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一つの事件の始まり 新しい仲間

今回、急ピッチで書いたせいで少々文章が長くなっております。

また、誤字脱字もひどいかもしれません。


1.


「おい望月、見ろこれ。ひでえモンだぜ」


俺の先輩の畑丸さんは、死体にかかったブルーシートをめくり、死体を確認している。

ここはとある港。昨夜この場所から爆発音が聞こえたと通報があり、かけつけると多くの人間が死亡していた。


「今回死亡したのは指定暴力団『源田組』の若頭と構成員の9人と以前から麻薬密売の疑いのあったフリーターの後藤 健。あわせて10人です」


「全員、疑いがかかっちゃいたが、証拠が無かったせいで逮捕出来なかった奴らだよな?」


死体をひとしきり確認した畑丸さんが聞いてきたので、無言でうなずく。畑丸さんはため息をつきながら乱暴に頭を掻きむしった。


「全く、そんな奴らが取引中に殺されるなんてな。警察のメンツ丸潰れだ」


「しかし一体何があったんでしょうか。取引で何らかのいざこざがあってこうなったのか、それとも何者かが取引を知っていて、麻薬を奪う為に……」


「それは無いだろうな」


まるで確信があるかのように断言する畑丸さんに少したじろいだ。


「前者はどうかさておき、後者の可能性はほとんど無いだろう。奴らは今回ほぼ全員銃火器を持っていた。わざわざそんな奴らを襲撃してまで麻薬が欲しいか?しかも重要な麻薬はここにおいたまま」


畑丸さんの言う通りだ。もし麻薬が欲しいとしても、銃で武装した非合法組織の人間に喧嘩を売りたくは無い。

まして麻薬は興味など無いかのように、取引現場に残したまま。一体何が目的なのか全く分からない。


「なら、組同士の力争いの結果か、それとも……無いとは思いますけど個人的な恨みですかね」


「そんなところだろ。さあ、後は鑑識に任せよう。今から捜査会議があるから署に戻るぞ」


足早に車に向かう畑丸さんを後ろから慌てて追いかける。この事件、どうもただ事ではない。そんな予感がずっと心の中にあって、それが後々に当たっていた事を知る。


2.


警察署に戻っての捜査会議では、いくつか新たに分かった事があった。

まず一つ目に、今回殺された10人のうち6人は鋭利な刃物で斬られたことによる失血性のショック死だったが、その刃物の形状がかなり特徴的である。例えるなら、刃渡り70cmはある日本刀のような刀だという事。

二つ目は足跡や現場の様子からして、犯人はごく少数、多くとも3人ほどだという事。

そして三つ目、現場近くにある防犯カメラに犯行時間近くにバイクで走っている男が映っていた事。

一応今のところは、防犯カメラに映っていた男が犯人という線と、組織間の争いという線の二つで捜査する事になった。

俺も畑丸さんも防犯カメラに映った男を捜査する事になったが、いかんせん男の情報が少な過ぎる。

暗かったせいで顔は見えず、バイクのナンバープレートもボヤけて、バイクの持ち主から割り出すのもうまくいかない。


「一体コイツは何者なんだ」


懸命に捜査するものの、そんな俺たちを嘲笑うかのように、悪戯に時間だけが経っていく。

あっという間に1週間が経ち難航する捜査の中、俺はパソコンの画面に映った男のボヤけた顔をにらむ事しか出来なかった。


3.


「……風邪でもひいたか?」


俺がクシャミをしたのを見て弧門さんは心配そうに見てくる。


「分かんないです。なんか急に鼻がムズムズして」


「誰かがお前の事噂してるんだろうぜ」


面白がるように笑う士に、じゃあ誰がウワサするんだよ、と少しムスっとしながら聞く。


「そりゃあケーサツに決まってるだろ。麻薬密売の疑いがあった男と組織が、自分たちが逮捕する前に殺されたんだからな」


「あんな奴らも捕まえられない警察なんて必要ない」


心中の怒りを吐き出すように言うと、その場が少しの間静まりかえる。気まずい空気が流れる中、それを切り替えるように士が話し始めた。


「ま、まぁ警察にも色々あるんだろうしな。証拠がないと捕まえられないが、奴らは証拠を残してこなかったんだろ」


「俺と同じように……な」


俺は自分の手を見つめる。今までの戦いの激しさと裏腹に、手のひらにマメはできているものの比較的きれいな手だとは思う。

ただ俺は、14歳から今までに90人以上の犯罪者を殺害してきた。証拠も残さずに。

全ては犯罪者に安全を侵される人たちを少しでも減らすため。


4.


それからさらに2週間が経った。弧門さんは話があると言って俺を呼んだ。弧門さんの元に行くと少し気まずそうな表情をしている。


「どうしたんですか一体。そんなヤバい事ですか?」


すると弧門さんは無言でうなずいた。


「前うちに新しくメンバーが来るって言っただろ?」


「あーはいはい。確か来週来るんでしたっけ?」


「実は彼本人の希望で突然今日来る事になったんだ」


「ハア⁉︎」


完全に不意を突かれた。いや待ってください、俺まだあそこに私物置いてるんですよ?と声にならない叫びが出る中、それを察した弧門さんは俺に落ち着くように言った。


「まぁ落ち着け。そんな事もあろうかと本人には『少しの間同棲する事になるから』って言っておいたから」


「そんなのOKされる訳ないでしょ!」


「お前がどんなヤツか言ったら、渋々だけどOKしてくれたぞ?」


マジかブッ飛んでんな。

ここでふと気になったが……


「弧門さん、ちなみにですけど俺がどんなヤツだって言いました?」


「あー、ヒョロくて髪が長いイケメンで、バカだけど優しいヤツだって言っておいた」


……イケメンかどうかはさて置いて、確かに大間違いって訳ではない。

俺は決して身体はゴツくないし、髪も長い。優しいかどうか自分では判断できないが、頭も良くない。

ただなぜだろう、少しバカにされている気がする。


「どうした、もっと色々付け足したほうがよかったか?」


「イ、イヤ大丈夫です。それよりも今夜ですよね、待ち合わせとかはどうするんですか?」


「そうだ、言ってなかったな。待ち合わせは7時、葵ヶ丘駅の南口にいるらしい。背格好は低めで、服装は黒いパーカーに黒いズボンって聞いてる。手にボストンバッグを持ってるからすぐに分かるって本人が」


「背が低いってどれくらいですか?」


「150ちょっとらしいぞ?」


本当か?だとしたらだいぶ低いな。いや、俺の師匠みたいな人もいるから案外バカにはできないし。


「そういや、歳はいくつですか?」


「お前と同じ18だよ。あと、今後はお前と彼とで組んでもらうからな」


「本当ですか?了解です」


よかった。これで一人の仕事が減って話し相手ができる。

俺が内心喜んでいると、弧門さんが耳打ちする様に話しかけてきた。


「ちなみに彼はシャイだから、あんまり話したがらないかもしれない。そん時はお前の愛嬌で……って無理か」


「弧門さん、俺に愛嬌求めたら終わりですよ」


そう言ってお互いに苦笑いをしてその場は終了した。シャイなのは心配だが、大丈夫だろう。それ以上に俺は新しい仲間が出来ることが嬉しくて、とにかくワクワクしていた。


5.


ふと時計を見ると午後6時を回っている。俺は慌てて荷物を片付けて、新しいメンバーを迎えに行く事にした。ちなみに、彼を迎えに行った後はこの事務所に戻ってくる事になっている。


「それじゃあ行ってきますね」


「おー、気をつけてな」


俺は急いで葵ヶ丘駅に向かった。バイクには予備のヘルメットが無いので、渋々歩いて行くことにする。

30分ほど歩いて葵ヶ丘駅の南口に着くと、俺は新しいメンバーの"三浦"を探すことにした。

と言ってもすぐに見つかった。小柄で肩からボストンバッグを下げて、スマホを見ている少年。

(アレだよな?じゃあさっさと声かけるか)


「お前が三浦か?」


そう聞くとこっちを見る事なく、僅かに首を縦に振った。


「俺は比嘉 翔太郎、弧門さんから何となく話は聞いてる。お前がうちの新しいメンバーだろ?これからよろしくな」


「…………よろしく」


小さな声ではあったが、ちゃんと応えてくれた。悪い子ではなさそうだ。(うまくやっていけるかは別だが)


「さてと、じゃあこれからうちの事務所に向かうから。っと、その荷物持とうか?」


会った時から気になっていた、小さな身体に不釣り合いな大型のボストンバックを見ながら言うと


「……ん」


指摘されて少し恥ずかしそうにしながら、俺に荷物を押しつけてきた。

(いや待て、いくら何でも無愛想すぎやしないか?)

さっきから全く顔を合わせようとしない、というかずっと顔を上げようとしない。

なぜだ?


「じゃあ行くか」


そう言って事務所の方に歩き始めたが、俺が歩くペースに彼はどうやらついて来れないようで(彼は160cmくらいなのに対して俺は178cmなので、身長差を考えれば当然だ)とりあえずペースを落とすと、何故か少し怒ったようにしていた。


「……分かったよ」


仕方なくペースを元に戻すと、ついて来づらそうにはしていたが何とか早歩きでついてきた。(なんか小動物みたいだな)

そんな事を思いながら事務所までの道を急いでいると、不意に耳につけていた無線機に着信が来た。


「翔太郎!今どこにいる⁉︎」


声の主は弧門さんだった。その声は明らかに焦っていて、俺もそれに釣られて声のトーンが上がった。


「今は事務所に向かってるとこですけど、何かあったんですか?」


「いいか翔太郎、事務所には向かうな。訳は後で話すから、とりあえずお前の家に向かってくれ」


「コイツは、三浦はどうしますか?」


「三浦も連れて行ってくれ」


マジか、と思ったが弧門さんからの指令なら仕方ない。若干面倒だが三浦にもちゃんと説明しよう。


「三浦、さっき弧門さんから連絡がきてな、急遽事務所じゃなくて俺の家に行く事になった」


そう説明すると案の定、言葉こそ発しなかったがかなり驚いたようだった。とはいえ指令には従わなければならない。

そういう事で俺と三浦は夕食を買うためコンビニに寄った後、マンションに向かった。その道中もなんとか話す隙を探ったが、全く話せる隙がない。

(明日からコイツの相棒って……冗談抜きで荷が重すぎる)

明日もこんな感じで会話が出来ないと思うと、本当にうまくやれるかが心配だ。

そうこうしていると俺の部屋に着いた。そして鍵を開けて入る。一応テレビや冷蔵庫、テーブルにソファーにイスと最低限の家財道具はそのまま残してあるが、我ながら生活感が薄い部屋だと思う。よく思い出してみると、ここ最近ずっと事務所に入り浸りでまともに帰ったのは5日前だ。

弧門さんの話では、三浦は少し遠いところから来ているらしいので、風呂や夕食を早く済ませ明日のためにも休ませてやりたいと思った。


「今風呂にお湯溜めてるから、溜まったら入っていいぞ」


それを聞いた三浦は嬉しそうにしていた。よっぽど疲れていたんだろう。

しばらくすると風呂にお湯が溜まった事を知らせるようにアラームが鳴った。鳴ったのを聞いて、入ってきていいと言うよりも前に三浦はさっさと浴室へ向かっていた。

そう言えば三浦は、この部屋に入ってから一度も荷物の整理をしていない。別に言うほどの事でも無いが、一度くらい整理をしてもいいのでは無いだろうか。何かやましい事でもあるのか?

そしてもう一つ今気になったのが、さっきアイツは浴室へ入ったが、その時自分の持ってきていたバックごと入っていったのだ。着替えだけ持っていけばいいだろうに。

(あ、やべ。シャンプー持っていってもらうの忘れてた)

今風呂のシャンプーが切れていて丁度変えを買ってきたところだったのだが、それをまだ浴室に持って入っていないのだ。切れていた事を言っていなかった俺のミスだったが、三浦が自分で持って入ってくれれば楽だったと思わないでも無い。

俺が持って行こうかとも一瞬思ったが、急に入ったらいくら男同士とはいえヤバい。とりあえずノックだけでもして、入る事にした。


「三浦、悪いけど入るぞ」


そう言って入ると、そこに立っていたのは下着姿の女の子だった。

え?


「キャアアアアア‼︎」


「うわあああああ⁉︎」


彼女は悲鳴を上げた直後、俺を敵認定したのか俺に向かって右ストレートを放ってきた。

(なんつー物騒な女だ)

この瞬間、俺もちゃんと避けずにくらっていれば良かったのだろう。(俺の身体は良くは無いが、こういうのはくらうのがお約束だろう)だがその意思と真逆に俺は反射的に回避した。

本当にごめん。

すると彼女は、足元にひいてあったタオルで体勢を崩した。流石に目の前でコケそうなのを見るだけなのは酷いと思い(しかもコケた原因は100%俺)一気に近づき、彼女の身体を片腕で支えた。その瞬間間近で目が合った。とうの彼女は色々あったせいで涙目になっていた。

……かわいい。黒いクッキリとした瞳と桜色の唇、清潔感のある茶髪。卵型に整った輪郭に、白く透き通るような頬は紅く染まっている。

(つーかホントに近い)

異性にほとんど興味が無い俺でも、目が合っただけで思わずドキドキしてしまった。

このたぐいのドキドキは心臓に悪い。

本来なら、ここから何かマンガ的な展開が起こるのかもしれないが、余りにも状況が悪過ぎる。それと、ここから起きるのは俺も困る。

彼女は俺の腕で支えられた状態で、今度は左フックを放ってきた。

……いや、いくらこの格好覗かれたからって、初対面の(それもこれから一緒に仕事をする)人間にパンチするってヤバ過ぎるだろ。

一瞬、くらった方がいいのでは?と言う声が脳裏によぎったが、わざわざくらう気にもならず、あえて透かすように左フックをかわして、体勢を立て直したの見て一気に浴室から脱出した。

脱出した直後、浴室から、バカ!変態!と罵ってくる。やめてくれ。お前が女だと知らなかったし、知らされてなかったんだ。

彼女は俺の方を警戒しているのか動いていなかったが、しばらくするとどうやら風呂に入ったようだ。入った事を確認して俺はマンションを出て、弧門さんにグチ電話をする事にした。


[よぅどうした?]


「どうした?じゃありませんよ!何なんですか一体!」


[えー、なんのことだよ]


「とぼけないでください!三浦の事ですよ!」


[あーそういや言ってなかったな、三浦は女の子だよ]


その一言に思わずため息が出る。


「……あと5分早くそれを言ってくれれば、俺は変態扱いされませんでしたよ!」


[お前、さては何かやったな?]


電話越しでも分かった。弧門さん、アンタむっちゃ笑ってるなぁ⁉︎

しかもこの笑い、明らかに狙ってやがった。

とりあえず何があったのかを時間をかけて話した。話している最中もずっと弧門さんは笑っていた。

15分は経っただろうか。流石にもう

部屋に入っていいだろうと思って、恐る恐るドアを開けて入る。

そこには風呂から出て服を着替えた三浦が立っていた。

(あんな事あった後だからこんなの考えるのもアレだけど、やっぱかわいいな)

一方の彼女はというと、髪をいじりながらそっぽを向いている。俺と目を合わせるのがそんなに嫌か。

ここはバンジージャンプといい勝負が出来るくらい一気に落下した好感度を、少しでも上げるべくコミュニケーションを試みるか。

というかまずは謝罪を。


「あー、さっきはごめんな。まさかお前が女だと思わなかったから」


「ほ、ホントに驚いたし、凄い恥ずかしかったんだからね!」


やっぱりそれ言うか。


「うー……確かにアレは俺がほとんど悪かったが、弧門さんもお前が女子だって事俺に知らせなかったから同罪みたいなとこあるし。

第一、お前が男か女か紛らわしい格好してたし、体つきも微妙だったから分からなかったんだよ!」


半ば逆ギレみたいに、自分でも何を言ってるのかよく分からなかったが、とりあえず言いたいことを言った。

チラッと彼女の表情を見ると、完全に呆気にとられていた。そして自分の中で俺の言った言葉の意味を反芻して理解しようとしている。


「……ねぇ、『体つきが微妙だったからよく分かんなかった』ってどういう意味?」


そこか⁉︎と思って表情をうかがうと、明らかな作り笑いを浮かべている。しかも後ろからかなり黒いオーラが見えている。応え方を間違えたら殺されるヤツだ。


「いやーだって、背は男にしちゃちっさいし、しかも結構華奢だから女かなーとは思ったけど……」


「けど?」


「い、いやー、その、なんというかだな……」


「はっきり言って!」


頼むからそう突き詰めないでくれ。


「だ、だから!女と判別できる要素が少なかったんだよ!小柄な点だって俺の師匠みたいな人いるし、華奢俺も一緒だし。何より……」


「何より?」


言いたく無いので片手で顔を覆いながら、もう片手で彼女の身体を指差す。

少し不思議そうな表情を浮かべ、自身の身体を見つめ下ろすと、俺の言った意味を理解したのか、再び顔を赤くして涙目になりながら俺に殴りかかってくる。

(なんかデジャヴ)


「なんでそんなトコしか見ないの、このヘンタイ!」


「何度も何度も人をヘンタイ呼ばわりするな!」


「そ、それに、私だってこう見えてそこまで無いわけじゃ無いもん‼︎」


結構な大声でそう宣言する彼女に、俺も半ばパニックになりながらツッコミをいれる。


「お前も一端の乙女ならそんな事を自分で言うな!」


弧門さんや士が見たら、間違いなく笑いそうなコントじみたやり取りを繰り返したが、俺自身もう色々と疲れたし、彼、もとい彼女も疲れているだろうから、軽くなだめて遅い夕食をとった。


「……俺、お前とこれから仕事してくのスゲー不安だよ」


「それはこっちのセリフ!」


とりあえずコミュニケーションには笑顔が重要だから、笑いながら何か適当な事を話す。


「あと、俺お前に格闘も教えろって弧門さんに言われたからそのつもりで」


「へー。でもさ、強いの?背は高いけど、そんなに強そうに見えないよ?」


皮肉っぽく言ってくるので、俺と一緒に仕事してたらいずれ知る事をこの場で色々と言っておく。


「そもそも人の強さは見た目じゃ決まらねーって。まー俺が使ってるのは、俺の師匠から学んだ『躰道』ってのを自分に合わせた我流で……カッコつけた言い方するなら"オンリーワンの戦い方"ってやつだ」


「つまりボッチって訳だ」


「そーそー、使い手が1人しか居ないからボッチって、誰がボッチだこのちびっ子」


再度噛み合いそうになったところで、お互いに体力の限界が来て、仕方なく寝ることにした。


「お前はこの手前の部屋使ってくれ、俺は奥の部屋だから何かあったら言ってくれよ。あ、電気のスイッチはドアの横とベッドの上に置いてあるからな」


「分かった。…………言っとくけど部屋には勝手に入ってこないでよ?」


ドアから少し顔を出して俺に念押しするように言ってくる。俺はよっぽど信用が無いらしい。


「入ったところで何の得も無いのに入らねーよ。中学生と添い寝とか趣味じゃねーし」


「ハァ⁉︎ちゅ、中学生⁉︎それは聞き捨てならない!」


「さっさと寝ろ」


とは言え新しい相棒は面白そうなやつだ。

(明日からからかってやろ)

そんな事を思いながら、俺はゆっくりと眠りについた。

キャラ説明


門矢 零士 カドヤ レイシ(23)

弧門私立探偵事務所所員

比嘉と弧門の2人が探偵事務所に所属するにあたり探偵事務所に入った青年。

格闘能力は比嘉や弧門と同等で、カランビットナイフとサバイバルナイフの二刀流での格闘が得意。(実はシラットの遣い手ではあるが、まともに描写される事は多分ない)

小学校にもまともに通っていなかった比嘉に勉強を教えた。三浦が来る前までは比嘉の相棒だったが、比嘉がこれから三浦と組むにあたり3年ぶりに再開した海藤と組むことの方がこれから増えていくことになる。

かなりの天才肌で勘がよく、さまざまな事ができる。探偵業を続けていられるのは、ひとえに門矢の探偵としての技量があってこそ。

裏ルートに明るく、比嘉の使っている"黒刀"や自身の使っているナイフ等の武器を仕入れている。

海藤とはかなり長い付き合いで、本人曰く、とある場所に潜入していた時に出会ったらしい。その潜入中に食べたナマコにあたったためナマコが嫌いになった。

また自分専用のカメラを持っているが、なぜかピンボケしたものしか撮れない。


海藤 大樹 [カイトウ タイジュ](23)

自称フリーター

しかし、正体は世界各国で多くのお宝を盗む怪盗で、今までにも多くのお宝を盗んでいる。お宝を盗む目的は不明。

性格は優しいが現実主義的な面もある。

門矢の友人で、門矢が"始まりの家"に入るよりも前からの知り合い。そのため門矢の事はほとんど知っている、ある種のヤバいやつである。

怪盗ということもあり潜入が得意で、弧門から時々仕事に協力して欲しいとの依頼があるほど。

また戦闘にも秀でており、父親から貰ったシングルアクションアーミーでの銃撃や格闘も得意としている。

第一話でも披露していたが料理が得意で、さまざまなジャンルの料理を作る事ができる。

門矢同様ナマコが嫌い。

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