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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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469 近江平定

 横山城に残してきた岸新右衛門が戻ってきた。


「木村喜内之介が自害致しました」


「左様か」


 万福丸の護衛役であった木村喜内之介が自害した。

 既に万福丸が亡くなっていると知った義昭は、万福丸の遺体を磔にしようとしていたらしいのだが、周りの者達の説得で遺体の磔は取り止めとなったそうだ。

 遺体を磔にされて見せ物になんてされたら、その万福丸の遺体が偽物だってバレるから殿等が頑張って説得してくれたんだろう。

 有難い。

 しかし磔を諦められない大樹は、万福丸の代わりに喜内之介を生きたまま磔にしようと企んだらしい。

 しかし、刀を取り上げられて軟禁されていた筈の喜内之介は、何処からか短刀を手に入れて腹を斬ったそうだ。

 恐らく、万福丸を死なせてしまった事を苦にして自害したのだろう。

 凶器となった短刀は、元浅井家の家臣であった同僚の者が差し入れたのではないかとの話だ。

 勿論、喜内之介に短刀を差し入れたのは新右衛門だ。

 グッジョブ、新右衛門!

 万福丸の生存を隠す為に喜内之介が自害する事は事前に決めてあったし、喜内之介本人も了承済みだった。

 万が一赦されて生き残る事になったとしても、隙を見て殺す積もりではあったんだけどね。

 勿論、状況を見て問題なければ、万福丸と共に播磨へ送る選択肢はあったけど。

 まあそれは置いておいて、皆の目が小谷城へ向けられている間に、万福丸を播磨へ移してしまおう。

 万福丸を播磨へ送る役目は、そのまま新右衛門に任せるとして、誰に預けたら良いだろうか?

 信頼出来て、なるべく他の領地に接していない所に居を構えている奴…日生に居る茂助(堀尾吉晴)か?

 いや、茂助は色々動いてもらわないといけないから、他人の出入りが多いという点で駄目だな。

 後は弥太郎(安食重政)か、小三次(森吉成)か…弥太郎にしておくか。

 弥太郎には播磨と備前の国境を守らせている。

 北には幕府の飛び地があるけど、畿内から播磨の山奥までやってくる様な幕臣なんていないだろうしな。

 何なら給料アップのついでに領地を移動させても良いしな。


 弥太郎へ万福丸を養子として面倒を見る様に手紙を書き、新右衛門に護衛を命じて万福丸を播磨へと送り出す。

 その際、念には念を入れて万福丸には虎千代と名乗らせる。

 生まれてくる事のなかった次男の名である万寿丸とかでも良かったのだが、意味合いも含めてちょっと万福丸と似てるしね。

 虎千代も次男の幼名の1つだし、万福丸が名乗るのに相応しいだろう。

 父親と同じ新九郎を名乗らせるのは怖いしな。


 あっ、播磨から呼び寄せた彦五郎は、特にやらせる事もないので京屋敷で待機な。



 万福丸改め虎千代を播磨へ送り出して間も無く、堀久太郎が小谷城が陥落したと知らせてくれた。

 浅井長政は城に残っていた一族の者達と共に自刃した。

 全く、森…織田家に楯突かなければ生き残る事も出来たかもしれないのに…

 俺も殿の義弟として敬ってあげなくもなかったのにな。


 浅井家を代表する武将である海赤雨の三将も討ち死にして果てたそうだ。

 長政は兎も角、三将の死はちょっと勿体無かったかな?

 まあ、俺は小谷城攻めに参加してないし、調略を仕掛けたとしても寝返ったとは思えないのでどうしようもないけど。


 その知らせをくれた久太郎は、朝倉家が攻めて来るかもしれないので、これから敦賀に向かい、戦に備えるそうだ。

 御苦労様さん。

 まあ、直ぐに雪が積もって戦処じゃなくなるだろうから、それまで頑張れ!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 浅井戦で抜群の戦功を挙げた兵部殿が越前攻めに不参加だと、大樹がまたロクでもないこと考えそうで御座る
[一言] 面白い! ここまで一気に読んできました。主人公の心の声、うんうんと思わず頷いてしまう。 因みに、手筒山では今でも焼米が出ます。古銭も。母が持っていましたよ。これからも楽しみにしています。
[気になる点] 浅井が滅び一番きになるのが六角義治なのはココ位なものだろう。
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