第六話「ドキドキ痴話げんか!」
深夜テンションやべー。
〜限界のあらすじ〜
う……、ぐ、ぁ。————ハァ、ハァ……。
体が、動かない。……鉛のように、重い。
——俺は、もう、ダメかもしれない。
俺はもう、限界だ————。
……そんな時、脳裏にある言葉が浮かんだ。
それは途切れ途切れでよく聞こえない。
コ———— ——んか——あ——じ——ら。
俺は理解した。——これは聞かなければならないモノだと。
コレ——、ぜんか——あら——だから。
もう少しだ。あともう少しで聞き取れる。
俺は、限界を超えて耳を澄ました————。
「コレさあ、前回のあらすじだから」
————、————————。
————そうか。そうだったのか。
じゃあ、俺はもう、限界じゃなくていいんだな。
ああ。よかった。
これでようやく。
全開のあらすじ紹介が出来るってことだな!
よっしゃああーーーーッ!!
じゃあお前らッ! 全開のあらすじ、はーじまーるよォ〜〜〜〜ッ!!
「はじめんでいい」
俺は、おっさん(あらすじ担当)を蹴っ飛ばした。
〜簡潔なあらすじ〜
俺はボブカット小娘のことが好きらしい。
その小娘は、俺を馬鹿にしながら求婚してきた。マジ日本語でおk。
「さすがダーリン。あの『時空のおっさん』を一撃で倒すなんて」
そうか。あのおっさん、強かったんだ。
俺ってすげー。
「じゃねーよ。いつからお前のダーリンになったんだ、俺は」
「今さっきですよー?」
「軽すぎるよな、お前」
「えへへー、これでもスタイルには気をつけてますから」
いやそっちの軽いじゃない。やっぱりバカだわこいつ。バカなる宇宙だわ。
「ところで、ひとつ聞きたいことがあるんですけど」
バカが質問してきた。
「なんだよ、今更聞く事なんてあったか?」
いや、マジで。未だに公開されていない俺の情報なんてあったっけ。
「名前です」
「は?」
「いやだから。ダーリン、あなたの名前ですよ」
ん……? おや? おやぁ~~~~~~? こ、これは、どういうことだぁ~~~~~~?
「……ホントだ。俺の名前、まだ言ってねえ」
「ですよね。早く教えてくださいよ」
「おう。…………」
――――あれ?
「どうしたんですか? 早く言ってくださいよ、ダーリン」
「それが――――思い出せない」
「うそですやん」
「ほんまですわ」
「ホンマか工藤」
「せやかて工藤。……じゃねえわ。――え、マジなのこれ。うそだろこれ。え、マジでなんでなのこれ」
おいおい、これどういうことなんだってばよ……。俺、どうなってんだよ。
「あー、わかりました原因。私と結婚することになったからです。なんかホントもうしわけねーです」
かるい、かるすぎる。急にかるい。ゲリラかるい。
「え? どーいうこと、それ? 説明してくんねえ?」
「簡単に言うと竹取物語パターンです。あなたの婿入り先はですね、世界の構造も、心の構造もこことは違うので、まずは今いるこの世界の秩序を忘れてちょーだいな! ――つー原理が宇宙の意志によって開始されちゃったってことでげす」
「げす!?」
多分いつものボケなのだろうが、なんかシャレになってない気がします。
「うーん、どうしましょう。……今ならまだ間に合いますけど、その、婚約破棄」
少し残念そうに、彼女は言った。――クソ、そういうのはずるいと思う。
「いやいいよ。お前と結婚するよ、俺。――だってよ、そうしねえとまた宇宙が滅亡しちまうんだろ?」
「――――いいんですか? ホントのホントにいいんですか!?」
なんか心底嬉しそうに、彼女は言った。
「いや、いいんだよもう。俺、お前のこと好きっぽいからさ。……それよりも、お前はホントに俺のこと好きなのかよ? そこんとこ、はっきりしてくれ」
やっぱ、そこは気になるのだ。
「うわー、デレんのはえー。もうそれ、才能ですよマジ」
うっぜえ。超うぜえ。メガ盛りうぜえ。
「真剣に答えろバカなる宇宙」
「ふえっ!? なんなんですか、その不名誉なあだ名!? 多分あなたぐらいですよ、宇宙にそんなこと言う人なんて!」
「だったらなんだ。元はと言えば、真剣に答えないお前が悪いんだろうが!
――で。実際どうなんよ、そこんとこ」
マジで早く言ってくれよ。こういうの聞くのは恥ずかしくて嫌なんだよ。
「――――――――それがその、私もよく分からないんです。何巡かする内に、好きになっていったっていうか、なんていうか……」
なんだ。そういうことか。
「じゃあ、俺と一緒だな。……これからよろしくな」
「え、急に馴れ馴れしいですね。ナンパっぽいですよ、それ」
「おまえが、言うなーーーーーーーー!!」
これが、最初の痴話げんかだと思いました。……アレ? 作文?
つづく
なんか、方向性決まったっぽいです。




