前へ目次 次へ 14/22 砂時計 「うっ…ハルモニア、約束したというのにっ…!」 「陛下…!」 「…心配するな、大丈夫だ。」 ハルモニアのやつは、寂しがり屋だ。私の生気を吸い取っていく…いつまでこの命が在るだろうか。 「今は強がっている場合ではありませんのよ、陛下お早く。緑白花(ヴェール・ブラン・フルラージュ)の園へ。」 「ああ、そうだな。ヴィオレット、明日の旅の支度を。」 司教のところならば呪いを受けずに済む。モヴィラードの祝福を受けた、恵み多き彼女の元なら。 …今日の命があっても、明日の命はないかもしれない。 それが我が一族の呪い。