達さんを確保したら即座に僕の元へお願いします


ー(太一)郷士君!わかった、安達を確保したらすぐにそちらへ向かうよ


ー(郷士)お願いします


ー(太一)それじゃあ皆んな、行動開始だ!


ー(全員)了解!


 

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