第四十話 意思
それから、俺は地上に出て二代目と別れを告げて魔人王のもとに向かった……。
魔人王は数日経ってもなお、俺の後を追わんとする者共の足止めをしていてくれた。
「待たせたな、魔人王。」
「まったくだ。さて、聞かせてもらおうか君の答えを。」
「その前に一つ聞く、特異点とはなんだ。」
「特異点か。そうだな……、あくまでも予想だが世界の調停者なんて考えている。世界中で争いが多発した時に降臨し平和の架け橋となるそんな存在だと。」
なら、今回の戦争のために俺は降臨したってことか。
「俺は……、この世界から魔力を消そうと思う。」
「魔力を消すか!面白いことを言う、どうやるつもりだ。まさか、侍の一族以外皆殺しにするつもりか?」
魔人王は大笑いしながら言った。
「侍以外ってのは、どういうことだ?」
「なんだ、知らないのか。侍には魔力がないが、その代わりに超人的な身体能力と莫大な聖力がある。要するに魔人の逆だ。」
てことはライナは侍!?日本人っぽいとは思っていたけど、まさか侍の一族だったなんて……。
「それで、どうするつもりだ?」
「俺の「創造者」で魔力を聖力に変換する神器を世界中の人間や魔人に触れてもらうつもりだ。」
「それは少し無理があるな……。今や魔力は水や石炭と同等の価値を持つ。それを人間が自ら手放すような真似をするとは思えない。」
「なら、世界中に魔力を聖力に変換する魔法を開発するさ。」
「魔法か、それなら可能性が無いわけじゃない。だが、道は長いぞ?」
「ああ、だが必ずやり遂げる。今度こそ、良い方向に世界を変えてみせる。」
それを聞いた魔人王は撤退するため、今まで大和国との戦闘を部下に任せていたのだが魔人王自身も参戦することにした。
「龍山、まだ引いてなかったのか。」
「引けるわけないじゃろうが!あっしと牛鬼の因縁を知らぬわけじゃなかろうて。」
「ああ、だが引いてもらうぞ。お前が引かないと魔人が、いや世界が救われないんでね。」
すると、魔人王は背に黒い翼を広げて龍山に斬りかかり、魔人王の赤黒い魔力を纏わせた剣と龍山の青白く高圧縮な聖力がぶつかり合うたび空気が震えた。すると、今まで龍山と戦っていた魔人王の部下も龍山との戦闘に加わり次第に龍山が押されていき、とうとう刀を弾き飛ばされてしまった。
「あっしの命運もここまでか……。」
「何を言ってるんだ、殺すつもりなんてさらさらないぞ?」
「情けを掛けたつもりですかい?」
「違う、無意味な殺生をしたくないだけだ。」
「変わった人だ、あんたは……。全軍、撤退!」
そう言うと、戦場にいた侍達は続々と船に戻っていった。
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