英雄の特訓
「ハァッ!!」
ミラーナが光の弾を放ちトゥアハに襲いかかる
同時にルフェイが前衛に入りトゥアハをミラーナの方に行かせない
「ハァハァ···何であの2人あんなに···ハァハァ···戦えるんだ?」
「やっぱり···ハァハァ···格が違うのかしら···」
「クソッ···足がもう動かない」
クラスの他のメンバーはたった1時間の訓練で足腰が立たなくなるまで消耗させられた
「フハハハハッ!なんだお前ら!さっきまでの勢いはどうしたガキ共!それにしてもお前ら4人はなかなかやるなぁ?まぁ1人は当たり前なんだけどよ···」
リーナは時々魔術を放ちながら剣で切り込み牽制する程度
真結瑠傷を負うたびルフェイとミラーナを即時回復させていた
「アラン様に鍛えられてますから!」
「アスランの訓練といい勝負ですからね!」
「この程度遊びにしかならんぞ?」
「ふぇ!?す、すいません!?」
なんで謝ってるんだい真結瑠?
「ほぅ、どうやらそのアランやらアスランって奴は同一人物のようだがもしかしてそこのお前か?」
全ての攻撃を受け流し少しの間その場にとどまり俺に問いかけるトゥアハ
「はい、そうですが?」
「ふ、ならお前ら3人は少し休憩だ、おいアスラン!ちょっと計らせてもらうぜ!」
大剣を片手で持ち上げ軽々と振り回す
同時に俺の剣の芯をつき崩すように打ち込んでくる
「らァッ!《流水》《尖刃》《蛇蝎》《鉄扉》!!!オラオラ!ドンドン行くぜぇ!」
流水で受け流し尖刃で突進力を高める、蛇蝎でこっちの動きを鈍くして鉄扉で俺の攻撃を弾く
まるでこちらの出方を知っているかのような連続攻撃
「···ッ!?」
俺は舌を巻いて退くしかなかった
「ほう?俺の戦技を初手だけでも躱したのはお前を含めて七英雄の奴らだけだ、お前は何者だ?」
「アスラン、平民出の剣士です」
「フンッ!まぁいいだろう、貴様の名乗りが少しつまらんがまぁそれも良かろう。俺は古い世代の老兵だ何も言うまい···だが、真名を知りたい者とこの時代初めて会ったのだ!その名だけは聞き出してやる!行くぞぉおおお!!」
再び技を連続して発動する
「《尖刃》《雷光》《焔城》《猛虎》《紫電》《打突》!!!」
さっきの技のあと更に何度が高く威力のある技を組み合わせてくる
今回は更にオマケで多属性を攻撃に込めて放ってくる
俺は息を崩しながらも全ての攻撃をいなし、躱した、凌いだ
「ハッ!やるじゃねぇか!テメェをやるには少し骨が要りそうだ。手っ取り早く決めてくぜ!」
するとトゥアハは手を天に掲げ詠唱する
「破滅と厄災の光の乱舞、主が朽ち果てようともその力の前では全てが無へと還る!いでよ銀腕そしてその力を己が主に姿を現せ!《破壊の銀腕!!!》」
大規模な魔力の渦が彼を中心に竜巻のように舞い上がり
魔力の奔流が去った後トゥアハの右腕には銀色の腕があった
「こいつは銀腕、翳すだけで破壊を撒き散らし願えば破壊の嵐を巻き起こす破壊の化身だ!その身でとくと味わえ!銀腕発動!!」
トゥアハが腕を前に突き出し術式を展開する
先ほどとは違う光の嵐が現れる
それは優しく濃密な光
しかし見た目とは反しその光は全てを塵に変え俺に向かいゆっくりと歩みを進める
1歩進めば地面が消えて
2歩進めば風が消える
3歩進めば草木が爆ぜて
4歩進んだ時俺はその猛威に晒された
猛々しく俺の体を塵とかそうと喰らい付いてくる
俺は叢雲で消滅から身を護りながら押し返そうとするがびくともしない
「ハハハハハッ!我が銀腕は破壊という運命を無理やり世界にぶち込んだ力だ!ただ魔力が高く、力があり剣が得意でもこの力の前にはそんなもの無力だ!」
言ってくれるッ!
なら見せてやろう俺の全力を!
俺は大きく飛びずさり武器を変更する
形態は槍
「その銀腕をつき壊して見せよう!月と影の女王に賜りし治らぬ傷を与える呪槍の力よ、汝 太陽と光の王の姿を今ここに見せ給え!《万物透過の神槍!!!》」
俺は全力で槍を天に向け投擲する
身を守る術を亡くなった俺は体に神聖を纏う
《裁きを与える者》
俺は神聖を纏い破滅の聖光を抑える
そして耐えること数秒
天空より飛来する槍
神々が持つ最大の矛
例えどんなものであれ確実に貫く神槍
その槍は一瞬の煌めきの後その姿を消し
次に現れた時それは銀腕の術式を貫き
銀腕自体を貫き地面に突きたっていた
トゥアハは術式が消えたこと確認し次いで腕の破壊を確認する
「フッ···ハハハハハッ!!」
驚いた顔をした直後大声で笑い出すトゥアハ
そして俺の元まで歩み寄り跪く
「なんだその力は!!俺の銀腕は破壊の化身!その身に触れるだけで全てを灰塵と化すその術式を貫き!あまつさえ俺の銀腕を破壊した!我ら七英雄の長である長兄の力を持ってしてもできるかどうか!見事なりその力!そして貴殿のその力と栄誉を賜りたい!我が名は七英雄が1人、銀腕アガート·ラム·トゥアハ!貴殿の名を賜りたい!」
「俺の名はアラン·モルドレッド、聖王国モルドレッド家の長兄にして今は流浪の民平民として身を隠す身である。アスランと名乗らせてもらう」
大きく頷き体操満足したように立ち上がる
「貴殿の力、この身に刻みつけた!次の手合わせが叶うなら骨の髄までまで貴殿の力を味わいたいものだ!アスラン殿、次を楽しみにしている!」
「こちらこそ、かの七英雄の1人にそこまで言われて光栄な限りです。ありがとうございました」
俺とトゥアハは握手を躱した
そしてトゥアハ再び俺とリーナ以外呆気に取られていたクラスメイトを立たせ訓練を再開した
その顔には今までの気怠げな態度は一切なく
ただ戦いを楽しんだ後の子供のようにその余韻を発散しているように見えた
「余ですらかの御仁とは五分の力だった。前に1度手合わせした時奴は楽しそうだったがあれほどでは無かった。アラン、そなたは本当に強い。けれど、いずれ会うだろうある女とは戦うな。奴は人ではない強さを持つ、そなたも人智を超える力を持つが奴は計り知れん···」
リーナは俺の横に座り警告を促して来た
「それは誰なんですか?」
「それは······」
俺はそれを聞き言葉を失った···




