26話 攻略の糸口
ーー未開拓ダンジョン、80層にて
「スパイク・インパクト!!」
『イギャア』
「よし、まずは一体!」
戦闘が始まるとすぐに俺は8体いるうちの1体を、スキル"剛拳"の派生技である【スパイクインパクト】で倒した。
「さすがは先輩!やりますね」
「呑気な事言ってる場合か、まだあと7体いるんだぞ」
「わかってますって、先輩、足止めよろです」
そう言って安達は俺の後ろでバズーカを構える。
安達のやつ俺が足止めしてまとめてゴブリンを仕留める気か……ってそれだと俺の身が危ない気がする……まぁそんな事言ってる場合じゃないか。
「おい!ゴブども、こっちこいやぁぁ!」
俺はゴブリンの注意を引くためそう叫んだ。
ーーチャット欄にてーー
"おっさん頑張ってんなー"
"でも強いよね"
"ソロキャン侍、あとで見てみようかな"
"さっき見てみたけど、面白かったよ"
"俺も見に行ってみようかな"
「……なんか、ソロキャン侍、人気出てますね」
美味姫さんはスマホを見ながらそう呟く。
正直言って安達のバズーカだけじゃ、火力があと少し足りない。
ここは美味姫さんのあのレーザーを使うのも一つの手かもしれないな。
「美味姫さん!」
「なんですか!」
「少し前に俺に撃ったレーザーって、また撃てたりしますか?」
「"美食ブラスト"の事ですか?」
「そうですそれそれ!」
「ええ撃てますけど……」
「良かった、ならその美食ブラストをあそこにいるゴブリン達にお見舞いしてください」
「わ、わかりました!」
美味姫さんの"美食ブラスト"は喰らったからわかるけど、凄い威力だった。
それこそ安達の持っているバズーカよりも高い威力な気がする。
それをゴブリン達に当てる事ができれば、ここを切り抜ける事も容易なはず。
ーーチャット欄にてーー
"お、おいもしかして美味姫も戦闘に参加する感じか?"
"なんだよ激アツ展開じゃん"
"美味姫、やれるのか?"
"頑張れ美味姫ー!"
「おい!ゴブどもこっちこいやぁぁぁ!」
ゴブリンを俺の元へと集めるため、大声でそう叫ぶ。
『ギャウウ』
『グオオオ』
奇声を上げながら俺へと近づいてくるゴブリン達。
その数だいたい7体。
よし、残りのゴブリンが全部俺の方へと釣れたな。
「今だ2人とも、俺ごとでいいからスキルをぶっ放せ!」
「あいよ太一先輩!」
「え、でもそれじゃあソロキャン侍が……」
ーーチャット欄にてーー
"死にたいのかあのおっさん"
"さすがに2人の技を受け切れるのは……"
"おっさんを信じよう"
"ガチ神枠"
「いいから撃ってください美味姫さん、俺は避けれます」
「わわ、わかりました!」
「いっくぜぇー美味姫ちゃん」
「は、はい、【リミットボーナス】解放」
『かしこまりました、IDをどうぞ』
「スキル名"美食ブラスト"」
『承認しました、強力なスキルですので対象に狙いを定めてご使用くださいね』
「も、もちのろんだぜ」
『ギュオオ』
スキルの準備が整い、視線を太一へと向ける美味姫。
「よっしゃあ、燃え尽きろゴブリンども!ファイアー」
『ドゴォン』
「び、美食ブラスト!」
『ズドォン』
放たれたレーザーと砲弾はそのまま一直線に、太一へと向かっていく。
ーーチャット欄にてーー
"おっさん避けてくれー!"
"いっけぇ、焼き払え美味姫!"
"千川氏……"
"か、神枠……"




