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プロローグ
「高坂さんっ、行きましょうっ」
「ちょっ、遠藤さん……!」
「ほらほら、早くー」
俺の腕を引っ張って嬉しそうに微笑むのは遠藤佳菜さん。生粋のお嬢様だ。
普段の奥ゆかしさはどこへやら、積極的に俺の腕を引っ張ってくる。
☆
「こっ、ここ、高坂君っ――? あれはなんだろうねぇ?」
「見てみようか?」
「しっ、仕方ないなぁ! 付き合ってあげるよ」
俺の隣で嬉しそうに頬を緩めるのは星川真夏さん。俺が通う学園のアイドルだ。
星川さんは俺と気になったモノを交互に見ながら前のめりになってウキウキしている。
☆
「ダァ~ア~リィ~~ン? あーん☆」
「た、田中さん……もう食べられないよあぐっ!?」
俺に豪快な微笑みを向けるのは田中絵里奈さん。女子ボクシング部のスペシャルエースだ。
彼女は俺に大量のたこ焼きを食べさせてくる。強引に。
……
…………
……………………
……どうしてこうなったんだっけ?
なぜ、俺は女子をとっかえひっかえしているんだ?
1科への挑戦はどこへ消えた?
…………まぁ、今はいっか……。
これは、俺が今後二度と味わうことのないだろう、ザ・青春の物語だ。
そこに1科と2科の争いもない、青春の一幕――かもしれない。




