続新人戦 決勝開始
「さぁさぁやって参りました新人戦最終日!!さっそく対戦カードをご紹介致します!まずは圧倒的な強さでここまで勝ち上がってきた1年1組Aチームッ!全員が各々役目を決めてそれに準ずる試合を見せてきました!先生方の評価も高く優勝間違いなし!と太鼓判を推された1年最強と名高いチームだァッ!!」
控え室に待機する俺達にも分かるくらい大きな拍手が起こる
そりゃお偉いさんのボンボンでイケメンで人気があるのは分かるんだけど···
「続いては怒涛の快進撃を続け数多のイレギュラーを乗り越え、今この場に立っていることを誰もが予想しなかった今大会きってのブラックスター!1年6組Dチームッ!突然のドリームマッチを乗り越えて優勝候補の一角、1年3組Aチームをも打ち倒したその力!もう誰もが疑いようがないぞその実力!」
アナウンスと共に俺らは今大会初めての拍手喝采を浴びた
うれしいという反面昨晩のこともある
俺は手に汗を握りしめたのを感じた···
「えぇでは試合開始前にある方から御言葉を賜りましょう!では紹介します!学園最強の男!ランキング1位グレン·グラディウス様です!」
会場中が静まり返る
グレン·グラディウスは塔の町の隣国である4大国が一つ、拳闘士の国の王族。王位継承権第1位の王子様だ
そのカリスマ性は他の王子質の比ではなく、次の王座は決まっていると噂される
「紹介に賜った我はグレン·グラディウス、諸君も知っての通り私は強者を好む。この世の全てを介するのは力であり、知力や権力、カリスマ性などは力に付随させる付属品でしかない!ここに集いし6名の新入生は力を示しここに至った強者である!この戦いの勝者には我れと拳を交える機会を与えようと思う!さぁ見せてみよ!汝らの力を熱を生き様を!我はその全てを堪能し叩き潰すことを切に願うぞ!さぁ熱き戦いを見せてみよッ!!」
迫力のある言葉だった
彼は力を持って全てを統べる覇道にあるもの
だがそのカリスマ性に全ての人々はその考え方を認める
本来反感を買う覇道の理念を彼は味方に付けた
彼の戦いは至ってシンプルな殴り合いが好みとか
アイツに勝たなくて闘技大会なんて行けるものかッ!!
そのためにまずは目の前の敵だ···
「アラン様?どうされたんでしょうか?お加減がよろしく無いのですか?」
ふいにルフェイが俺の顔を伺いながら声をかけてきた
こんなに集中してるのに体調が悪そうに見えたのか?
「いや、特に問題は無いけど。どうして?」
「アラン様はいまとても怖い顔をしてらっしゃいました。まるで鬼のようで、もしかしたら何かあったのかと思いまして···」
俺が鬼の様な顔で?
そう考えると何だか肩が凄く重く感じた
俺は何であんなに気負っていたんだ?
試合前に緊張で気負うのは無駄なミスに繋がるだけだって分かってたじゃないか?
ルフェイに肩の重みとルフェイが見た俺の顔は明らかに緊張を思わせるものだ
何で俺は?
そこでふと思い出すあの言葉『君は負ける』
ふふっ、なるほどこれか
俺は負けを恐れたのか
俺達の約束は力を付けなきゃ達成できない
そんな中で俺が負けると言われて俺は負けることを恐れたのか
何とも情けないことだよ
「ありがとうルフェイ、言われなければ気づかなかったよ。」
「あの?アラン様?何に気がついたんでしょうか?」
「俺が緊張してるって事さ、ハハッ!」
「アラン様が緊張するような相手なのですか?対戦相手の彼は?」
「そういうわけじゃないんだけどね···」
ルフェイは戸惑いながらも「アラン様のお役にたてて良かったです!」と可愛く言ってくれた
負けたくない
俺の努力はこんな所では終わらない
けれど力んでもいけない
それは敗北を招くだけだから
俺にはルフェイもミラーナもレイもリーナもついてる
何もあせることはないんだ
まずはこの相手を倒すことだけ考えろ俺
「では両者位置について···試合開始!!!」
長かった新人戦最終試合が今始まった···




