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(血が反応…ねぇ。
となると『かぼちゃらーめん』って、イボルボン産?
ゲーム内では『古の魔器』ってあったけど、イボルボンってそんなに長い歴史があったっけ?
比較的新しい国だったと記憶してるんだけど…。
それに私は、彼等が隣国イボルボンに存在するリッケ家の縁者…と言う事くらいしか知らない。
名前も恐らくは偽名…良くて愛称と言った所かなと思う。
と言う事は、出自などはあまり知られたくないのだろうと思って、話題にも、しないようにしてきたけど。
彼等が貴族階級なのは、ほぼ間違いないと思う。
ルルさんもシャフさんも、セル様の事を呼び捨てにしてるくらいだし。
何よりあの魔力量に技量……リッケ家が魔法士を多く輩出している名門なのは間違いないけど、それにしたってセル様は圧倒的だものね。
ぁ、ルルさんも…少なくとも、この学院の中では断トツのトップクラス)
脳をフル回転させながら歩いていたが、フィーの足取りは徐々にゆっくりになり、最後には止まってしまう。
(あれ…血に……魔力に反応とかなら私でもどうにかなるかもしれない。けど…血となると、私では全くわからないのではない?
私……セルフ戦力外通告をしてしまったのでは…)
『血に反応』という言葉から考えれば、出自の明らかでないフィーが、かぼちゃ武器を探し出せる可能性なんて皆無だ。
隣国貴族であるセル達と、フィーとの間に繋がりがあるとも思えない。
だからと言って、何の手伝いも出来ないのは流石に悔しい。
今だけの繋がりだからこそ、この世界で見つけた推しの役に立ちたい。
(……そう、そうよ。
血の反応で探せなくても、私には記憶があるじゃない。
思い出すのよ、ヒロイン達が『かぼちゃらーめん』を見つけた時って……)
フィーは何とかして思い出そうと、腕組みをして唸る。
武器探しの下りなんて周回前提だった事もあり、画面なんてほぼ見ていなかったが、流石に初回はきちんと見ていた筈だ。
思い出せ、自分!!
(背景には緑が多かった気がするし、森というか外で間違いないはず。
となると、じゃあ…今いる森だか林だかが正解って事よね。
けど…何かを見つけたとかじゃなかったような……待て…でもあのアイテムって、台座と言うか、祭壇みたいなところに置かれていなかった?
あ~……何か思い出してきた。
と言うか、発見の流れって、そう言えばテキストだけだったじゃない。
流し読みしてたかも……後悔先に立たずだわ。
まぁ、焦った所で、都合よく思い出せるモノでもないだろうし、ゆっくりじっくり記憶を探って行くしかない。
ハハ…私にゲームとしての記憶がある事を知らないセル様達が、私が戦力外である事を考えなかった…なんて事はないわよね。
なら無暗に歩き回るより、文献とかを探す方面での手伝いを、期待されてたかもしれないな…。
…何だか凹むわ。ルルさんやセル様、シャフさんにも気を遣わせたって事だものね…はぁぁぁ)
結局、その日の探索は空振りに終わる。
これまで手段のあるセル達が、探して発見に至っていないのだから、当たり前と言えば当たり前の結果だ。
しかし、セルフ戦力外通告をしてしまったフィーは、表面は取り繕いながらも、酷く落ち込んでいた。
何とか助手の仕事をこなし、そっちが終われば、まだ終わっていなかった担当本…現存しない魔法皇王国の調査考察の写本作業に向かう。
そうしている間に、気づけば陽は大分傾いていた。
モスリンとスミナに挨拶をして、トボトボと帰路に就く。
今日一日、何とかミスなく終えたが、未だ落ち込みは絶賛継続中…。いい加減に気持ちを切り替えなければ、本業に支障が出てしまうだろう。
フィーは自分で自分の両頬を、パンと平手で打つと、再び歩き出した。
門番に挨拶し学院から出ると、少し先の方にイメネアの姿を見つける。
イメネアは、校舎内立ち入りの為に講師助手となったフィーの代わりに、アンネッタの事も引き受けてくれている同僚だ。
もしかして、アンネッタに何かあったのだろうかと、フィーは瞬時に蒼褪めた。
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