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第二話 君と友達

甘々です

助けてもらった日から数日後、お礼も兼ねてカフェで世間話をしている

これって傍から見たらナンパとかになってるのかな?

なんか今更だけど心配になってきたかも、優輝は嫌がってないからいいのかな?


「何頼む?僕の奢りだから何でもいいよ」


「こういうとこ来たことないから…何頼めばいいか分からん…」


「え?そうなの?じゃあパンケーキとかどう?」


「パン?あの黒くて苦いヤツか?」


「…え?黒くて苦い?」


それって焦げたパンのこと?気になるけど詮索しない方がいいかな…

言い方的に優輝にとっては焦げたパンが常識になってるのかな

うーん、まぁそれは後で考えよう。聞けそうなら後で聞こうかな


「えっと、パンとはまた別の食べ物でね。甘くて美味しいんだ」


「ふーん…」


「味の種類も豊富でね、イチゴとかチョコとか。あとここだとラムネ味もあるんだって」


「い、イチゴとチョコ…金持ちが食べる食いモン…」


いつの頃の話をしてるんだろう、まぁ確かに今はイチゴもチョコも高いけど

お金持ちが食べるってほど高くなかったような、優輝の常識が色々とおかしい

この子、一体何者なんだろう…どんな環境で育ってきたのか心配だな


「じゃあラムネ味にする?」


「おう…」


店員を呼び出し、千葉流は紅茶とパンケーキを二つずつ注文する

優輝は注文を待っている間、キョロキョロと周りを見ていた


「どうしたの?何かあった?」


「何でもない…ちょっと落ち着かないだけだ…」


「初めて来たもんね、しょうがないよ」


「変なの出てこないだろうな…」


「助けてもらった恩人に変なものを食べさせる程性格悪くないよ」


そんな会話をしていると店員が紅茶とパンケーキを持ってきた

出来たてのパンケーキが優輝の前に差し出される

初めて見るからか少し警戒してパンケーキを見ている


「食べないの?」


「食いモン嫌い…」


「食べ物が嫌い?なんで?」


「なんでって、お前あの苦いモン食えんのか?」


「えっと…優輝、こんなこと聞いちゃいけないってわかってるんだけどさ。君、一体どんな環境で育ってきたの?なんて言うんだろう、常識が色々崩れているというか…」


「…」


やっぱ聞かない方が良かったかな、早とちりしすぎた

出会って間もないのにこんなこと聞かれたら誰でも嫌になるか…


「まずはお前が信用出来るか確かめてからだ、それから話す」


「…うん、そうだね。じゃあ、まずはそのパンケーキ食べてみてよ」


「はぁ!?今の話からなんでそうなるんだ!」


「優輝、お願い。1回だけでいい、僕を信じて」


優輝は千葉流の真剣さに戸惑う、どうしてそうも食べさせたいのか

だが、優輝は警戒しつつもパンケーキを食べることを決意した

1口サイズに切り取り、慎重に口へ運ぶ…すると


「…!」


優輝の常にムスッとしていた顔が一瞬で崩れていった

その表情は何の変哲もない、1人の少女としての顔だとこの時僕はそう思った


「どう?美味しい?」


「…悪くない」


「素直じゃないなぁ、でも優輝らしい…ねぇ優輝」


「あ?」


「君の知らないことや知りたいこと、全部教えたい。だからさ、友達になろうよ」


「友達…ふはっ、やっぱお前変な奴だな」


「あ!優輝今初めて笑った!」


優輝はハッとした顔で照れ隠しのようにすぐ千葉流を睨む

千葉流はそれを見抜き、からかうような表情になった


「あ、戻っちゃった。笑顔可愛かったのにな〜」


「うるせぇ…忘れろ…」


「照れてる、優輝ってツンデレだよね」


「っるさい!黙れ!」


「ごめんごめん、優輝の反応が面白くてつい」


「んだよそれ…」


優輝は拗ねた表情をして顔を背けてしまった

申し訳ないけど、可愛くてついからかってしまう


「で、どうするの?友達になるか、ならないか」


「…一緒にいて、居心地は悪くない…から」


「から?」


「なってやる…友達」


「ふふっ、じゃあ改めてよろしくね。優輝」


「笑うな!!」


千葉流はクスクスと笑いながら優輝の頭を撫でる

まるで猫の怒りを収めるような感覚で撫で続けている

優輝は頭を撫でられて顔を少し赤くなる

そしてその手を振り払うように千葉流の腕を叩いた


「やめろ…」


「分かった分かった、これ以上はやめておくよ。嫌われたくないしね」


優輝は千葉流を睨んだままだが、千葉流はまだ面白がっている

そんな会話を繰り広げていると帰る時間になってしまった


「本当に1人で大丈夫?送るのに」


「誰かに守られるほどのヤワじゃない」


「そう?君が言うなら無理強いしないけど…じゃあ、またね」


「…また」


また会えるといいな〜、今度は色んな食べ物食べさせてあげよう

それにしても、優輝っていつも何食べてたんだろう

まぁ、個人のことだから介入するのも良くないか。さ、帰ろう


「…ジジイ、今帰った」


薄暗い中華料理屋の中で優輝の声が響いた

「僕の黒猫さんは今日も素直じゃない!」のご閲覧ありがとうございます

不定期とはなりますが今後の連載を予定しております

今後とも、「僕の黒猫さんは今日も素直じゃない!」をよろしくお願いします

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