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■最終章③「門を開く者」

……北山学園。


 


崩壊した校舎の中心で、二つの影が対峙する。


 


 


「“第七準監獄”……か」


 


 


空間は歪み、教室は檻となり、校庭は奈落に変わっている。


 


 


だが――


 


 


「出来損ないだな」


 


 


 


統括校長の眉が、わずかに動く。


 


 


 


「何だと?」


 


 


 


一歩、踏み出す。


 


 


 


「閉じ込めることしか出来てねぇ」


 


 


 


「1000年前と同じだ」


 


 


 


 


――ドンッ


 


 


 


全身から、黒と光が同時に溢れる。


 


 


 


「分けるな」


 


 


 


「閉じるな」


 


 


 


「抱えろよ」


 


 


 


 


統括校長が、初めて大きく目を見開く。


 


 


 


「貴様……まさか」


 


 


 


 


「気づいたか?」


 


 


 


 


笑う。


 


 


 


 


「もう“人間”でも“憑鬼”でもねぇ」


 


 


 


 


「両方だ」


 


 


 


 


空間が、揺れる。


 


 


 


“監獄”の構造そのものが、不安定になる。


 


 


 


 


「あり得ん……」


 


 


 


 


「あり得るさ」


 


 


 


 


「俺が今、こうして立ってんだからな」


 


 


 


 


次の瞬間――


 


 


 


消える。


 


 


 


 


「――ッ⁉︎」


 


 


 


 


背後。


 


 


 


 


「遅ぇよ」


 


 


 


 


「参ぜよ、重ねよ、忘却の武士……圧」


 


 


 


 


重力が、統括校長を地面に叩きつける。


 


 


 


 


バギィィィン――!!


 


 


 


“第七準監獄”が、砕ける。


 


 


 


 


静寂。


 


 


 


 


倒れた統括校長を見下ろす。


 


 


 


 


「……殺さねぇのか」


 


 


 


 


「殺す理由がねぇ」


 


 


 


 


「アンタも“守ろうとしてただけ”だろ」


 


 


 


 


しばしの沈黙。


 


 


 


 


「……甘いな」


 


 


 


 


「そうだな」


 


 


 


 


だが、その目はもう敵ではない。


 


 


 


 


「行くんだろう」


 


 


 


 


「ああ」


 


 


 


 


「第七監獄へ」


 


 


 


 


統括校長は、ゆっくりと笑った。


 


 


 


 


「……なら、開け」


 


 


 


 


手を掲げる。


 


 


 


 


「開け、繋げ、最果ての門……開」


 


 


 


 


空間が裂ける。


 


 


 


 


その先に見えるのは――


 


 


 


“止まった世界”。


 


 


 


 


「行け」


 


 


 


 


「全部、終わらせてこい」


 


 


 


 


 


「……任せとけ」


 


 


 


 


副校長は、迷いなく踏み込む。


 


 


 


 


 


世界が切り替わる。


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