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第七十八話 人類最強

「うん……。きっと、もうリルを止められるのは私しかいないしね……。そういえば、リルと戦うのはこれが最初で最後だね。言っとくけど。私、強いよ」


 すると、ライナは全身に聖力の青白い稲妻を纏った。間違いない……、さっきとはライナの表情が違う。本気で俺を殺すつもりなのだろう。


「リル……、行くよ……」


 刹那、ライナは俺に真正面から突っ込んできた。俺は即座にスキル“スサノオ”という全身に青白い稲妻を走らせるほどの聖力を生み出すスキルを発動。


 さらに、スキル“模眼”における制限を全て取っ払い見たもの全てをコピー可能に変化した。これでライナの体術にもある程度対応できるはずだ。


 だが、一つ計算外の事が起こった……。ライナにスキルは影響しない。それが動きにも適用されたのだ。その結果ライナの連撃をモロに受けてしまった……。


「スキルが適用されるアイリスなら勝てたかもしれない。けど、リルの強みであるスキルが私に効かない以上勝ち目は無いよ」

「確かに、その通りだ……。けど、負けはしないさ……」


 俺は緊急回避の為、遠く離れた大和の国に時空間魔法で飛んだ……。


 さて、どうしたものか……。スキルは一切効かない、かと言って近距離戦でなんてもっと勝てないだろう。あれ……、マジでライナって人類最強じゃ……。


 そんな事を考えていたら、背後に現れるはずが無いアイリスとライナが現れた。


「な……どうしてここが……!?」

「感知したの」

「感知したって……、6000キロ離れてるんだぞ!?」

「これでわかったでしょ?逃げれるなんて思わないでね」

「ライナ……、君の勝ちだ。俺じゃ勝てないや」

「じゃあ……!」

「けど、俺の決意は揺るがない。だから、この戦いは創造神に代わってもらうよ」

「何を言ってるの……?創造神?まさか、ラプラス……!何をするつもりなの!?」

「俺の体を“ラプラス”に明け渡すんだよ。これからは全てを予測できる“ラプラス”が戦闘を行う」

「それがどういう事かわかってるの?リルがリルで無くなるんだよ!」

「最初からそのつもりだったよ」

「え……」

「さあ、“ラプラス”後は任せた……」


 そして、俺の肉体の主導権は“ラプラス”に引き継がれた……。


「リル!リル……!」


 だがもちろん、アイリスの呼びかけに俺は応じない。“ラプラス”はそれが不必要と判断したのだろう。


「アイリス……。もう、リルであってリルじゃない。覚悟はいい?」

「ええ、ごめんねライナ。あなたに……こんな酷な事を……」

「気にしないで……。これは私にすべき、私にしか唯一できないことだから。リル……、あなたとの日々はとっても楽しかったよ。そのせめてものお礼に“心昇流奥義・零式・神威”で葬ってあげる。さようなら……、親友!」


 そして、ライナの聖力に輝きが増した。これはシンドバット王が命懸けの攻撃で見せた死の輝き……。だが、輝いているのは足と腕、それに刀だけだ。全身輝いていない所を見ると寿命までは削っていないのだろうか……。


 輝きが最高潮に達した刹那、ライナは俺めがけて超高速の斬撃を放った……。


 刹那、“ラプラス”は即座に“模眼”の動体視力を光速以上を捉える事が出来るほどに上昇。さらにスキル“アレス”により俺の身体能力を光速以上に動けるようにした。だが、流石に過剰じゃなかろうか……?そう思いラプラスに脳内で聞いてみた。


「ラプラス、流石に過剰じゃないか……?」

「いえ、これでも足りない程です」

「足りない?もしこの状態でライナを殴ればライナだけでなく、この星も滅びるぞ」

「ライナ様は神々の寵愛を受けた肉体を持っておられます」

「神々の寵愛?」

「はい、ライナ様の肉体はライナ様の意思に応えて肉体が進化します。ライナ様が力を望めば望むほど、それこそ一撃で多次元宇宙を消し飛ばす程の力を得ることが可能です」

「そんなのチートじゃないか!」

「それが神に愛されるという事です。ですからリベルテ様はライナ様に寵愛を与えている神を倒さなければなりません。ライナ様が自身の力の使い方に気づく前に……」

「つまり……」

「はい、行きましょう。神の次元のその先に……」


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