表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役メイドだなんて言われましても困ります  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

202/213

202


 フィーは本日も忙しい。

 とは言っても、セル達が隣国に戻る事は決定済みで徐々に魔法講義の時間は減り、助手としての仕事は減る一方だ。

 その為、専ら忙しいのは本業(メイド業)の方である。


 元ドニカ…現ティディの、メナジア以外の公爵一家への紹介も終わった。

 案の定と言うか…アンネッタもケルナーも、彼女が『あの迷惑令嬢(ドニカ)』だと、最後まで気付かなかった。恐らくこれから先も気付く事はないだろう。

 つくづくナホミ…いや、この場合は直美だろう……彼女の偏ったメイクテクニックには脱帽である。当然良い意味ではない。


 ティディ自身も強化魔法の修練が進んでいる。

 以前は拳一つよりも小さな範囲を覆うのが精一杯だったが、現在は何とか掌サイズまで拡大する事が出来るようになっている。

 そして一番大きいのが、以前は無意識に発動するしかなかったが、現在は任意で発動する事が可能になっている事だ。


 まぁ…まだマナー他が足りているとは言い難い状態なので、王宮へ同行は出来ていないが、フィーとイメネアにくっついて、部屋付き…いずれは専属にもなれるよう経験を積み始めている。



「そこの紐取って」


 アンネッタの髪を整えるイメネアの指示に、ティディはおろおろと周囲を見回す。

 本来アンネッタ専属メイドであるフィーではなく、イメネアが髪結いをしているのには訳がある。ティディの指導だ。


 フィーはティディの後ろに控え、観察している。

 とはいえ、あまりアンネッタを待たせる訳にはいかない。小声で助け舟を出す。


「リボンでもピンでもなく紐…と言われましたね?

 であれば仮結いの為の紐です」

「ああ!」

「声が大きい」

「すっ……スミマセン」


 その様子にアンネッタがくすくすと笑っている。


「大丈夫よ、ティディ。

 フィーとイメネア、二人の指導にちゃんとついて行けているのだもの。

 心配はないわ」


 アンネッタの言葉に、ティディは感動した様に薄く涙を浮かべた。

 少し前まで、散々暴れていたドニカの姿なんて、もうどこにもない。


「お嬢様…はい、ありがとうございます。

 あたし、頑張ります」


 感動シーンに申し訳ないが、今日はアンネッタと耕作のプライベート茶会があるのだ。


 あれからぎこちなくも、二人の距離は少しずつ縮まっている。

 ただの日本人大学生だった耕作も、エネオットとしての記憶もあるからか、徐々にエスコートするのも板についてきた。

 勿論、影でフィーの助言は続いているが、そろそろそれも中止して良さそうだ。

 耕作と呼ぶのではなく、エネオットと呼び直した方が良いかもしれない…と思う程度には。


 出掛ける準備が終わり、(あらかじ)め正面に回されていた馬車に乗り込む。


 王宮に着くと、ここ最近の出迎えはエネオットだけだったのに、今日は王妃付きの侍女まで控えていた。

 何事かと思っていると、ヨリアンナからの伝言があったらしい。エネオットに伝えておけば良かったのだが、伝える前に彼が出迎えに動いてしまったのだそうだ。


「茶会の後、王妃陛下の所へ行かないといけないようだわ」


 アンネッタはそう言って、用向きの書かれたカードをフィーに渡してきた。


 『承知しました』と、カードを受け取る。

 尤も、その隣でエネオットが顔を(しか)めていた。


「なんの話だろ…。

 先にパパッと済ませられる話じゃないって事か…」

「どうでしょう。

 どう言った御用件かは書かれていませんでしたから」

「うん。

 俺も同行するよ」


 エスコートされながら優しく言われて、アンネッタの方が頬を赤らめた。


 穏やかに、だけど親密な空気を深めた茶会をキリの良い所で切り上げ、アンネッタとエネオット、そして同行を求められたフィーの3人で王妃の私室に向かう。


 ノックをし、中からの返事を待ってから入室。

 部屋の中では王妃ヨリアンナと、王女ネルローネが笑顔で待ち構えていた。





ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。


リアル時間が少々慌ただしく、隙を見計らっての創作、投稿となる為、不定期且つ、まったりになる可能性があります。また、何の予告もなく更新が止まったりする事もあるかと思いますが、御暇潰しにでも読んで頂けましたら嬉しいです。


ブックマークやリアクション等々も、頂けましたらとても励みになりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

ブックマークや評価等々くださった皆様には、本当に本当に感謝です。


AI不使用な事もあり、誤字脱字他諸々のミス、設定掌ぐる~等々が酷い作者で、本当に申し訳ございません。見つけ次第ちまちま修正したり、こそっと加筆したりしてますが、その辺りは生暖かく許してやって頂ければ幸いです<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ