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聖典のアルカナム  作者: ヌキヤ讃岐屋
第一章 学園(前編)
33/49

間話 夢の王国

試合終了後俺は早く帰って《転移(テレポーテーション)》の解読に務めた

分かったことは二つ

一つは、記憶にある場所と風景から算出される活動可能範囲が俺の脳内に記録されており、その範囲内ならどこでも移動できる

二つ、転移先が遠ければ遠いほど消費魔力は膨大。加えて自分以外転移対象にものや人が増えるとさらに倍の魔力を消費する


何とも使い勝手の良すぎる魔法ではある気がするけど

戦いの場面で唐突に相手の隙を作りやすいし突きやすい

さらにリーナに聞いたところ魔導国でもこんな魔術は発見されていないとのこと

つまり固有魔法(オリジナル)なわけだ


俺はかなりの固有魔法(オリジナル)を抱えているからこの世界だとただのチーターだな···


とりあえず寝よう魔力は寝ないと回復しない

この世界にはMPポーション的なのはあるんだけれど

高いんだよねぇ···日本円なら1本100,000くらい···

そのくせ効果は一般基準の魔導師の、全体魔力の半分程度を通常の半分の時間で回復できるだけなので正直寝たほうが効率がいい


というわけでおやすみなさい···

夜も深まる前に俺は早めの就寝についた


-----


昨晩早めに寝たためかなりの魔力が回復している

全体の8割程度かな

そこで一つ問題に気がつく


部屋が···違う?

いやそれも違うな

部屋が違うというより世界が違う気がする···


とりあえず服を整えて外に出る

そこに広がっていたのは化け物に蹂躙されて見るも無残な町並みだった


オークのようなでかい化け物に1人の男性が丸呑みにされている

その脇では女達が裸にされて腕を斬られた犯されている

遠くでは兵士たちが応戦するも虚しく瓦解しているあとがある


この世界の全ての時間は止まっていて

動けるのは俺1人

何も出来ないにしてもとりあえず俺はルフェイやリーナ、ミラーナを探して学園に転移した


学園内も荒らされており人は一人もいない

いくつかのクラスを確認して誰もいなかった

そして最後に学園長室にたどり着いた


ドアノブを回して中に入る

入った視線の先には忘れもしない少年のシルエットがあった


「やぁ、アラン君と呼んでいいのかな?ハハッ、久しぶりだね僕は君を呼んだ神様だよ!」


少年は声音高らかに挨拶をする

俺も最低限の挨拶を返し話をきる


「なにがどうなってるんだ?ルフェイはリーナはミラーナは!?なぁこれはどうなってんだよ!?教えてくれ!?」


声を荒げて俺は問う

するとこの少年はクスッと笑い楽しげに語り出す


『ここは夢の世界さ!君は今寝てるんだよ!ただ夢といっても予知夢に近い夢さここは。今から話す話は確実に起こる未来の話だよ?しっかり聞いておく事をオススメするね僕は。』


「は?何言ってんだお前は?それよりはやく···」

俺の言葉を遮って少年は続けて語り出す


『まぁまぁ、とりあえず聞いてよ。今から約1年以内かな?細かくは分からないけれど、この世界には君が街で見てきた化け物共が襲来する。その数は今のこの世界の人間がどう頑張った所で確実に負ける数さ、そしてこの世界はその災害···いや『魔人大戦』と名付けようか。魔人大戦が起こるとこの街は今の見てきたようになる、世界中の国がここと同じようになるんだ。僕は僕が創った世界を壊されるのはゴメンだ、だから君を呼んだんだよ。君はこの世界の運命を変えることが出来る、運命収束の理論を破壊し君だけが誰も望まない世界の破壊を止められるんだ!今日僕はそれを伝えるためにわざわざこんな大掛かりなことをしたんだ!』


「な、何で俺に言うんだよ···突然そんなこと言われても訳わかんねぇよッ···てか、前にお前俺を呼んだのはただの偶然だって···」


『そう、君を呼んだのは本当に偶然だよ。今は分からないかもしれないけれど、君が塔の上に来れば分かるはず···僕が言えるのはここまでで君が納得するには塔の上に来るしかない···。』


しばしの静寂が流れる

だってそうだろう?こんな突拍子も無いこと誰が理解出来んだよ!?

俺は元は普通のガキだぞ!?

突然こんな世界に飛ばされて何とかやって来て

約束のために必死こいて、終いにゃ世界を救えかよ!?

俺はヒーローじゃねぇよッ!!


『君が今何を思ってるかは僕には分からない。君には何故か僕の権能が届かないからね。けど最後に一つ言っておくよ?彼女は動き出した、3ヶ月後の闘技大会で君達は再会する。このままだと君は負けることになる···負けたら君は彼女との約束を果たせない···これは嘘じゃない、この情報は君へせめてもの償いだよ。』


そう言って少年は遠くへと歩き去る

俺は追おうと立ち上がるが足は鉛のように重く動くことが出来ない

声は音を生み出さず俺が少年を引き止める術を俺は今持っていなかった


-----


気がつくと汗が滲んだ枕の上で目が覚めた

体に重みを感じて左右を見ると

左にルフェイ

右にミラーナ

上にリーナが乗っていて完全に囲まれていた


その後全員が起きると事情を聞けた

何でも昨晩3人が俺の部屋に訪れた時誰が俺と寝るかと言い争いをしていたそうで

俺の部屋に着いて寝ている俺を見ると汗だくで魘されている俺がいて、それを見た3人は仲良く俺を抱き枕に寝たそうだ


夢で見たことは3人には話さなかった

俺が転生者であることをまだ話していないのにあんな話は出来るわけない

そして、俺は少年の最後の一言を思い出す『彼女は動き出している、3ヶ月後の闘技大会で君達は再会する』

俺の約束の終わりは近いのか···


もし少年の話が本当なら3ヶ月後の大会には絶対出なければ···

そしてもう一つの言葉が反芻する『君は負けることになる』

もっと力を高めなければならない

俺はここに誓う更なる高みを目指すと···

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