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4話 人気コンテンツ?

 毒消し、それはダンジョン探索においての全世界共通の必需品。

 コブラサーペントや大毒グモなど、ダンジョンには毒持ちモンスターが多くおり、解毒の術は1つ以上持っておく事が重要である。


 「明かりダケの毒に効きそうなやつは……お、あったぞ」


 俺はそう呟くとポーチから一つの丸薬を取り出した。


 「ダンジョン製薬の万能丸薬v2、良かったぁ持ってきてて」


 万能丸薬v2は、大手製薬会社であるダンジョン製薬が出している薬剤で。

 基本的には下級攻略者なんかがよく持っている丸薬である。

 上級攻略者になると、パーティーに回復スキル専用の人とかもいて、自然と使わなくなるものだけど俺はこれ結構気に入ってて、SSランク攻略者時代もよくお世話になってたっけ。


 『ゴスゴス』

 

 俺は袋ごと石で突いて丸薬を飲みやすい粉状にした。


 「よし、これならいけるだろ」


 そうしてできた丸薬粉薬を人気配信者・美味姫さんの口元へと運んだ。


 「さぁ口を開けてください、薬です」

 「あ、ありがとうございます」

 

 美味姫さんは薬を渡すとすんなり飲んでくれた。

 良かった、これでなんとかなりそうだ。


 「さすがに、このままここに寝かせておくのはまずいよな」


 現在、俺と美味姫さんがいるのは1層と2層を繋ぐ階段近く。

 今はモンスターとかはいないが、いつまたあのドラゴンが1層から降りてくるとも限らんし。

 仕方ない、今日はここにテントを張るとするか。

 そうして俺は背負っているリュックサックの中を漁り始めた。


ーーチャット欄にてーー


 "お、これはもしや"

 "千川プロ、ここで今日は野宿をするつもりですな"

 "野宿といえば、迷宮クッキングが見れるぞ"

 "やったー!当たり配信だ!"


 「まったく皆、ほんとに俺が飯作るとこ好きだよな」


 "唯一の癒し"

 "ダンジョンで飯作ってるのを見るのが、至福です"

 "千川プロ、今日も頼みますよー"


 そんな感じで盛り上がるチャット欄。

 何故かは知らないが、ウチのチャンネルで人気のコンテンツとして俺の作る迷宮クッキングなるものがある。

 お世辞にも上手いとは言えない料理なのだが、視聴者の皆んなはお気に入りコンテンツらしく、このお料理配信をしてる時だけ同接が1000人ほどとなる。

 普通のソロキャン配信も見てほしいんだけどね。


 『ドス』

 『パサッ』

 「よし、こんなもんか」


 俺はテキパキと動き野宿用のテントを建てた。


 「テントの中の広さはそんな無いし、美味姫さんに中を使ってもらおう、俺は外でも休めるし」


 そう言って俺は横になっている美味姫さんをヒョイっと持ち上げる。


 「うっ、す、すみません」

 「いいんですよ、ささ、使ってください」


 そうして俺は美味姫さんをテントの中へと寝かせてあげた。


 「お待たせ皆んな、それじゃあ始めようか」


ーーチャット欄ーー


 "わーい!迷宮クッキングの始まりだぁ"

 "今日はどんなアイデア料理が出てくるんだろう"


 「そんな期待しないでよ、まぁ、のんびり観ててよ皆んな」

 『ゴトッ』


 そう言って俺は、自作の調理台とカセットコンロを準備した。


 「さて、あとはこれかな」

 『シュボッ』


 俺はマッチの火を近くにあった木々につけて、簡単な焚き火をはじめた。


 「じゃあここからは、お料理配信といきますよ」


 同接1850人、いつもより800人ほど多いがこれは美味姫さんの視聴者だろう。

 勝手にコラボ風となってしまい申し訳ない限りだが、この新規視聴者を俺の配信の視聴者に変えてみせる!

 よし、がんばろ!

 こうして俺は、ダンジョンの2層で食材の下ごしらえをはじめるのだった。

 

 


 

 



 


 

 

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