第七十話 Iris
ニースと謎の女性は時空間魔法でどこかへと飛んで行った……。となれば、次はS級モンスターの処理だ。だが、先程まで感じていた憎悪が感知できない。それどころか存在そのものが消滅している。
「フォーチュン、S級モンスターはどうしたんだ?」
「アイリスがニースの魔力を全部奪ったでしょ?あの時、S級モンスターにかかっていた精神魔法も解けたみたいなの。それだけじゃない、S級モンスターに掛けられていた身体強化魔法も効果切れを起こしたから倒すことが出来たのよ」
アイリス……、本当に俺は死んでもなお君に救われてばかりだ。ありがとう、この国を救ってくれて……。
ニース襲撃事件以降、俺たちは壊滅したミハールの修復に追われた……。そんな中、フォーチュンが大事なことがあると俺とアリシャールを呼んだ。
「どうしたんだ、フォーチュン?」
「私、赤ちゃんが出来たみたいなの」
「えっ!赤ちゃん!?それはおめでたいことだが……いつの間に」
「あれ、言ってなかったっけ?この街に来た冒険者と意気投合してお付き合いすることになったのよ」
「アリシャール、お前知ってたか?」
「ええ、逆に気づいてなかったのですか?」
ぬう、俺だけ知らなかったのか……。そんな素振りいつ……。
「そして、子供の名前なんだけど。“アイリス”の名を貰っていいかしら?」
「もちろん。きっと天国のアイリスも喜ぶよ」
「ありがとう。後、もう一つ大事な事を言わないとね。私、子育てのこともあるし冒険者稼業は引退しようと思うの」
「そうか、寂しくなるな……」
「そういえば、この街には住み続けるの?子育てするなら田舎の方がいいんじゃないかな?」
「そうねー、探してはいるのだけれど。いいところが無くてね」
「それなら僕、いい所知ってるよ。シャルラ村っていう畑しかない田舎だけど暖かくて風の気持ちいいところだよ」
「いいところね……」
そして月日が過ぎた頃、フォーチュンはシャルラ村で“シェラード・アイリス”を出産した……。
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