37話 専用武器
俺の専用武器【一鉄】はシンプルな能力だ。
一つはガントレットに装填する事でスキルの威力を1.5倍にする能力。
そしてもう一つはスキルに拡張性を持たせ、装填したスキルを光の弾に変えて撃ち出せる事だ。
「【リミットボーナス】装填、スキル"剛拳"」
『承認しました』
『ガコンッ』
装填されるスキル目の前には強モンスター。
なんだか昔を思い出すな。
「ウガァァァ!!」
「千川さん!」
雄叫びを上げながら迫るハイ・オーク。
いいね、この緊張感は心地が良いよ。
ーーチャット欄にてーー
"や、やばいよ"
"逃げてくれ千川氏!"
"さすがにあれはやばいだろ!"
俺に迫り来るハイ・オークの形相を見て、配信では心配チャットが数多く流れている。
まぁあんなモンスター来てたら心配にもなるよな。
でも安心してくれ皆、俺は大丈夫だから。
『ガキィン』
ガントレットを装着した両拳をぶつけ合わせると、懐かしい金属音が出た。
うし、始めますか。
「うおおおお!専用技フルパワー・インパクトぉ!!」
『バコォン』
俺はガントレットからハイ・オークに向け光弾を放出した。
「ウガ?」
『ズドォン』
そうして光弾はハイ・オークの顔面にそのまま直撃した。
ーーチャット欄にてーー
"すげぇ……"
"とんでもねぇ威力だ"
"これが"攻略の鬼"の力"
「グォォオオ!」
光弾が命中したハイ・オークだったがまだ動けるらしく、雄叫びを上げながら俺を強く睨んでいる。
へへ、そう来なくっちゃな。
「【リミットボーナス】装填、スキル名"魔炎"」
『承認しました』
『ブオオオ』
承認されるや否や腕から放出される炎。
久しぶりにガントレットに魔炎を入れたが、相変わらず凄い炎だな。
だがこれならやれそうだ。
『ジャキンッ』
燃え上がる俺の両腕を見てハイ・オークも腰に装備していた大鉈を引き抜いた。
「ウオオオオ!!」
「ほぉ、正面からやろうってのかよこのオーク、いいぜ乗ってやるよそよ提案」
『ブオオオオオ』
俺はさらに火力を上げる。
『フワッ』
ガントレットの後方から噴出された炎により浮かび上がる俺の身体。
これで丁度良い目線になったな。
ーーチャット欄にてーー
"なにやら大技の予感"
"やっちゃえ千川氏!"
"嘘でしょ、単独でハイ・オークを討伐する気なの!?"
「専用技プロメテウス・インパクト」
『ギュオオオ』
両腕に纏う炎が金色に輝き出す。
「いくぜ、ハイ・オーク」
「ウガァァァ!!」
やけを起こしているのかは知らないが、雄叫びを上げて突っ込んでくるハイ・オーク。
おいおいそんな構えじゃ懐に入ってくださいって言ってるようなもんだぞ。
『シュタッ』
俺は巧みな動きで素早くハイ・オークの腹の下に潜り込んだ。
「上手い、なんて身のこなしなんだ!」
「吹っ飛べオーク野郎、プロメテウス・インパクトぉぉ!!」
『ズドォォォン』
俺の拳から放出される二つの火柱がオークの身体を貫くのだった。
ーーチャット欄にてーー
"き、規格外だ……"
"バケモンすぎる"
"これが元SSランク攻略者の実力か"




