第43話_共鳴覚醒
――魔力共鳴。
相性の良い魔力。
あるいは、同一属性の魔力が近接して解放された時――
魔力は、共鳴する。
それは単純な加算ではない。
『1+1=2』ではなく――
『掛け算』。
あるいは、それ以上。
「――星は、揃った」
思わず、呟く。
劇場版と同じ流れ。
自然と、口元が緩んだ。
(ベルガなら、俺を見て判断を変えると思った)
(……俺とは戦いたくないはずだ)
(だから――ターゲットは、あいつらに移る)
視線の先。
アリス。
(だが――見誤ったな)
(アリスは……レーゼと同じ、“星属性”だ)
最後のピースが、嵌まる。
世界が、星で満ちる。
その中心で――
俺は、翠の魔力を解放する。
カチリ、と。
世界の歯車が噛み合う音。
魔力を一点へと収束。
《天輪》
そして、叫ぶ。
「アリス――俺を信じろ」
一瞬だけ、視線が交わる。
「成りたい自分を想像しろ……!」
手を伸ばす。
《天輪》を、アリスへ。
「――受け取れ!」
――アリス視点
伸ばされた手。
私は迷わず、掴む。
その瞬間――
翠の魔力が、流れ込んできた。
(祐司……!)
(うん――信じる)
目を閉じる。
思い描く。
『成りたい自分』
『少し大人になった……高校生の私』
(もっと強くなって)
(もっと、色んなことを知って)
(……祐司と)
一瞬、彼を見る。
(デートもして……)
胸が、少しだけ熱くなる。
――想像する。
“成長した私”。
その瞬間。
星銀の光が、溢れた。
――静寂。
光が収束し。
そこに立っていたのは――
魔法少女。
だが、以前とは違う。
少しだけ、大人びた姿。
凛とした立ち姿。
誰かに見せたいと、願ったからか。
原作とは違った――“魔法少女”。
それでも――
"星々の輝き"は、変わらない。
――変身、完了。
周囲が、息を呑む。
レーゼ。
エリザ。
騎士たち。
誰もが、言葉を失っていた。
私は、槍型の杖を掲げる。
「――響け、果てなき星の歌!」
魔力が応える。
「――巡れ、星銀の星々よ!」
周囲に、星銀の粒子が渦巻く。
「《星環》に――集え!」
星銀が、収束する。
その密度に、空気が震える。
「まずい……!」
ベルガが叫ぶ。
「全力、防御!!」
ガイ、リンも同時に障壁を展開。
三重の防御。
だが――
遅い。
私は、踏み込む。
槍を、その場で突き出す。
「――星界穿!!」
――放たれた。
星銀の奔流。
直線の一撃。
空間ごと、貫く。
激突。
三人分の全力障壁。
――だが。
止まらない。
「ぐっ……!!」
押される。
耐えるのが、精一杯。
完全に相殺できない。
「上に……逸らせ!!」
ベルガの判断。
軌道が、わずかに上へとズレる。
次の瞬間。
星銀の奔流が、王城の魔導バリアを貫いた。
――天へ。
一直線に放たれる、星の光。
まるで流星のように――
空を裂いた。
……。
衝撃が、消える。
残されたのは――
崩れ落ちる、三人の騎士。
満身創痍。
――静寂。
――祐司視点
(……)
(……いや)
(原作より、だいぶ強くないか……?)
思わず、額に冷や汗が滲む。
……うん。
これは――
やりすぎた。
オコジョ:物語は…のくだりがない…と言うことは…
作者( ゜Д゜):二章はもう少し続きます!




