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第70話

 周は大きく息を吸った。

「わたし、なにすればいい?」

 琴実は単刀直入《たんとうちょくにゅう》に言った。

『アジトへの潜入方法、それを教えて欲しか』

 この時点で彼らに残された時間は6時間。果たして仲間を救出できるのか?


 裏の潜入口は、某国大使館向いのラーメン屋横の狭い路地、そのつきあたりの空き地に建つ倉庫みたいな建造物だということを周から聞いた。

 琴実は周からの情報を姫花に伝える。

『ばってん、入るには鍵が必要たい』

『鍵? それはどこにあるの?』

『管理している人間がおるたい』

『誰よ?』

 琴実は一呼吸置いた。

『うったまがらんせ(驚かないでよ)』

『な、なにもったいぶって』

『村上さん』

『えええっ! うそだ!』

『本当たい。彼女も紅鷲の一味たい』

 呆然《ぼうぜん》とする姫花。

『こうなると誰を信じていいかわからないわね』

 姫花は身震いした。

『村上から鍵を受け取るたい』

『でもどうやって? 渡してくれるとは思わないわ』

『そこは周さんが協力してくれる。周さんを仲間だと思っとるけん渡してくれるはずたい』

『なるほど』

『村上のマンションは西麻布《にしあざぶ》たい。まずはそこに行って欲しか』

『わかったわ』

『周さんと合流したら、彼女があとは先導してくれるたい』

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