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コンビニで貰った特別クーポンを使ったら大変なことになった もーっと恋愛編  作者: 熊出


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WBC開幕前夜

 WBCが開催されることになった。

 中心選手は春武、信玄、晋太郎のHSS砲。

 やはり甲子園五連覇の中核にしてMLBの大スターとなると扱いが違う。


(やっぱ日本人にとって甲子園って特別なんかねえ)


 そう思うのは甲子園の土を一度も踏めなかったもののMLBでそれなりに成功している辰巳だ。

 辰巳は中学生時代は春武と張り合って知名度を広げたが高校に上がってからはめっきりだ。


「お前が選ばれてるのが意外だったよ」


 そう電話口で言う。

 向こう側にいる翔吾は、憤慨したようにアホ毛を揺らした。

 毎日ヘルメットを被っているだろうに維持されてるのだろうから頑強なアホ毛である。


「ま、バックアップ要因だけどね。肩は男に負けるけど技術と判断力は負けてないから」


「一歩目が速くて守備位置も良いって評判だよ。オリックス・バファローズでも活躍してるみたいだな」


「昨年打率三割越えました!」


「おー、凄い凄い」


「MLB直通の学生が増えた今の低レベル化したNPBでーって思ってそうな反応ね」


「それは僻みだ」


 呆れ混じりに言う辰巳である。

 そういう論調はあくまでも外野が言っていることで、今でもNPBからMLBへ行って大成功した選手は数多くいる。


 2020年代よりMLBは近い位置にある。

 何人もの挑戦者の経験を土台にして。


「強化試合で合流するんだが、ちょっと久々に幼馴染同士で飲まないか?」


「良いねえ。信玄や春武も呼んだろー」


「お前は同校生だから構わんだろうが俺は外野だ。アウェイ感強すぎるよ」


「そ? 別に二人きりでも良いけど」


 二人きりというのが大事なのだ。

 辰巳は、あらためて結婚相手というものを考えた時に、翔吾以外にしたい相手がいない自分に気がついた。

 今回の帰国はそれをはっきりさせる良い機会だった。



つづく

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