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第2部 第13話:『鼻からログイン!? 白雪謹製「KAZUMA ID」の衝撃!』

「――あぁ、もう! また『パスワードが違います』って出たわ! 私の脳波を直接読み取りなさいよ。この低スペックな電子錠!」


アパートの共同玄関前で、白雪がドアノブを蹴り飛ばしていた。

未来の機材を運び込むたび、現代のセキュリティは彼女を


「不審者(正解)」


としてロックする。


「白雪さん、落ち着いて。パスワードは『o-ji-ya-da-i-su-ki』だったよね?」


カズマが入力すると、ドアはあっさり開く。


「それよ! その“指でポチポチ”が非効率なの! 指が塞がってたらどうするのよ? 大家さんみたいに筋肉でドアを粉砕しろって言うの!?」


白雪の瞳がギラリと光る。


「……そうよ。鼻よ。鼻にはまだ、無限の可能性があるわ……!」


そのまま自室へ猛ダッシュ。

一晩中、怪しい火花と「フンッ! フンッ!」という鼻息が響いた。


翌朝。

白雪が掲げたのは、小指サイズの七色に輝くデバイス。


「KAZUMA ID:Air-Link」

鼻腔アタッチメント型ウェアラブルデバイス。


「できたわ! これからは鼻から未来を取り出す時代よ!」


Part 2:装着! 鼻腔Bluetooth認証システム

「……白雪さん。これ、どうやって使うの?」


「簡単よ。まず指を鼻の穴に突っ込んで、デバイスを“脳に近い場所”まで押し込むの!」


白雪は強引にカズマの鼻へセット。


「……あ、なんかヒンヤリして、いい匂いがする」


カズマは鼻に指を入れたまま、いつものスルー。


「これでカズマの鼻は世界最高のセキュリティキーよ。試しにレジに近づけてみて!」


――ピッ!


『ログイン承認:管理者・佐藤カズマ(鼻)』


「すごいや。鼻を“フンッ”って鳴らすだけでレジが開いた」


「さらに鼻の奥でクリクリすればファームウェア更新も可能! 電子ロック、自販機、大家さんの筋肉の緊張度まで、全部カズマの鼻でコントロールできるわ!」


そこへ長官が怒鳴り込む。


「白雪!! 貴様、未来法典108条『鼻腔に通信機を埋め込むべからず』を破る気か! ノーズフリー事件を再現するつもりか!!」


Part 3:社会現象「ノーズフリー」の光と影

白雪は止まらない。

商店街の住民全員に『KAZUMA ID』を配り歩いた。


「便利だよこれ! 両手が塞がってても、鼻をドアに擦るだけで家に入れるんだ!」


主婦たちが一斉に玄関へ鼻を押し当てる異様な光景。


大家さんは筋肉の収縮音をBluetoothで街中に配信。


「ヌンッ!! 世界が……私の筋肉と一つになっている……!!」


だが不具合が続出。


「お、おにぃさん! 結衣ちゃんがクシャミしたら、銀行の金庫が全部開いちゃったんだ!!」


さらにセツナは、


「……鼻息一つで、標的のスマホを爆破できる……」


と物騒なハッキングを開始。


「白雪さん、これ危ないよ! 街中の人が鼻をクリクリさせて空を見上げてるの、シュールすぎる!」


「うるさいわね! 科学は犠牲の――ハックション!!」


白雪のクシャミで、アパートの屋根が「パカッ」と開いた。


屋根が開いたアパートに、宇宙から監視ドローンが大量に飛来。

『KAZUMA ID』の生体信号を“新種の知的生命体”と誤認したらしい。


「まずい! 鼻からの情報流出が止まらない!」


セツナが、よし江特製の超強力わさびを差し出す。


「……カズマ。……あれを、やって」


「わかった。……みんな、ごめんね。お裾分けだよ」


カズマは鼻腔デバイスにわさびを塗り込んだ。


――ツゥゥゥゥゥゥン!!


刺激波形がBluetoothに乗って全デバイスへ逆流。

街中の人々が鼻を押さえ、システムは強制リセット。

宇宙ドローンも鼻の痛みデータでエラーを起こし自爆。


静寂が戻る商店街。


「……やっぱり指でポチポチの方が安全だよね」


住民たちはデバイスを引き抜いていく。


白雪は鼻にティッシュを詰めて落ち込む。


「……失敗ね。未来を先取りしすぎたかしら」


「いいえ、白雪さん。鼻の大切さがよく分かりましたよ」


カズマは鼻を真っ赤にしながら、デバイスをゴミ箱へ(スルー)。


猫(未来のカズマ)が膝で呟く。


『……お前のわさび波形、宇宙のサーバーに“人類は鼻が弱点”って保存されたぞ。将来鼻を攻めてくる宇宙人が現れたら、お前のせいだからな』


猫は、もう二度と鼻に指を入れないと強く決意した。

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