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第4戦闘部隊~コア~  作者: きと
第2章 ジパニック編
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第50話 思案

 ジパニックの警備は、四聖将の内1人がイニスの警護、もう1人がタイヨウの警護を行い、残りの1人は休みである。アリステルと違い一日おきの当番であり、初日に休みをもらったのは、アリステルから帰ってきたばかりのヒバリだった。


「ヒバリ。あんた、休みだったのに、なんでここにいるのよ」


 現在タイヨウの警護に就いているのは、カンナ。しかし、元首の部屋には、2人の四聖将がいた。


「休みの日に、父上と話してはいけない道理はないだろう?」


 ヒバリは、タイヨウに向けていた笑顔をカンナに向ける。


「相変わらず、タイヨウ様大好きね。ま、好きにしなさい。ちゃんと休むのよ」


 カンナは、ため息をついて姿を消した。


「ヒバリ。ちゃんと休んだのか?」


「ええ。俺は大丈夫です。それより、父上とアスカのことが心配で。昨日のあれ以来、ちゃんと会話はしていないのですよね?」


 昨日、アスカはタイヨウのことを父親として受け入れた。しかし、その後すぐに部屋に移動したため、2人はちゃんと話していないのだ。

 タイヨウは、無言で応える。


「俺が、連れてきましょうか? 午前は、アスカも休みのはずですから」


 ヒバリは、タイヨウとアスカの家族として、2人にも家族になって欲しいと思っていた。タイヨウの息子としても、アスカの兄としても、ヒバリにとってはどちらも大切な存在なのだ。


「いや、いい」


「ですが」


「ヒバリ」


 タイヨウは、ヒバリの目を見つめる。その視線は優しいものではあったが、有無を言わせない迫力があった。


「アスカが、自分から来てくれるのを待とう」


「はい」


 ヒバリは、納得のいかない顔をしながらもうなずいた。



 午前中に休みをもらっていたレオ、ニーナ、アスカは揃って部屋にいた。各々椅子に座って好きなことをして過ごしていたが、アスカだけは落ち着かない様子で刀を握って城を見ていた。


「アスカ」


 レオに突然名前を呼ばれ、アスカの身体が跳ねる。


「な、なんですか?」


「行ってきていいんですよ? 午前中はあなたは休みなんですから」


「なんのことですか?」


 アスカの顔に冷や汗が浮かぶ。


「タイヨウ様と話したい。でも、決心がつかない。って思ってる」


 ニーナが、か細い声で呟く。その声は静かな部屋の中ではしっかりと響いた。

 アスカの刀を握る手が強張る。


「アスカ。本当の父親に出会って戸惑うのは分かります。でも、人間というのは、いつ会えなくなるか分からないんですよ。突然、いなくなることだって、ないわけではない」


 レオの視線が、アスカの黒い瞳を捉えた。アスカの脳裏に、血まみれのイオリの姿が浮かぶ。


「僕」


 アスカは、刀を握ったまま立ち上がった。


「僕、父上の所に行ってきます!」


 アスカは部屋を飛び出した。



 ジパニックの城の中は、複雑な造りをしており、簡単に元首の部屋へは辿りつけないようになっている。しかし、ジパニックの隊員のみが知る裏道があり、アリステルの隊員もそれを教えてもらっていた。

 アスカは、元首の部屋の前に立ち、唾を飲み込んだ。

 刀を握ったまま、扉をノックする。


「入れ」


 タイヨウの声を聞き、アスカは意を決して扉を開けた。


「失礼します。アスカです」


「アスカ」


「ヒバリ」


 元首の部屋の中に、タイヨウ、ヒバリ、アスカの3人が揃った。


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