表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
DTED・乙女戦士(ヴァルゴファイター)  作者: カタリノ
エロ同人みたいに! エロ同人みたいに!!
51/61

第2話 ワザとではない

 カケルとトールは校庭へとテレポートした。

 ちなみに変身は男子トイレの個室の中で行った。


「本当に校庭に出てきたな」

「また今回も気持ちの悪いやつ出やがったな」


 カケルとトールが校庭に現れたエビルの姿に顔を歪める。

 ウヨウヨと蠢く触手たち。それらが乙女戦士(ヴァルゴファイター)の姿を認知した途端、触手がビシリと動きを止めた。

 そして2人に向けて触手が突き進む。2人はそれを飛びながら避けていく。


 カケルは処女充電(メイデンチャージ)を貯めるべく駆けだした。触手たちもカケルのスピードには敵わず、追いかけようとして避けられてしまう。

 トールにも触手は襲いかかるが、カケルほど走れないものの、持ち前の反射神経で避けていった。


「めんどっくせえなあ」


 トールは苛立ちながら飛びついてくる触手に悪態をつく。

 ふと背後から襲ってくる触手に気づくのが一瞬だけ遅れた。すぐに避け触手がわき腹をかすった。すぐさま下がると、トールは自身のわき腹に違和感を覚える。

 おそるおそるそこに手をやると、ゲッと声を出した。

 そこにあったはずの服、布がごっそりと剥げていた。


「服が溶けやがった!?」


 トールの言葉にカケルも表情を変えた。触手の纏っている液体に酸でも混じっている可能性がある。カケルは触手から逃げると動きを止め、液体で濡れている地面を手袋を填めた左手の小指でそっと触れる。するとその部分の布が溶けて穴が開く。穴が開いた後、小指は若干ピリピリとするが痛みという痛みはない。右手で仰いで臭いを嗅ぐが、液体に臭いはない。


「まあ、異臭があったなら今この場で臭うか」


 カケルは液体を払うように左手を振った。

 そして相変わらず追ってくる触手を避けていく。


 痺れを切らしたトールは右手からボールを出現させる。


投球用意(セット)


 トールがボールを構えた。飛びかかる触手を数本避けて。

 目標は中心にそびえ立つ大樹。


乙女入魂(ヴァルゴショット)!」


 トールがボールを投げつけた。しかし大樹に直撃する前に触手が何本も重なり盾になる。ボールが勢いを増して触手を吹き飛ばした。しかし触手の数の多さとぬるっとした液体とがボールの威力を落としていく。そして大樹に当たる前にスピードがほとんどなくなった。ボールがトールのミットに収まろうと戻るときだった。


 触手のボツボツにボールが完全に包まれてしまった。吸盤に吸われたかのようにくっついてボールは離れない。



「はあっ!?」


 驚いたのはトールだ。唯一の攻撃手段を相手に盗られてしまった。

 それに気をとられたトール。トールに向けて触手が飛びかかる。


「しまっ」


 トールが避けるのは反射神経によるものだ。一瞬でも気を抜けばトールの不利になる。触手がトールに触れる、その時。






 触手よりも速く、カケルがトールの体を抱えた。抱き上げて肩にトールの上半身を乗せた。

 飛びかかる触手を、持ち前のスピードで避ける。

 進行方向から来る触手を体勢を低くし駆け抜ける。直後、屈んだカケルの顔の位置に触手が伸びる。カケルは足に力を込めて、飛び越える。体を回転させながら飛び越え、地に着地すると触手に追われるより速く、その場から去った。

 触手が近づいても反応できるよう、大樹から距離をとる。


「気抜くな」

「悪ぃ悪ぃ」

「打出の武器はエビルに取られた。打出、もう1球出せたりはしないのか」


 カケルの言われた通り、トールは右手に集中するも新しくボールが現れそうにない。


「無理だな」

「なら、俺が片をつけるしかないな」


 カケルがある者を探すため周囲を見渡す。その間も触手への攻撃には気をつけている。


「おいちゃん、いないな」

「あの野郎、俺らがテレポートされてすぐに消えやがった」

「・・・・・・まあ、おいちゃんとしても前のことがあるからバトルに参加しずらいよな」

「あー・・・・・・ケツに貫通したからな」


 以前おいちゃんが戦闘不能へと陥ったことを思い出すカケルとトール。思い出すだけで尻が痛くなるためすぐさま記憶を頭から追い払う。






「んぅ、うあっ?」


 トールが自身の異変に気づく。カケルに抱えられているトールは変な声をあげた。


「打出、どうした?」

「わ、かんねえ。でも、わき腹がなんかピリピリする」


 トールはわき腹にピリピリとした痛みと重だるさを感じる。そこは触手の液体で服が溶けた部位である。

 カケルはトールのその言葉に、左手の小指を意識する。言われてみればピリピリとした痛みがあり、他の4本の指よりも動かしにくい。


「触手についてる液体か。麻痺の効果でもあるのか」

「知、らねえ。ってか、ヒウッ、ちょっと降ろせ。この体勢キツい」


 カケルに抱えられているトールの体勢は、トールにとって辛いものである。じっとしていても痛みがある上に、ちょっと動いたり触れただけでも痛みは増大する。

 トールの言われた通りにカケルはその体を降ろそうとするが、それよりも前に触手が襲いかかった。

 走って苦もなく逃げるカケルであるが、抱えられているトールにとってはたまらない。



「い、あっ・・・・・・おい、テメェもうちょっと丁寧に。ひいあっ」

「逃げてるんだから、文句言うなよ」


 辛そうに声をあげるトールだが、逃げてるカケルにはそれを気遣うほどの余裕はない。

 触手の攻撃が止まることなく動き続ける。トールを抱えていても、カケルのスピードは衰えない。触手に捕まるどころか触れることさえない。だが、抱えられているトールは痛みに体力を持って行かれる。




 触手の攻撃がいったん止まる。なかなか捕まらないため、様子見をしているようだ。カケルはその隙にトールを降ろそうとした。


「おい、打出。大丈夫か」

「あ、ああ。痛くてっ、んぅ・・・・・・頭がボンヤリするけど」


 トールの弱々しい声に、思わずカケルは心配する。普段、迷惑しかかけられていないカケルであるが、普段では考えられないほどのトールの弱った姿に不安になる。


「ゆっくり降ろすぞ」

「おう」


 宣言通り、カケルはゆっくりとトールを地面に降ろしていく。

 だが、思いの外トールのダメージは大きかった。それはしっかりと立ち上がれないほどに。


「うおっ」


 トールが思わず足を滑らせ地面に倒れそうになる。カケルが抱えようと手を出したが、トールの手は別のところを掴んだ。





 カケルの胸のところの衣装である。

 カケルこと、ヴァルゴレッドの衣装はオフショルダー。つまり肩出しの服である。





 トールがそれを掴んだまま地面に倒れる。

 そして掴んだ布は重力に従うように下にずれた。






 ポプルルルルン



 覆っていた布が下にずれ、胸が露出する。

 揺れが、凄かった。








『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!』



 遠くの校舎から、男どもの野太い声が響く。

 トールは思わず手を離して、カケルのそれを凝視する。


 下から見上げたそれは、凄かった。芸術的だった。

 間近で見てしまったそれは、強烈だった。魅惑的だった。


 童貞であるトールにとって、初めて見た女の胸だった。

 思わず唾を飲み込んだ。





 カケルはすぐさま両手で胸を隠してトールから距離をとる。その顔は真っ赤に染まっていて、涙目でトールをにらみつけていた。普段の冷静さを一切なくしたその表情はとても可愛らしく、にらんでいても怖さはまったくない。


「おま、おまえ・・・・・・、おまえ」


 カケルはプルプル震えながら衣装を戻す。校舎を背にして、胸を服に押し込んだ。

 トールは慌てて顔の前で手を振った。


「いや、待て、テメェ。あ、いや・・・・・・大地、待て。ワザとじゃねぇ、ぜってぇワザとじゃねぇんだ」


 必死で言い訳するトール。わき腹の痛みと、先ほどの衝撃映像に動けない。

 カケルはトールに向けて大きく口を開けた。




「お前、なんざ、知るか!!!」




 カケルはトールを置いて走り出した。

 トールはカケルに手を伸ばすが、もちろんその手がカケルを捕まえることはできない。


 離れていくカケルに呆然としつつ、嫌な予感がした。

 おそるおそるそちらを見ればトールに向かって触手が襲いかかっている。


「やっぱりいいいいいいいいい!?」




 叫びながら、トールは触手に捕まるのであった。

これが書きたいためだけに、カケルの衣装はオフショルダーになりました。

ふう、満足満足。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ