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18,狂気的な殺人まで2

私、シャーロット・ベイルはまたしてもセレスの迷子探しに奮闘していた。

これで何回目だろう。

パーティーの時にセレスが迷子に成る時は大抵何かが起こる。

これは私の勘だが、何となくそんな気がする。

でも、セレスはどんな事に巻き込まれようとも、絶対に死んだりはしないと思う。

これは私の勘だけど、セレスは何かに護られている様な感覚がセレスからする。

セレス本人は気付いていないようだが。

それでも、セレスが危険にさらされるのはとても嫌だ。

すぐ、セレスをルーカスと探している。


早く見つからないだろうか…………。



★★★★★★★★★




母の異変に気付いたのは、九歳頃だっただろうか。

私はクローディア・デイリー。

デイリー侯爵家の令嬢で、一つ年下の兄、クロード・デイリーがいる。兄は物凄い静かだが、()()()()()()()()()()()()()だ。


何故、人なのか?

それは、母が一番の原因である。

母はいつも、優しいが何となく、いつも偽物の仮面を張っている様な顔でいる。

私は勉強や魔法の才能がない代わりに、勘だけは鋭かった。

魔法は八歳の時、土属性として発現した。

だが、魔法は開花したものの、魔法の才能はなかったらしく、あまり鍛えていない。勉強も好きじゃないし、正直、苦手だ。



母は恐いのだ。

多分、何人か殺しているような異臭を放っている様な気がする。

そして、母は私から大切な人を奪っていくのだ。

私には友達ができない。

いや、作れないのだ。



母の手によって、どんどん消していく。

一人、二人、三人と消して、大切な人、側にいる人、そして友達。作ろうにも作れなかったし、作ってしまえば殺される。



そんな恐怖に怯えながら、ある一人のメイドにであった。

兄であるクロードをパーティーでよく見つめていた。

兄は結構、イケメンなのでモテる。

普段、メイドが兄を好きになってしまうのは多々あるので、あまり気にしなかったが、兄がどうも気になってしまったらしい。

どこが気に入ったのかよく分からなかったが、その後、すぐ分かった。

彼女に仕掛けてみたのだ。


彼女は、私の兄が好きなのか?と言うことを。

だが、私の思っていた反応とは違い全否定されたのだ。

とても恥ずかしそうだった。


そして私はもう一つ、仕掛けてみた。

私の瞳の事だ。

私の瞳は紫の瞳を持つため、異質だと投げられる。

元々、紫の瞳は滅多めったに無いからだ。

私的にはそんなことでめげたりはしないし、そんなことを言う方が馬鹿らしい。正直、あまり気にしていないが、少し彼女の答えが聞きたくなった。

彼女の答えは私の思っていたものよりも被いに違っていた。

馬鹿らしい。それでも、そんなことではない。

そして、私の瞳を綺麗だと言ってくれたのだ。

正直、気恥ずかしいが、兄が彼女、セレスティア・デイサンズを気に入った理由がやっと分かった気がした。




そして、いつの間にか私は私の悩みまで話していた。

私までなんでこんなことを言っているのか分からなかった。

それに、私に親しい人がいれば、母がすぐ、消す。

そんなことも忘れてしまう程に、彼女と居たかった。



★★★★★★★



「お久し振りです、ヘンリー様」私は取り敢えず挨拶する。


「うん、久し振り。それにしても、シャーロットは?」


「シャーロット様?あ!そうだった………」シャーロット様が居ないのをすっかり忘れてた………。



「その様子だと忘れてたようだね」


「はい………」忘れてた自分に呆れる………。



「それにしても、ヘンリー様は何故ここに?」


「招待されてね」そうだったのか……ヘンリーは攻略対象だから、狙われる(?)のも無理はない。

でも、さすがにまだ、狙われることはないだろう。


「そろそろ、シャーロット様を探しに行きますね」はやいうちにシャーロット様を探さなくては……。


そして私はお暇しようと思ったが、手を掴まれる。

掴んだのはヘンリー。



「ヘンリー様?」


「……少し、側にいてくれる?」急にどうしたんだろう。

でも、こんな悲しそうな顔を見せられると私は負けてしまう…!



「ま、まぁ…大丈夫ですよ」




・・・・・・・・・・・・・・・




もうかれこれ十分経つぞ……。

長すぎる沈黙………。




「そう言えば、セレスは僕が不気味じゃないのか?」


「えっ!?」私はその質問の少々、驚く。



「どうした?」


「いえ、本日2回目なので、同じような質問をされた人がいて」


クローディアにも聞かれたぞい。



「そっか。それで、なんて答えたの?」


「そりゃあ、馬鹿馬鹿しいと」私がそういうとキョトンとしていた。


「確かに、他の人とは違いますが、経った一つや二つ違うだけで、異質だと言うのは馬鹿馬鹿しいと言うことです。それにヘンリー様もあまり気にする必要はないと思います。それはヘンリー様らしい部分なので、私は好みますよ。と言うような話を……」



「………そっか…」少し、どこか安堵した表情だった。



「それに、ヘンリー様を異質として対象にする人もいるかと思いますが、私やシャーロット様。それに、リカルド様やルーカス。イザベラ様はヘンリー様を差別や異質な人として扱う人はいませんので、ご安心くださいな」



「そうだね……ありがとう」そして、いつの間にかヘンリーが私の額にキスしていた。



!?



そしてゆっくりはなれていく。



流石に攻略対象のドアップは心臓が爆発しそうだ。

多分私、めちゃくちゃ赤面してる。

これがもしシャーロット様だったら鼻血吹き出して気絶している。いや、やっぱり萌え死キュン死しているな。

というかそのキスを何故私に?

それにそのキスの意味はなんだ?

まあ、良いや。

と言うかこの人はヤンデレ化の代わりにチャラ男に育ちそうだ…。

でも、女の子選びには気を付けるんだよ。



「……うん。何か別のこと考えてる?」


「……………いえ…?」




取り敢えず逃げた。

何となく捕まりそうだったので………。




★★★★★★★




「………っ………は……ここは……?」暗闇で、目を覚ました。

気配がしない。誰もいないようだ。

たしか突然、意識を失ったんじゃ………?

そして、突然、体が勝手に動く。

無理矢理動かされる感覚なので体が着いていけない。



「さあ、頑張って……私のクロード………」



――――――俺の、母親の声が、聞こえた―――――――




★★★★★




いつから、彼女に会いに行き始めただろうか。

それに、こんなに構うようになったのか。


それは、ある事件が始まりだった。




僕は、ヘンリー・オニェクス。

一応、公爵家の令息である。

生まれつき体が弱く病弱気味な俺は、いつもベッドの上で生活するのが日常茶飯事だった。



いつしか僕は、家の邪魔者として扱われるようになった。

表向きでは、優しく、看病してもらっているように見えるが、裏では僕の事をよく思ってないのは知っていた。

そして、ある日、病気の悪化で右目視力がほとんど失明し、もっと邪魔者扱いされ、俺を差別するようになった。

それも、心の内にしまい込み、表では、良いような姿を見せる。


いつしか僕は誰かを信用する事すら出来なくなっていた。



だがそんな僕にも、たった一人、信頼できる人がいた。


子爵家のレン・リーンズ。



よく俺と気が合い、誰にでも優しい男。

多分俺よりも遥かに年上だ。


その人の信頼は、絶望に打ち砕かれる。

きっと、事件がきっかけでその男の本性、そして人間不信は高まってしまっていたのかもしれない。


もし、このままこの最悪な事件が起こってしまえば…。



その人と出会わなければ。




彼女の名は、セレスティア・デイサンズ。

黒髪に青い瞳で、元々孤児だったらしい。

平民とは思えないほどの顔立ちで、綺麗だった。

それだけだったらまだ、警戒していたのかもしれない。

始め、驚いたのは名前だった。


僕の名前を知っている人や覚えている人など全くいないからだ。

勿論、その理由は僕の目の事だった。


僕の瞳は右目が殆ど失明しており、水色になっている為に殆どの人は怖くなり、早く逃げたい顔になる。

無理矢理ひきつった笑みで僕の事を見る。


あまり良いものでは無い。

最悪な気持ちになり、気分が悪くなる。


きっと彼女もそう思い、わざわざ言ったのだろうと思ったが、その顔は無理矢理ひきつった笑みも逃げたいと言う顔になるだろうと思った。

だが、そんな顔は一切無い、澄んだ顔。

僕はそれに少し吃驚した。

それに少し、興味……と言うよりも仲良くしたいと思ってしまった。



『人となにか違うだけで差別するのはとても愚かだと思います。なにも、ヘンリー様が罪悪感を感じる必要はありません』


それは、彼女の言葉だった。

この言葉にどんなに救われたか、それは今でも思い出す。



その後は、一番に信頼していたレンに裏切られ、騙される。

その裏切りに僕は心の底から絶望した。



それは決して消えない記憶だったが、この先は見失わないだろう。

それも、セレスティアと出会ったからだと思う。




ヘンリーが久しぶり(?)に出てきました。

色々と謎。


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