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第六十六話 Opening of wars

 俺はバルバット国の王となった……。即位式を終えた後、早速隣国へ損害賠償請求を行ったが断固拒否されてしまった。まあ、そうなるだろうと思っていたが……。損害賠償請求が出来ないとなると国民感情を考えても戦争をするしかない。だが、戦争なんてすれば被害が大きく出てしまう。粘り強く交渉していくしかないな……。


 そう決意し、六年。その間、児童を守るためのアカデミー、学院の設立やインフラの整備、各国との外交等々に忙殺された。だが、そのおかげで現在の国内は建国当初と比べればだいぶ平和だ。だが一方で、賠償請求に関する交渉がもう限界を迎えていた。冒険者達がしびれを切らし始めたのだ。そんな折、吉報が入ってきた。


「王よ、オルマーン帝国が何者かの襲撃にあったと情報が入りました」

「襲撃?状況は?」

「オルマーン帝国の主力部隊は壊滅状態、兵士に至っても大損害を受けたと聞いています」

「ありがとう、アリシャール。なら、今攻めれば早々に降伏してくれるかもしれないな」

「では、いよいよ……」

「オルマーン帝国に宣戦布告をする」


 そうして、開戦の火蓋が切られた。オルマーン帝国に宣戦布告の旨を伝え降伏を促したが当然拒否。となれば、直接戦火を交えなければならない。が、そうなれば民間人に大きな被害が出てしまう。とはいえ、多少の犠牲は覚悟しなければなるまい。俺は緊急クエストを発令し、オルマーン帝国に攻め入る冒険者達を集めようとしたがアリシャールに止められてしまった。


「王よ、あなた一人でも十分に国を落とせましょう。むしろ一人で落としたほうが国家の力をアピールできます」

「そうか……、分かった。その間国は任せたぞ」

「承知しました」


 そして、俺はオルマーン帝国に攻め込んだ……。アリシャールの情報通り国には雑兵しか残っていなかった為、竜巻で容易に処理できる。そうして数万人の敵兵を天空に打ち上げながら王宮にたどり着くとオルマーン帝国の大臣数人が崩壊した王宮を背に跪いた。


「我々はバルバット国に降伏宣言を致します」

「承った」


 そして、バルバットに帰ると俺は東の覇王オルマーン帝国を併合した英雄として迎えられた。一方、世界には単独で帝国を落とした最強の冒険者として名を馳せることになったのだ。そしてここに、事実上世界最大の領土を持つ国が誕生する……。


 だが、国内が戦勝ムードに包まれたのも束の間、バルバット国に悪夢のような事件が発生したのだ。首都ミハールに突如としてS級モンスターが三体出現したのだ。そして、術者の名はフレイランス・ニース……。


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