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聖典のアルカナム  作者: ヌキヤ讃岐屋
学園闘技大会編
41/49

英雄トゥアハ

昨日の上級生乱入事件の翌日

いつもの3人ともう1人真結瑠が俺達のグループに入っていた


「なんとか練習して、自由に光を出すことはできるようになりました!アスラン君ありがとう!」


昨日能力に目覚められて自信がついたのかあの後も必死に練習して今俺達の目の前であの癒しの光を使える姿を見せていた


「それで真結瑠はその力に何て名前を付けたの?」

ミラーナは皆聞きたいであろう質問を投げかけた


能力や技の名前は作った人が付けるもの

名をつけることによって発動工程が楽になることや消費する体力、魔力を減らすことができる

つまり詠唱と同じ意味があるということだ

まぁ無詠唱でやっちゃうやつもいるけどね···


「えぇと···その···」


「なになに?モジモジせずに教えてよ?」


「セイ···の···ぅ···


「聖母の光ですぅッ!!恥ずかしいから言いづらいんですぅ!!」


聖母の光か···そんなに恥ずかしい名前なのか?

「そんなに悪い名前じゃないし、恥ずかしがることもないだろう?」


「そうだよ!全然恥ずかしがるような名前じゃないじゃん!」

続くようにルフェイが声をかける


「で、でもぉ···聖なる母なんて私の体じゃあ···」


皆は真結瑠の言葉をさっして苦笑せざるをえなかった

要は真結瑠は自分が子供っぽいのに母なんて名前を付けたのが変だと感じたわけだ


「いいじゃないか、元々聖母という名は人々を等しく愛している者の名だ。どんな傷も癒して人々を救う、真結瑠にピッタリだと思うぞ?」

実際俺も助けられたわけだしな


「ぁ、あの、ありがとうございます···」


「アラン様こんなところで女の子を口説かないで下さいよ!」

「そうだぞアラン!私というものがありながら!」


「···アラン?」

聞きなれない名前に疑問符を浮かべる真結瑠


「お前らは黙っとけ!てか口説いてねぇよ!」


ガラガラと扉の開く音が聞こえる

「ほら早く席に着きなさい、授業始めるわよ?」

ミラが授業をしに来たようだけど、今日は少しはやくないか?

そう思っていると答えが現れる


「全くなんで俺がガキ共の練習相手に駆り出されなきゃならん?俺も暇そうで暇じゃないんだぞ?」


現れたのは筋肉が隆起し顔はしわくちゃで髪が白髪の老人?だった


「とりあえず挨拶して下さい。引き受けたなら最後までやってもらいますからね」


男はこの上なく気怠げに首に手をやり首をコキコキ鳴らす

「しゃあねぇなぁ、まぁいいだろ、嬢ちゃんもいるようだしちったぁ楽しめそうじゃねねぇか。 」

そう言って1歩前に出る

腕を組みずっしりと構えるその姿は歴戦の名将を思わせる迫力がある


「よぅガキ共、俺ァアガート·ラム·トゥアハ、テメェらの知ってるお伽話の生き残りだ」


「「「ッッッ!?」」」


クラス中が驚きを隠せずにいた

唯一俺とリーナが驚かず平静を保っている

まぁ俺の場合知らないからなんだけど

俺はそっとリーナに誰なのかを尋ねる


「なんだアランは初めてか?有名な話だ、過去に塔を攻略しようとして失敗したが、唯一最上層に到達した英雄だ。彼らは最上層の魔物の呪いで死ねなくなってあぁやって老骨のまま生きているわけだぞ。ただ、表に顔を出さないように生活していたはずだがどうしてここにいるかは私にも分からぬ」


その答えは本人からすぐに聞けた

「お前らこれからこの学園の糞ガキ筆頭のグレンだっけか?あいつらと力ァ競うんだろ?ミラ嬢が貸しをかぇ···じゃねぇ···訓練するから雇われろって言うから特別に俺が扱きに来てやったわけだ。感謝しろぃ。」


するとクラスの1人が手を挙げる

「ほ、本当にあの銀腕のトゥアハ様···でしょうか?」


男はフッと笑い楽しそうに答える

「本人の俺が俺だと言って信じなければ何を証拠に俺が俺であることを示せばいい?いいかガキ共!!テメェらが信じようが信じまいがどうでもいい!俺ァテメェらを勝たせてやる!力をやる!俺のやり方が気に食わなきゃテメェだけやめろ!俺は強制はしねぇ!が、ついてこれた野郎ォがいるなら間違いなく真の力を持った野郎ォだ!信じろとは言わねぇ、だが!とりあえずやってみろ!口でいうよりはぇからな!」


俺も思わず口が緩む

口より体で現す、そのあり方に共感できたし

なによりここまで心にくる言葉を並べられる男を信じてみるという気にならない奴に強さなんて遠い夢だと思った


「あ、あの!七英雄の話を少しでも聞かせていただけませんか!」

誰かがいうと周りも聞きたい聞きたいと騒ぎ出す


「そうさなぁ、なら1人だけ教えてやるよ。そうだなお前らに言うべき奴ァあいつしかいねぇなぁ···」

そして1人の男の話を語る


「初代ペンドラゴン、今の聖王国だっけか?あそこの王やってる奴の先祖だ。奴は才能がなくて神器を出せなかった。けどやつァ他の誰より体を鍛え心を鍛え己が全てを鍛え抜いた。その先に勝利の聖剣エクスカリバーは奴の手に現れた。それまで俺と奴の喧嘩は全部俺が勝ってたもんだが、あの剣を手に入れてからは決着がついた試しがねぇ。いいか、磨に磨いた己の魂に勝てるものなんざねぇ。それを忘れんな、努力は簡単に裏切る···が歩んだ道は裏切らねぇ。よぉく覚えとけ」


誰もがこの短い話を真剣に聞いていた

彼の言葉で全員に火が入ったようだ


「シャアガキ共!んじゃさっそくやんぞ!」

そして俺達の英雄による訓練が始まった···

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