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第四十五話 終わりの始まり

「その疑問解決しよう。答えは神殺しのためだ。」


 神殺し……。この世界にも神という概念は存在する。例えば、神聖ペンドラゴン帝国のノー・トスリキやトレド帝国のムー神などがそうだ。だが、神を殺すと言っても現神人でもない限り殺せないだろうに。一体どういうつもりだろうか……。そこで、俺はニースに聞いてみた。


「神殺しって、一体どういうことだ?」

「俺が言っている神とは、この世界のシステム設計者のことだ。お前らの思っている信仰するような神じゃない。」

「設計者?」

「そうだ。いいことを教えてやろう、スキルは聖力をエネルギーとする魔法みたいなものだ。さて、言いたいことは言った……。」


 次の瞬間印を組んだニースはライナの目の前に瞬間移動してそのまま抱きかかえた。


 どういうことだ、魔封印結界下ではニースのもう一つのスキル“トール”による超高速移動もできないはず……。となると、もう一つのスキルか?いや、それよりもどうやって奪還する?


 すると、ニースの腕が突如焼け落ちた。おそらく、アイリスが波動の合致を成功させたのだろう。そして混乱するニースの隙を突き、ライナは腕を振りほどき上手く難を脱した。だが、ニースは腕を再生して印を組むと言った。


「大和の国で待つ!」


 刹那、ライナはニースの腕の中に瞬間移動しそのまま時空間魔法で大和の国に飛んだ。


「ライナ!!」


 その叫びもむなしく既にライナの姿は無かった……。絶望に膝をついた俺にシンドバット王が話しかけてきた。


「戻ろう、バルバットに……。」

「でも、ライナが!」

「焦る気持ちは分かるが、今行っても無意味だ。俺もニースの未来を見た。ライナの育成が目的なら、最強の守護者としてライナをニースが守るだろう。だから、大丈夫だ。」

「だけど、もしも……。」

「“未來視”でもしもの有無を確認すれば大丈夫。それに今、無理矢理連れ去るにしても俺たちでは力不足だ。波動の合致の精度を上げないことには、膨大な聖力で包まれたニースに触れることも出来ない」


 シンドバット王の言う事も一理あるが心配だ。とは言え、実力が足りないのも事実。それはアイリスも痛感していて体から少し黒い魔力が漏れていた。


 バルバット国に帰国すると早速、波動の合致の修行が始まった。不規則に動く波動に自身の聖力を合わせるというものだ。ひたすら繰り返していくうちに精度は徐々に高まっていった。そんな中、アリシャールさんがある一言を発した。


「そういえば、ニースがスキルは聖力がエネルギーの魔法のようなものだって言ってましたよね。もしかすると、聖力でも魔法のようなことが出来るんじゃないかって思うんです。」


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