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16,イザベラとシャーロットとお出掛け

お出掛けは前後編に分けました。

彼女は自分の容色が衰えるのを恐れ、若い女性を生け贄にし、若い女性の血を飲んだり浸す事で自分の美貌を保つことが出来ると信じた。


つまりは今度の殺害対象を探すのがデイリー侯爵夫人の目的だろう。デイリー侯爵夫人はただ、殺しているのではなく、必ず女性に限るのだ。だから、ここベイル伯爵家の娘を招待したのだろう。そして三十代以下の女性で泣ければならない。

要は永遠の美。


その為なら何だってする、極悪非道のサイコパス侯爵夫人である。


本当に馬鹿げた話だと私は思う。


そう思いながら、私は歩いた。





★★★★★★★




どうしてこうなったのだろうか。



「……あの……シャーロット様?それにイザベラ様?私をどこへ連れていかれているのでしょうか?」


何故か目隠しされてシャーロット様に拘束されて何処かへ連れていかれていた。

朝に部屋から出て早々に私は捕まった。

少し、言葉が過ぎると思うけれど、流石にこれは困惑する。



「少し、黙っていてくださいませ」イザベラが浮き浮き言っている。そして私は口も塞がれる。



何故……!!!!!



そして私はやっと解放される。

ここは……王都?

私は目を見開きながら、回りを見回る。



「これは一体……?」




「最近、セレスが元気がないので女子皆でお出掛けなんていかがでしょうか?」シャーロット様がニッコリと答える。




「そうですのよ!なので、私達とお出掛けを致しましょう?」


「ええ!?ありがたいですが、私はシャーロット様の専属メイドの分際ですし……」


「わたくし達がしたいからしているんですの!!これは決定権ですわ!ねえ?シャーロット様?」イザベラはシャーロット様に目を向ける。私は困惑しながら言う。




「そんなの…は…」



「ええ。決定権よ」嘘ぉぉ……。



こうして私達はお出掛けをすることになった。

半強制的な気がするのだが………。


それにしても、私、そんなに元気がなかったのね……。



「ねぇ、シャーロット様、どこへ良いこうかしら?わたくし、今回はじめて王都に行くんですの。何処かおすすめな場所なんて…」



「そうねぇ……じゃあ、何か食べに行きましょう。オススメのカフェがあるの」


「そうしましょう!」二人ともとても乗り気何ですけど……。



何だか言うにいえない。



「このガテーショコラ、美味しいですね」



「そうでしょう?いつも付き添ってくれるけど、迷子になるから着いていかせてなかったのだけど」


迷子?というかどこかにルーカスと出掛けると思えば私だけ着いていかせて貰っていなかったのか!!!!!私、泣きますよ?

めちゃくちゃ悲しいんですけど……。




「本当ですわね…甘いし、わたくしの口にも合いますわ。ありがとう、シャーロット様」




「良いんですよ。イザベラ様のお口に会って良かったです」


何だかほんわかした雰囲気だぁぁ~。

少し、落ち着く…。




「さあ、セレス!話しましょう?」シャーロット様が突然声を出す。



しばらくカフェで語ったあとは、お店巡りをした。



「ねえ、これ、良いと思いませんか?」イザベラがお店のなかで声をあげる。私達はイザベラのいるところに向かう。


今はアクセサリーショップに来ている。



「何ですか?あら、可愛いわね……」


「本当ですね…」私達が見た物は中位のガーベラの花と左右にリボンの様な形になって、その髪飾りの下の方に小さめのリボン。


そして白いビーズの様な小さめのパールが吊るされていた。

可愛い、持ち運び可能の髪飾り。

ガーベラの花の色は白にリボンは紫。

そしてもう一つのガーベラの花は淡いピンクにリボンは赤。

最後のガーベラの花の色は淡い青にリボンは水色。



「皆でお揃いにしませんか?」イザベラが嬉しそうに言い始める。



ええ?!お揃いは嬉しいけど、私はシャーロット様の専属メイドの分際。お揃いなど到底出来まい。



「「遠慮はしないのよ」」シャーロットとイザベラの声が見事にハモる。



「……ですが……」



「良いのよ。私達が好きでやっているのだから」シャーロット様がニッコリと笑う。



「……ありがとうございます……」何だか段々涙が出てきた。



「大丈夫!?」二人とも心配してくれている。


私は前世の記憶を持っているのに、何も出来なかったし、これから起こることを知っているのに、何も回避できなかった。

誰一人として、救うことが出来なかった。

それがまた、あるかもしれない。

せめて私はこれから起こることを知っているから、回避して、攻略対象とシャーロット様の幸せを……。

いつの間にか、こんなに私の心配をしてくれるイザベラ様も、本当にも幸せになってほしい。

誰かが離れて、これが自分の使命だとはいわないでほしい。

イザベラ様だって好きでゲームで破滅したんじゃないのだから。

せめて、少しでも良いから、幸せになっていてほしい。

そして、これから起こる最悪な事件を回避したい。


絶対に。


「本当に、私は不甲斐ないですね」私は泣きながら言う。




「「そんなことはないわ」」また、二人の声がハモる。




「「貴方に救われた人なら、沢山いるわ。不甲斐ないなんて思わないでほしい」」


「それに、セレスが悩んでたのってそれだったの!?」イザベラは驚いていた。


「そうね、それだったら、早く言ってほしかったわ」


「え?」そんなのを言えるわけ無いでしょう!



「「セレスは不甲斐無くなんか無い、最高のメイドよ」」二人で言ってくれるので少し気恥ずかしい。


それでも、嬉しいのは私が今、幸せだからなのだろうか?


ああ、シャーロット様の専属メイドに転生できて、私はとても幸せです。



「ありがとう、シャーロット様、イザベラ様」私はニッコリと微笑む。もう、悩むことは何もない。


私に出きることは、ただ、攻略対象の側にいて、シャーロット様の側にいて、イザベラ様のそばにいること。



そして、これから起こりえる最低最悪な事件を少しでも良い物にすること。



その日は、お揃いの買い物をして、また、少し話してから、屋敷へと帰った。




因みにルーカスはその日、休日になったらしい。


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