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聖典のアルカナム  作者: ヌキヤ讃岐屋
第一章 学園(前編)
2/49

始まり

 俺はどこにでもいる普通の高校生だった

 ただ少し人と違ったのは、俺が武術が得意だったこと


 五歳のころから祖父に武術を教え込まれた

 家の家計は武士の一族で今でもその教えを守って生まれた男の子には武術を教え込む

 剣術、弓術なんでも大会に出れば県大会は優勝できるくらい練習させられたと思う


 そして俺は今も武術を続けつつ学校に通っている

 毎日代わり映えのしない退屈な生活に飽きていた

 

 そんな日々を終わらせてくれたのは本屋でふと手に取った本だった

 ライトノベル、そこには俺の心の穴を埋めてくれる世界が描かれていた


 アニメや漫画には興味もなかったし家の決まりでもそういうものに手を出せなかった

 でも、手に取ってみれば世界が変わった

 どんなに頑張ってもコンクリートに拳をのめりこますことはできない

 剣を振り回してモンスターを倒すこともできない

 そんな空想だからこそ俺の退屈な人生に夢を見させてくれた


 この高まる気持ちをせめて誰かに伝えたいと思って学校で話した

 すると周囲の反応は嘲笑だった

 そりゃまぁ馬鹿にされた、とことんね

 「お前今更ガキみたいなこと言ってんなよ?ハハハハハ!」

 とね

 

 つい怒りに任せて手を出してしまった

 読んでもいないのに憶測で笑って馬鹿にして作者に失礼だ、読んでいる皆に失礼だ、なにより本に失礼だ

 偽善的と言われてもいい、俺はそれだけ悔しかったんだ


 当然武術という武器を持つ俺に軍配は上がる、少しやりすぎてしまったくらいだ

 家に帰れば当然親に、誰より祖父に怒られた。本のこともそうだけれど、喧嘩してしまったこと今までに見たことない怒りをあらわにした

 たとえどんなことでも力あるものが力なきものを害してはならない、これは先祖代々の教えだ

 俺はこれを破った何発か殴られ迄した


 それから数日は親とも話さなかったし、学校にいずらくなって早退が増えた

 またそれがばれて怒られるひどいものだこんなの理不尽じゃないか

 

 それからまた数日後、祖父が目覚めぬ人となった

 正直実感もないしドッキリなんちゃってなんて言いながら現れるほど祖父は元気だった

 心筋梗塞で倒れた後数時間発見されず手遅れになってしまった


 どうしようもない虚脱感に襲われる

 厳しい人で甘やかしてくれることなんてなかった

 ただ昔一度だけ祖父との記憶がある


 俺は昔一度誘拐された、そしたらまさか祖父が俺を追ってきていた

 恐怖に身を震わせていた俺はその時おじいちゃん!と叫んだのを今でも覚えている

 そして祖父は見事な手際で誘拐犯をねじ伏せ俺のもとに駆け込んできた

 祖父はけがはないか?と必死そうな顔で聞いてきた

 そのに一回に俺は祖父からすべてをもらったんんだ


 祖父との最後は喧嘩になってしまった

 本当に悔やんでも悔やみきれない思いだ


 その後祖父の火葬を行い数日

 俺は一人街を歩いている、ラノベを嫌いになるわけはない

 俺は祖父の死で疲れた心を治そうとラノベを買った帰りだ


 帰り道の公園に差し掛かったところであるやつがいた

 前に喧嘩でケガさせてしまったクラスメイトだ

 通り過ぎる前に一言謝るとついてこいと言われて路地のそばに連れていかれた

 そこには九人の刃物持ちの男たちがいた

 九人はナイフを抜き身に俺に襲い掛かってきた

 最初の何人かはいなしたが狭い場所にこの数

 多勢に無勢で押され殴り切り裂かれた


 ある程度気が済んだのかそいつらは去っていく

 俺の体にはもう動く力はない

 血が体から抜けているせいだろうひどく寒く感じる

 

 ひどい終わり様だ、喧嘩から発展したらこんなことになり

 祖父が死んで後悔もした、もう嫌だもううんざりだ

 それが最後の瞬間が近づく俺の思いだった


 意識が落ちる寸前俺は神を呪いを願い

 俺の意識は真っ暗な海に沈んでいった

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