8,その頃
シャーロット様が連れていかれて三日。
私は絶望にくれて仕事をしていた。
「大丈夫か?」隣で仕事をするルーカスが心配してくれる。
「ううん。大丈夫じゃない」正直に言った。
もう悔しさと絶望さでこの前、レンに刺された傷口だっていたくない。と言うよりもそんな痛みを感じている場合じゃない。
「……そうか。シャーロット様がいなくなって寂しいのは分かるがあと五年したら会えるんだろ?」お気楽に言っているが私はそうじゃない!!
「私にとって五年は千年と同じ感覚なの!!!」強く言った、
「そ、そうか」少し引気気味にルーカスは答えた。
と言うか!!こんな時までシャーロット様の両親は仕事か!?
娘がつれてかれたんだからもっと会いたい!とかチューしたい!とか無いのかよ!!
「………それで?何でこんなところにいるんだ?ヘンリー」滅茶苦茶機嫌が悪く言ったのはルーカス。
何故か、部屋にヘンリーがいることをルーカスは機嫌が悪いのだろう。
「ルーカス。ヘンリー様って呼ぶのが礼儀でしょう?」一応、侯爵家の令息なんだから。
「……はいはい………」反省の色が見えない。
「でも、本当に何故ヘンリー様が?」シャーロット様に惚れたのかしら?でも、今はシャーロット様、連れてかれちゃったから、いませんよ?
「ああ、体調も良くなってきたから、ティアに会いたくて」
「サラッと口説き文句を言わないでください。本気にしてしまいます。と言うか、ティア?」
「ああ、セレスティアの略称だよ。長いでしょ?あと、口説き文句は本当だから」口説き文句の事は置いておこう。
何だかめんどくさい。
「ですが、どうせだったらセレスとお呼びください。ヘンリー様さえ良ければの話ですが」
「じゃあ、セレス。よろしくね」握手を持ちかけてくるが私は丁重にお断りした。
「残念」でも、前よりも物凄く顔色が良い気がする。本当に良かった。
「それだったら、俺もセレスで言いか?」
「勿論。ルーカスさえ良ければ」ルーカスまで…。
でも名前長いのは面倒だもんな。こっちのほうがいいかも。
シャーロット様、今何をしているのだろうか。
聖女候補に選ばれれば、シャーロット様の状態はほぼ監禁状態で、聖女の勉強を叩き込まれるから………五年……五年…五年…。
「あ~~~!!もうっ!」ヤケになりながら私は掃除を進め、私はある計画を立てた。
その名も…シャーロット様、救いだし作戦を!!(そのまんまなのは言わないで!)
★★★★★★★★★
ここに着てから何日経っただろうか。
いや、ほんの数日も経っていない。
でも、そう思うくらいに、私の脳の時間は麻痺しているらしい。
そんな事を監獄のような太陽の光も入らないこの場所で私、シャーロット・ベイルは考えていた。
誰もいない、監獄のような監禁生活が待っているとは夢にも思わなかった。
私の見習いの専属メイドのセレスティアさんと専属執事のルーカスさんが誘拐され、私が探しに来た先で聖女の力が覚醒したらしい。私の御付きの人が教えてくれた。
名前はフレアさん。とても愛想が良いし、素敵な人。
茶色の髪に瞳。後ろにお団子に人くくりしている少し高齢の女の人だ。でも、私は少し、物足りなかった。
その事に私は専属メイドさんはセレスティアさんが良いと実感する。勿論、ルーカスさんもだ。
ルーカスさんは高い頭脳と行動力。どれもほとんど完璧にこなす能力を評価し、私のもう一人の専属執事となった。
聖女とは、国民の怪我を癒したり、貴族の怪我を癒したりと大切な役割らしい。その中で私は高位の光属性で魔力も高いらしい。
そして私は聖女候補から真っ先に次期聖女候補に選ばれたのだ。
とても光栄なことだが、私にとっては前の生活が良い。
ここは私が思っているよりもとても残酷な場所だと気付いたからだ。ここはもう監獄の様な場所と言って良いほどに監禁されているの良いな生活。四六時中、魔力の制御や聖女の嗜みや聖女について叩き込まれる。
そんな生活に私は精神的に参っていた。
今も、聖女についての本を読んでいる。
集中力も切れてきて、こんな考え事まで考え始める。
最終的にはここから脱走したいと願ってしまうくらいに。
ああ、元の生活に戻りたい。
とても優しいし一緒にいると楽しいセレスティアさん。
それにセレスティアさんが大好きで、一見、冷静だけど、セレスティアさんを見ているときの反応。見ていて少し可愛い、ルーカスさん。楽しい生活に戻りたい。
あと、五年。あと五年もすればここの生活から逃げられる。
私は15歳になり、魔法学園に入学するまで。
魔法学園は魔力を持つ人の義務で通う場所だ。
私のような光属性を持つ人が通ったり、魔力を持つ人は必ず通う場所。でも光属性はとても希少らしいからそういうのもほとんどないらしい。
他の属性と言えば、私が扱う属性、光、闇、火、水、風、土の順により強力だ。
どうして私は光属性を授かってしまったのだろう………そう考えてしまうが、もし私の力がなければセレスティアさんは今頃目覚めずにいて、死んでいたかもしれない。
それにこの力があれば他の人だって救える。
そう考えれば仕方がなかった。
あと、五年。
私は魔法学園に通う。
長い時間に私は目眩がする。
それでも、次期聖女候補に選ばれたのならば私はしっかりしなくては行けない。私は伯爵家の令嬢であり、次期聖女候補だ。
私がしっかりしくては。
そう決心して、私は本を読み始める。




