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アオ  作者: 未知
第1章
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19/23

1-⑰

人間、想像しえないものを目の当たりにすると、騒いだり、叫んだり、泣いたりするのもだと思っていた。


けど、実際は喜怒哀楽の感情が追い付かず、声も出ないことを学んだ。


そして、そんなことを一日のうち何度も何度も体験していくと、驚くことに


「今度は一体なんなんですか。」


「は…?」


コンジキは、優しい表情は崩さなかったが、驚いたような表情を見せた。


ここは、先ほどコンジキから案内された私用の部屋。


あのあとすぐにここに戻ってきたのだ。


そして、すぐに私は聞いた。


今度は一体何なのだ、と。


「…何か、変なこと聞きましたか?」


コンジキの表情に疑問を抱き、聞いてしまった。


「あ、いえ。少し驚いたもので。ああいった経験のあとなのに意外と冷静なのだと…」


「あぁ…そうですね。」


なるほど、確かにその通りだ。


こんな状況、話に聞いただけなら信じられることではない。


だけど…


「多分、慣れてしまったんだと思います。」


「慣れて…?」


「はい。一日に何度も信じられないことに遭遇して、頭の許容量なんて最初の方でパンクしてしまって。さっきもいきなり空が割れて、気持ちの悪い声が聞こえて、その場は怖かったけど、終わってしまった今は、落ち着いている気持です。」


「…そうですか。これもまた神官様の言われていた『血の記憶』ということになるのでしょうね。」


「え?」


「いえ、お気になさらず。」


「それで、話は戻るんですが、一体さっきのは何なんですか?」


「あぁ、そうでしたね。でも、ここでは何ですから少し座りましょうか。」


そう言ってコンジキが指したのは、小さめのテーブルと椅子だった。

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