第二十六話 絆
シンドバッド王は牛鬼の斬撃を防ぐために腕に魔力を纏い防ぐことが出来た、はずだった。しかし現実は、牛鬼の一撃がシンドバッド王の魔力防御を簡単に破り、腕を切り落としている。
「何故だ、何故お前は俺の魔力防御を貫通出来た!?」
「簡単だ、お前が未熟だからだ……。」
「未熟……。まだ、先があるというのか……。」
「ああ、そうだ。そして、その未熟さ故にお前は死ぬのだシンドバット!」
そして、牛鬼が渾身の一撃をシンドバッド王に振り下ろそうとした瞬間、何者かの雷撃が牛鬼の横腹を貫通した。
「王よ、大丈夫でしたか?」
「ありがとう、アリシャール。お前のおかげで命拾いしたよ。」
すると、牛鬼は口で魔力の球を作り空に向かって打ち上げると上空で魔力球の爆発した。それが合図だったのだろう。軍艦から何人もの獣人が飛んできた。
「牛鬼様、お怪我は?」
虎の獣人が心配そうに聞いていた。牛鬼は魔力で傷を癒しながら答えた。
「問題ない。だが、それはシンドバッドとて同じだ。見てみろ、既に傷が完治している。だが、それ自体は問題ではない、一撃で絶命させればすむ話だ。それよりもアリシャールというやつの雷撃の方が問題だ。あれは感知できん。大和の侍を呼んで来い!やつが使ったのは聖術だ。あいつなら対処できよう。」
そんな牛鬼の話を物陰に隠れて盗み聞きしていると、俺はウサギの獣人に見つかってしまった。
「何しているの?人間。」
その言葉の刹那、俺はウサギの獣人にみぞおちを蹴り飛ばされた。不覚だ……。魔力感知はしていたのに気づけなかった。いや、違う接近が速すぎたんだ。
気づいた時にはすでに手遅れである。ウサギの獣人の追撃に死を覚悟したが、ライナが防いでくれた。
「リル!大丈夫!?」
アイリスは声をかけながら防護結界を張り、聖術で俺のことを回復してくれた。
「ありがとう、アイリス。それじゃ、援護を頼む!」
俺はそう言うと、結界の外に出て自身に身体強化魔法をかけてライナの援護に向かった。ライナのもとに向かうとライナは劣勢に立たされている。
どうやら、ウサギの獣人のスピードに追い付けていないようだった。さっきおれはウサギの獣人の眼をコピーしたので眼で追えているが、今のライナでは厳しいだろう。
「ライナ、大丈夫か?」
「何とかね。けど、やばいかも。あいつ速すぎるよ!」
「俺が……。」
作戦を説明しようとした瞬間、凄まじい衝撃波と共にライナは遥か後方に吹き飛ばされた。
「喋ってる暇なんて与えないよ!」
ウサギの獣人をよく見ると稲妻を纏っているようだった。おそらく、雷魔法で神経伝達を速めているのだろう。
「ライナ!」
アイリスと俺は、右腕と横腹が完全に吹き飛んでしまったライナの惨状に叫んだ。
「人の心配している暇あるの?」
そう言うと、ウサギの獣人は眼にも終えない速さでアイリスを蹴り飛ばした。
「次はお前だよ……。」
ウサギの獣人は俺を蹴り飛ばそうとした刹那、ウサギの獣人を何者かが蹴り飛ばした。
「もう大丈夫。今の私なら……。」
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