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隻眼隻腕の剣士  作者: 柊 紗那
第六章 過去編
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第五十四話 膝枕

差し込む光に目を開けると、師匠の顔が近くに映っていた。師匠はかなり美人だ。しかも、楓とは違い柔らかい感触が後頭部に伝わり、甘い香りが鼻腔をくすぐる。これはまずい!


「な、なななにを」


「あははっ、弘次郎でもそんなに慌てることがあるんだね」


慌てる俺が面白かったのか、師匠はお腹を抱えて笑い始めた。師匠、笑いすぎじゃないか?それよりも、膝枕、今人気なのか!?


「やられてわからないかい?楓が弘次郎を膝枕したっていうから、あたしもやって見たんだよ。どうだい?いいだろう?楓と違って体も女らしいし」


どうやらなにに反応してるかばれてるようだった。


「とっ、とにかく。もう大丈夫だから」


そう言って勢いよく起きようとすると、楓と同じように肩を抑えられて元に戻された。


「くっ」


「あははははっ。まだまだだね」


悔しそうに歯を噛みしめると、再び笑われた。


「女らしくなくてすみませんでした」


その時、後ろの障子が開き、お盆に湯飲みと団子を乗せた楓がこちらを見ながら、呆れたように言い師匠の隣に腰掛けた。


「まだまだ成長の余地は楓にはあるよ。まあ、私には勝てないだろうけどもさね」


「そんなことまだわかりませんよ」


師匠の軽口に軽口で返しながら楓はお茶と団子を配った。団子に師匠が気を取られている今が好機!


「隙あり」


「あっ」


「あっ」


隙を付いて起き上がった瞬間、頭に熱湯が掛かった。


「〜〜〜〜〜っ!??!」


「あ〜、熱そ」


師匠の痛ましい声を聞きたながら、口から声なき声を出すのだった。






























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