表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
わたしがいのちを、取り戻すまで。  作者: 水瀬 悠里


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/11

【最終章】わたしがいのちを、取り戻すまで。

やっと落ち着いたとき、父は亡くなった。

たぶん、私の中の悪い物を、あの世へ持って行ってくれたのだと思う。


静けさのあとに、広い horizon が見えた。

そして───


私の前には、大海原がある。

遠くに、黒い雲も、光さす場所もある。


迷いの糸も、闇の糸も、そして光の糸さえも織り込んで、

私の布は、大きく風を受ける帆になってゆく。


だからもう、必要以上に自分を責めはしない。

「ダメで情けない私」ではなく、「歩いてきた私」を見つめよう。


これまでの痛みも、孤独も、

すべては私を形づくる模様のひとつ。

その模様は他の誰にも描けない、私だけの帆に宿る。


その帆を掲げる舟は、脆くて小さい。

ちょっとした浅瀬に座礁し、大きな岩にぶつかり、切り傷、擦り傷だらけ。

時には帆に穴が空き、床が抜ける時もあるだろう。


でも。

それが私なのだ。私という舟なのだ。

揺れながら、迷いながら、それが遠回りでも。

前へと進んでいく。


私は、少しずつでも、私を取り戻していく。

命ある限り、まだ、間に合う。

これからも、どこまでも。

この「わたし」と共に、歩んでいくのだから。


End

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ