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第七十九話 エピソード・零 始まりの特異点

 バンッと言う発砲音とともに俺の意識は闇の中に吞まれていった……。


 ふと気づけば、俺は星空の部屋の中にいた。


「ようこそ死後の世界へベルード・タイムさん!」


 そこには、透き通った銀色の髪に青い目をしている少女が……。って、ダチュラじゃん!


「お前、その口調どうしたんだよ?それに、マリとスラエルはどこにいるんだ?」

「それには順序を追って説明しないとね……。私が“ノア”で目覚めると“ノア”の管理者と名乗る女性に“ノア”の管理を託されたわ」

「管理?」

「ええ、何でもいつの日か私たちのような存在が現れるからって……」

「お前はそれでいいのか?」

「え……?」


 その問いにダチュラはキョトンとしていた。


「だって、仮に俺達と同じ存在がって……。何千年先になるか分からないんだぞ?」

「かもね、けれど私はここで世界を見守っているのが性に合っている気がするの」

「性か……。君が自分の意志で決めたことなら俺は何も言わない。現に俺も運命に突き動かされるようにして生きて来たから……。でも、君の意思が運命とか世界とか全部抜きにして本当に望むことがあるのなら、遠慮なく言ってくれ。俺達、仲間だろ?」


 すると、ダチュラは笑いながら言った。


「フフッ、そうさせて貰うわ。さて、そろそろ役割を果たさないとね。マリとスラエルの元に行きたいでしょ?」

「ああ、それであいつらは……」

「もう新世界にいるわ。あ、そうだ!新世界に降りるに当たってスキルを体のどこかに付与出来るのだけれど……」

「スキル?」

「まあ、特殊能力みたいなものね」

「ふーん、それなら手にしようかな」

「分かった。“創造者”これが団長のスキルよ。手に触れたモノの性質、形状を自由自在に操ることが出来る性質を持つわ」

「了解。それじゃあ行ってくる」

「行ってらっしゃい。二人によろしくね」

「ああ」

「さあ、旅立ちなさい……。始まりの特異点よ!」


 そうして、数百年が経ったある日。一人の少年が“ノア”に導かれた……。


「導かれた少年の名は鈴木楓太。そう、君のことよ。けれど、君であって君とは言えないかもね」

「どういう事ですか?」

「あなたはアイリスと出会ったあの日。いや、正確には君がアイリスと昼食をとった時からずっと……。ループし続けているのよ、アイリスが求める結果に至るまでね」


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