第三十八話 巨人
それから、ダビデは六道のスキルの説明を受けた。そして、銀髪の少女はつづけた。
「さあ、旅立ちなさい。最後の特異点よ……。」
気がつくとダビデは元の世界に戻っていた。胸には未だ槍が刺さったままなので、あれから時は殆ど過ぎていないのだろう。すると、ダビデは天道の反重力で後ろにいる騎士団長を三十メートルほど弾き飛ばして、胸に刺さった槍を抜くと人間道で槍を10㎝近くまで縮めてポケットの中に入れた。すると、異変に気づいた騎士団長は言った。
「この少年はおそらく、目覚めたのだろう。能力が分かるまで全員、少年と距離を取れ!」
その言葉の刹那、ダビデは目に見えるすべての大地をマグマと化した。当然、騎士団は為すすべもなく一瞬で全身火傷を覆い死亡した。その後、ダビデは父を家族とともに埋葬し魔人王を倒すことにした。少女の願いもあるが、魔人王の脅威に対抗しようと各国がこぞって神器を獲得しようとしてどんどん戦力が削られていく本末転倒な流れを止めるには魔人王を倒さなければならないからだ。
それから、ダビデは神器を獲得して戦力強化をするためダンジョンに潜った。ダンジョンは塔のようになっていたので最上階まで飛んで近道しようとしたが、小さな穴の一つすらなかったので大人しく通常通り上ることにした。
とはいえ、六道の力を手に入れた俺にとって最下層までの道のりは容易だった。最下層につき様々な穀物が描かれた門をくぐると平原に出た。そして、その中央に高さ300メートルほどの巨人が巨大な玉座に座っていた。
「人間か、久しいな……。少年、覚悟はできておるな?」
巨人が問いダビデが頷くと、巨人はダビデを指さした。すると、地響きとともに地中から巨大な根がダビデを殴打し、そのまま捕縛した。が、人間道で体を縮めて回避し、地上に降りると地面をマグマと化した。これで終わったと思ったが巨人は一向に熱がる気配が無い。
「どうした?もう終わりか?」
巨人は煽るようにダビデに言った。マグマが効かないとなれば……、ダビデは反重力で加速しながら一か八か巨人に飛び蹴りを入れたが、巨人に対して何も変化を起こすことが出来なかった。その理由は畜生道でスキル「ウラヌス」によるものだと分かった。このスキルはどうやらその身に宿る肉体と精神で如何なる攻撃、変化作用を無効化し植物を自在に操ることが出来るそうだ。
となると、どうしたものか……。ひとまず餓鬼道で巨人の分身を作り出し、時間稼ぎのために攻撃させた。すると、どういうわけかお互いの巨人の拳が少し赤くなっていた。もしやと思いダビデは分身の巨人に超重力により拳を加速させて殴らせると痛がった様子だった。おそらく、神には神をということなのだろう。だとすると、畜生道で手に入れた「ウラヌス」による攻撃も効くのでは?そう思い自身に超重力を纏わせて巨人の足を殴りつけると巨人はその激痛に顔を歪めていた。
そうなれば話は簡単だ。ダビデは超重力と反重力の組み合わせて高速の連撃を叩き込んだ。すると、巨人はよろけながら大地に膝をつきゆっくりと倒れた。気づくとポケットの中に入れた神器が輝いていた。その神器に触れると何者かの記憶が流れ込んできた……。
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