1-⑤
その光を、私はどこかで見たことがあるような気がした。
(どうして…?)
そう思った瞬間
ドクンッ…
大きく1回、心臓がはねた
(何…これ)
気が付くと、私は少年の首元に自分の唇を寄せていた。
その時
ドクンッ
さらにもう1度心臓がはね、体に熱いものが入り込む感覚に襲われた。
「!」
何をしてるのだ、私は。
体が熱いまま、自分の口に手を当てる。
熱い。
何なのだ何なのだ
自分の行為が信じられず、固まってしまう。
「ん…」
それをほどいたのは、青年が目を覚ましたからだ。
ゆっくりと目を開けたその瞳は、右が黒、そして左が青色をしていた。
膝枕をする形になっていたので、それがはっきりと見えた。
(…あれ?)
そういえば、さきほどの青い光がいつのまにか消えている。
そうして、ばちっと目が合った瞬間
「!!」
青年は飛びおきた。
「あ、そんな急に起きないほうが…」
そんな心配もいらなかったようで、ふらつくことなく青年は私を見下ろした。
仕方なく私も立ち上がる。
大きく見開かれた瞳は、少し上がり気味で、はっきりとした顔立ちは整い、かっこいい…という部類にはいりそうだ。
袖なしのチャイナ服から出た腕は適度に筋肉がついており、なんとなくサッカー部にいそうな雰囲気だと感じた。
なんて、分析している場合ではないのだ
「お前、誰だ。どこから入ってきた。」
まっすぐとにらみつけるように話しかけてくる。
「あ…えっと」
そういえば、状況把握ができていなかったことを思い出し、答えに詰まる。
するとさらに、きつくにらまれる
「!」
その瞳に、怒りと不信を感じ、背筋がゾクリとした
一歩、青年が近づき、同時に一歩私も下がる
もう一度それを繰り返すと、私は壁にぶつかった
「お前、俺に何をした」
「…なに…って」
自分でもよくわからないのだ、言えるはずがない
すると、青年の手がゆっくりと持ち上がる
そして止まったところは
(うそ…)
私の首だった
あまりの恐怖に声が出なくなる
うそでしょ、うそでしょ
声も、そして涙すら出ない
「あ…」
そうして、青年の手の感触が強くなり、私が思いきり目をつむった瞬間
『待ちなさい!』
どこからともなく声がして、一瞬のうちにその場が真っ白い光に包まれたのだ。




