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『世界を統べた覇王と一心同体になった俺は最強の仲間【駒】を揃える』  作者: Lark224a


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第25話 結奈の才能――白の力。

二人の自己紹介も終わり、場に流れていた僅かな緩やかさが静かに消えていく中で、いよいよ本命である水瀬の力を明かす時を迎えた。


「これで仲間の紹介も終わった。なら、次はお前の本当の力について話をする。一度しか説明しないからちゃんと聞けよ。まず、この世界の魔法には5つの属性があることは知っているな?」


「ええ。もちろんよ。五大元素とも言われていて、火、水、風、雷、土でしょ?」


「あぁ、流石は勉強しているだけはあるな。」


そう前置きを置いた上で、ディアブロはわずかに視線を細める。


「この世界の人間は、その5属性こそが魔法の全てであると信じている。だが、それは長い年月の中で歪められた“結果”に過ぎない。本来、この世界の魔法はもっと広く、もっと深いものだ。」


その声音には、どこか確信と断言が混ざっていた。


「多くの者がその5属性に分類され、例外がほとんど存在しなかったことで、やがてそれが“絶対”であると認識されるようになった。そして長い時間を経て、存在しないものとして切り捨てられたものがある。」


そこで一度言葉を切り、ディアブロははっきりと告げる。


「本来の属性の数は、全部で7つだ。基本となる5属性に加えて――黒と白、この二つの属性が存在している。」


「黒と白?そんなの聞いたことがないわ。事実なの?」


当然の疑問だった。教科書にも記録にも存在しない属性など、にわかには信じられるはずがない。


「あぁ、事実だ。そして――お前はそのうちの“白”の才能を持っている。」


その言葉は、静かでありながら確実に水瀬の中へと落ちていく。


白と黒――それらは通常の五属性とは根本的に性質が異なる、いわば“例外”の力だ。あまりにも希少であるが故に体系から外れ、理解されることなく歴史の中から消えていった力でもある。


そして、その特性は極端だった。


白か黒か、そのどちらかの属性を持つ者は、他の五属性と決して交わることがない。


それは相性の問題ではなく、“存在そのものが異なる”が故の拒絶であり、その結果として――その才能を持つ者は、他の属性の魔法を一切扱うことが出来ない。


だからこそ、水瀬はこれまでどれだけ魔力を持っていようと五属性の魔法を扱うことが出来なかったが、それは“才能がない”のではなく“適合していなかった”だけに過ぎない。


「それじゃあ、私は今まで魔法の才がないわけじゃなく、自分に合う魔法と出会えてなかったってこと?」


ようやく繋がった事実に、水瀬の声がわずかに揺れる。


「あぁ、そうだ。お前の魔法の才はずば抜けている。ただ、それを引き出す為の“鍵”が存在しなかっただけだ。」


ディアブロは、確信を持ってそう言い切った。


「どうだ?白の魔法を試してみるか?」


その問いに対して、水瀬は一秒の迷いもなく、真っ直ぐに首を縦に振る。そこに躊躇いは一切なかった。


「なら、今から白の魔法に関する記憶と知識をお前の脳に直接渡す。」


淡々と告げられた内容は、常識から逸脱したものだった。


「その情報量はかなり膨大になる。体系化された魔法理論、発動の為のイメージ構築、魔力制御の感覚、そして実際に扱われていた術式の記憶まで含まれる。お前の脳がそれを一度に処理しきれるかは分からん。」


ゆっくりとした口調でありながら、その内容は決して軽くはない。


「もしかしたら処理の過程で脳がオーバーヒートを起こし、意識を失う可能性もあるが、命に別状はない。そこは安心しろ。」


そう言ってから、ディアブロは一歩だけ距離を詰める。


「それじゃあ、始める。」


静かに手を持ち上げて水瀬の頭へと向けると、その掌から目には見えない何かが流れ込んでいく。


かつて白の魔法を扱っていた者から奪い取った知識――それは単なる情報ではなく、“経験”そのものに近いものだった。術式の構築、魔力の流し方、発動の瞬間に至るまでの一連の感覚が、そのまま水瀬の中へと流れ込んでいく。


次の瞬間、水瀬の体が小刻みに震え始めた。


「っ――」


口を開こうとするが、言葉にならない音しか出てこない。脳内に流れ込む膨大な情報が、一気に意識を圧迫し、処理が追いつかなくなっていく。


視界が歪み、音が遠ざかり、感覚がバラバラに分解されていくような錯覚に襲われる。


それでも流れは止まらない。


震えは徐々に大きくなり、体の制御すらままならなくなって瞳の焦点も次第に失われ、現実と意識の境界が曖昧になっていく中で、ついに水瀬の体から力が抜け、そのまま糸が切れたように地面へと崩れ落ちる。


「はぁ‥‥やっぱり気絶したか。まぁ、仕方がないか。」


予想通りの結果にディアブロは軽く息を吐きながらそう呟き、今水瀬の中では常人では到底扱いきれない量の知識が渦巻いているのも無理はないと判断して、そのままその場に立ったまま水瀬が目を覚ますのを待つのだった。


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