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第五話「宇宙へ婿入り」

俺って二重人格なのかなあ……。


 〜全開のあらすじ〜

 うおおおおお! パワー全開で答えるぜッ!

 主人公は、無限ループの度に出会うボブカットの娘に告白ッ……はしていないが質問をするッ! だがしかしッ! なんかイマイチ釈然としない返答しかしないので

「なんだァ〜テメーはよォ〜〜! 宇宙の化身的なヤツなのかァ〜〜?」

 的なことを聞いたッ!

 すると! なんと! 挑発のつもりで言った宇宙の化身的なヤツがッ!

 彼女の正体だったのであるッ!!


 ていうかッ! コレさあッ! 『全開のあらすじ』じゃあなくて『前回のあらすじ』なんじゃあないのかいッ!?


 …………なんだッ! やっぱりそうだったじゃあないかッ!

 ハッハッハッハッハ! 全く、せっかちさんだなあもうッ!!







「……なんだ、今の」


 いやマジで。なにいまの茶番。


「ああ。さっきの人は、『時空のおっさん』の中でも一番暑苦しいおっさんよ」


 え? 時空の何? 聞いたことないけど絶対アレじゃないと思います。


「……まあいいや」

「舞弥?」

「違う、まあいいや。……じゃねーよ。なんだよさっきから。本当に宇宙、滅亡しないんだよなぁ?」


 どうもこいつが決定権を握っているらしい。

 チートかな? 俺TUEEEEEEEかな?


「私が決定するまで滅びませんよ。今までのも、全部私が飽きちゃったから滅ぼしたんです」


 マジかよ。強すぎるってマジ。


「ところでよぉ、いつも土曜日に滅ぶのはなんでなんだ?」


 ホント、パターン決まってんのかよって話。


「ああ。あれは気分です」

「気分なんだ!?」

「あなたたちと同じ感覚で考えないでくださいよ。……私たちの感覚だと、これくらい普通です。何億、何兆、何京……なんて数のパターンは既にやり切ってますね。今は、0の数を数えても人間が理解出来る量じゃないですからね」


 スケールでけー。でかすぎていみわかんねー。


「まあ、なんとなくわかった。……つまるところ、宇宙ヤバイってことだな」


 そうだ。そうに違いない。

 ていうかそうじゃないともう僕の頭じゃ理解できません。


「おお。だいたい話の輪郭は捉えられていますねー。もしかしてお兄さん、天才ですか?」


 たまたまです。ていうか輪郭ってなんだよ。それってつまり、上っ面だけじゃねーか。

 それってただの知ったかぶりじゃねーか。

 ……む。待て。もしかしてそういうことか。


「……お前。俺のことバカにしてんだろ」

「アレ? 気づいてなかったんですか?」


 そうかそうか、わざとだったのか。

 ……コロコロするぞ? オイ。


「まあとにかく、今は滅ばねえんだな、宇宙」

「ええ。お兄さん、からかい甲斐がありますからねー。しばらく楽しませてもらいますねー」


 ほんっとに、うざいな。この娘。

 ……にしても、宇宙が滅ばないのは俺のおかげか。……つまり、俺は世界の、いや、宇宙の救世主ってことか。

 ——とか考えていると、この小娘が話しかけてきた。


「にしても、不思議ですねぇ。どうしてあなた、ずっと記憶キープ出来るんでしょうね」


 知らねえよ、俺だってわからねえんだもの。


「お前、宇宙の化身なんだったら、知ってるだろ? そういうの」


 宇宙の化身なら、宇宙の真理だって知ってるだろうしな。


「はい。一応知ってますけど。……いやでもこれはあり得ないですねぇ」


 なんでもったいぶるんだ、こいつ。


「いいから早く教えろよ」


「ええー、本当にいいんですかぁ?」


 急にうざい口調になりやがるまする。

 急にうざい。ゲリラうざい。


「さっさと教えろよハゲ」

「えっ、ハゲてないですよ、私。

 一応、地球の人類には同類に見えてるでしょうけど」

「え? 見えてるって何? もしかして、生物によって見え方違うの、お前?」


 そんなSFチックなこと、本当にあるんですかねえ。


「はい。そうですよー。まあ、生物一種類につき姿は雌の方しか設定してないですけどねー。だって私、母なる宇宙ですし?」


 なんか得意げに言ってきた。

 あれだろ。バカなる宇宙の間違いだろ。


「……まあいいや。話を元に戻そうぜ」

「舞弥?」

「ううん、まあいいや。……じゃねえよ。戻りすぎだろ。誰がそこまで戻れっつったよ。

 俺が知りてえのは、なんで俺が記憶を保持してんのかって話だよ」


「ああ、それですか。

 ……じゃあ、サクッと言っちゃいますねー」

「お、おう」

「あなた、私のこと好きみたいですよー?」


 ……は? え? え? 何? え? マジ? 俺が?

 バカだろ。そんなわけねーだろ。


「そっそそそんなわけねねねーだろーが!

 ばっ、ばっかじゃねえの!?」


 あ、駄目だわ。俺、こいつのこと好きらしいわ。今までロクに恋愛してなかったから、ちょっと会話しただけでコロっといっちゃってたみたいだわ。コロコロされてたの俺の方だったわ。


「あからさま杉ワロタ」

「う、うっせえー! だーってろよ!」

「聞いただけでこれとか。チェリーすぎっしょ、お兄さん。

 ……ま、いいや。これで私も寿退社ですね。

 これは運命ですねー。

 じゃっ、そういうことなんでこれからよろしくお願いしますね、ダーリン?」


「——は?」


 って、なんであっちも乗り気なんですーーーー!?


 今回の土曜日は、異常に長いなあ。

 そう思う、土曜日の正午であった。



ちゃんと書ききりますから、ご安心くださいね。

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