表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖典のアルカナム  作者: ヌキヤ讃岐屋
学園闘技大会編
44/49

導き1

「私の顔になにか付いているかしら?」

じっと見つめている俺は意識を戻して慌てて目をそらす


「い、いやついてない···です···」


「ならそんなに見つめないでくれないかしら?私は早くその後を連れて戻らなければならないの」


「あぁ、その事なんだけれどアリス君。このアスラン君と戦ってみないかい?」


明らかに機嫌を損ねたようでアリスの目に怒りが浮かぶ

「なに?先ほど話したとおり私は忙しい。用もなくこのようなところで時間を浪費することは出来ない」


「そうですかな?カズシ君が出したそちらさんの損害はあの程度の賠償金では払いけれませんよ?」


「先ほど話した結果あの額で決まったはず、今更つり上げとはどういうおつもりか?」

声音に乗る怒気がよりいっそう強くなる


「あくまで最低限の私達への支払いです。そこのカズシ君は私達の客人である七英雄アガート·ラーム·トゥアハ氏に襲いかかった。彼には謝礼を払うがもちろんそれだけでは足りないだろう···なぁトゥアハ殿?」

気がつくと扉を開けてトゥアハが室内に入っていた


「そうさなぁ、金は欲しいが確かにアスランとの試合···欲しい所ではあるな?」


はぁ、なんでこの世界の人間は人に戦わせるのが好きなんだ···


「という訳だ、いいかね?」


「言い分はあるがまぁかの英雄殿の頼み断る言葉は恥を意味する···彼に免じて受けるとしよう。だが、一太刀だ!確かこの間の新人戦にて新王国現国王アーサー·ペンドラゴン氏とそこのアスランとやらが戦ったと聞く。その際のルールは一太刀勝負と···」


「わかりました、それでいいですね?」

学園長が俺に問う


アリス···君がそうなのか?

『あぁ···あ、アリス俺だ!アランだ!聞こえないのか!?』

胸の中で本物のアランの魂が叫び出す

胸を叩くその声に俺はまた体を、意識を持って行かれそうになる

落ち着け!今でたって分かるわけないだろ!

『そうだよ兄さん、今の姿を見て反応してくれないんだ···彼女にも何かあるはずだ!』


『でも。だってよ!?こんな姿になってまで死ぬことも出来ず一つの約束に縛られてしかこうして在る意味を見いだせないんだぞ?それなのに···それなのに···』


「学園長俺には彼女と今はやり会えません、別の誰かに···」


「貴殿はここで逃げるのか?戦士として貴様も少しは意地を見せようとは思わないのか?」


挑発的な発言にトゥアハはニヤッと笑う

「嬢ちゃんにこんなふうに言われても逃げる···なんてことァないよな?」


戦うしか無さそうだな

『あぁ?なら俺にやらせろ』


お前に任せて大丈夫かよ?

『そうだよ兄さん、まだ次の機会もある。今は分が悪いよ···あの神とかいう奴が本物なら俺達は手も足も出ない···』


『いや、あの力さえあれば···こいつの力を使えば···』


「それは良くないよ?アラン君!いや、アラン君の残像って言った方がいいのかな?」

頭に声が谺響する

その声は頭の中のイメージで形となる


「や!アラン君!まぁ、今は時間が無いから手短に言うけど君のアルカナムは別物だ。あんな中途半端なのじゃ彼女には通じない。まだ呪槍とかの方がマシだよ、君は今は出てくるべきじゃない諦めなよ」


頭の中で二つの声がぶつかる

『ふざけるな!!テメェみてぇなやろォに指図される覚えはねぇ!』

心を掻きむしり体を奪おうとアランがもがく


『寄越せ!その力!その体!』

しかし這い出ようにもなかなか上がってこないアラン


「もう封印したから無理だよ?君には上がってくる力なんてない。無駄な努力ご苦労さま!」

そして全員の影が頭から抜けていく


「どうした?逃げるのか?やるのか?」

フッと笑い余裕を見せるアリス


俺は小さく頷き同意を促す

周りの全員はそれを確認して席を立ち全員で闘技場へ向かった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ