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聖典のアルカナム  作者: ヌキヤ讃岐屋
第一章 学園(前編)
36/49

続新人戦 決勝ルフェイ

「やぁ久しぶりじゃないかな?僕と君が戦うのは」


「そうだね、ラミレス。まぁここの戦いは貰うよラミレス、アラン様にルフェイの強さを見せつけないとね!」


私の前のこの男は突然肩を震わせ笑い出す

その瞳には絶対的な何か自信の様なものが垣間見えた


「もう勝った気になっているのかルフェイ、いや5位殿。だが僕は貴様が異性にうつつを抜かしている間もずっと修行してきた。君に負ける余地などもう無い!」


「ふぅ~ん、で?」

ドヤ顔するこの男の顔は見覚えがある

私を嫁にとろうとした糞貴族のオヤジと同じ顔だ

女を見下し負けを認めず、己が敗北を何かのせいにし続けた

そんな奴の顔だ


「なぁなぁ賭けをしないか?」


嫌な笑顔をこちらに向けてくる

「何様のつもり?貴方の賭けにのる理由が私にあると思っているの?」


「クククッ、強がってる君は可愛いねぇ?知ってるんだろ?君の家が盗賊に襲われて君の母上が死んだということを?」


「···ッ!?」

何の話だ!?聞いてないぞ私は!?

まさかそんな?いや、嘘だどうせこいつが私に賭けを受けさせるための嘘だ


「おや?その顔は知らないようだねぇ?なら証拠を出してあげるよ···ほら?」


胸元をまさぐりなにか手紙の様なものを取り出す

その手紙を渡され見てみると聖王国の新聞の記事だった

『モルガン家襲われ母と娘が死亡犯人確保未だできず』


「···ッ!?あんたどこでこれを手に入れたの!」

自分でも分かるくらい血が沸騰してる

頭に血が上っても抑えられない

どうしてこいつがこんなこと知っている!?なぜ私にはこの情報は来ていないの!?


「僕は聖王国に情報屋を送っていてね、面白いニュースはとっているのさ。それでどうだい?僕の賭けを受けるかい?」


「条件は何なの···」


「僕が負ければ君の家を襲った賊の居場所を。僕が勝てば君は僕の物だ!」


「···ッ!?」

今日は何回言葉を失ったのだろう

私が奴の物に?はっ、冗談じゃない···

けれど母様の仇を打たなければッ!!

私がこいつに負ける訳がない!


「いいわ、受けましょう!」


「いい答えをありがとう!では一つ僕は飲み物頂こうかな?」

そう言って懐から紫色の液体を取り出し飲みこむ

すると一瞬血管が激しく浮き上がりすぐに元に戻った


「フフッ、フハハ!いい、いいぞ!これなら君も倒せる!」


何を飲んだ?

麻薬によるドーピング?

いや、あんな麻薬ありえない

ドーピングには違いないだろうが···


「さぁ来なよルフェイ!いや、我妻よ!先に調教した方が君を手なずけられそうだ!」


キモッ!?

何であんなに自信満々なの?

落ち着いてルフェイ、私の技は心を静かに昂らせなければ使えない


「なんだい?恥ずかしがっちゃったかな?なら先に僕が行ってあげるよ!《疾風!!!》」

ラミレスが一気に突撃してくる

次の瞬間《煙幕》を発動して私の周りが煙に包まれる

同時に左右から何かが迫ってくる

私は後ろに飛びずさり避けようとした瞬間

後ろから蹴りが飛んできて私を吹き飛ばす


「ゴホッゴホッ···!?」

なにが!?

確かに背後に気配は無かったはず

けれど間違いなく二つの気配は現実に存在した

何だあの感覚は?


「ふぅ、ルフェイ君にはガッカリしたよ?こんなものだったなんてね。あんな攻撃も避けられないならもう君に勝ち目はない、君のその美しい体に傷を付けたくはないんだ降参してくれないかな?」


にやにやと笑いながら降参を促してくる

なんでこんな奴にッ!!

ふと、アラン様の顔が私の頭に浮かんだ

そしてある言葉を思い出す

『ルフェイ、ありがとうな。一緒に勝って最後には喜ぼうぜ!頼りにしてるからな!』


そうだ、そうだよ私はアラン様にお仕えするもの

例え私情が邪魔をしようとアラン様の足を引っ張る理由には行かない!!

「フンッ!ずいぶんと余裕ね?そんなに私とやりたいの?」


「なに?」


「悪いけど私はあなたには勿体ないわ!私の全てはアラン様の物。この胸も肌も髪の毛の1本に至るまで私はアラン様のために捧ぐ!アンタみたいな最低クズなクソ野郎に1ミリたりともくれてやるものはないのよ!」

そう私はアラン様のもの

アラン様と共に生きアラン様に一生を捧げるの!

そのためにはこんな奴に負けてられないッ!


「そうか、彼か。彼が邪魔をするのか···何でなんだ···なぜ僕から全ては遠ざかるんだ!?」

突然発狂し狂ったように頭を掻き毟る

そして落ち着いたかと思うと目にも留まらぬ速さで走り出し

私の腕を掴んで押し倒す


「君の中の彼が邪魔をするなら、すぐに忘れされて上げるよ?僕が君の中に入って君の中の彼を消してあげる。だから受け入れて、僕の物を君の奥で!」


手を私の胸に伸ばし服に手を掛けた瞬間私の魔法がラミレスの手を焼く


「言ったわよね?貴方に私は勿体ないって···私の体に触れないで変態ッ!」


「···グッ!!」


今度はラミレスが言葉を失った

いい気味だ、その間抜けズラが1番似合ってるわ


「ならもういい、君を倒してその体を無理やり奪ってやる」

また懐から紫色の液体を取り出し飲むラミレス

そしてその血管が前以上に浮き上がり今度は戻らない

その体は大きくなりまさに化け物になっていた


「この僕に勝てる奴なんていないんだァ!!」

大きな体で突進してくる

私は小さな動きでそれをいなし彼の後ろに周り詠唱する


『死神が貴方と世界の袂を分かつ、貴方の魂は輪廻の 渦に埋没し世界は再び廻るのです。現れよ

死神が貴方の背後(アビスグリムリーパー)に佇む》』

私の剣が鎌の形に形状を変え

私の存在が希薄になる

ラミレスの背後に常に立ち

ラミレスはそれに気づけず私を完全に見失う


『廻れ廻れ魂は解放を待ち続ける《影の死》』

私の鎌がラミレスの体を貫き通り抜ける

血が出るわけではない

この鎌が奪うのは時間

この鎌は人の時間を食べることを条件に降臨させた死神の鎌

刈り取った時間は取り返せない


ラミレスは倒れる

時間とともに体力も奪い取ったからだ


遠くでミラーナさんが相手どっている2人を倒して倒れたのが見えた

私も降臨の代償に体力を使い果たしてその場に座り込む


「アラン様、私はやりました···後はお願いします···」

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