↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結済】悪役メイドだなんて言われましても困ります  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

184/215

184 狭間の物語 ◇◇◇ ナホミは足掻く―2―



 ―――落ち着いて…

 ―――落ち着いて考えるのよ…

 ―――とりあえず、ここは牢屋…よね?

 ―――しかも地下牢……って、なんであたしが牢屋になんか!

 ―――あぁ、もう違うって!

 ―――そうじゃなく、脱出方法を考えるのよ

 ―――それにしても、じめじめした場所…

 ―――しかも臭い…そんな所に4人か…

 ―――普通、長居したくない場所よね?

 ―――つまり、あまり長い時間居なくてもいいって事で

 ―――はぁ? ちょ……急がないといけないじゃないのよ!!

 ―――チッ…えっと……そう…そうよ



 状況から時間の余裕はないと思い至り、焦りの色を濃くした声音に、突然喜びのような…場違いと言いたくなるような音が()ざり込む。



 ―――あたしはこの身体に入り込んだだけ

 ―――まぁ、元も持ち主は居ないというか

 ―――最初は空っぽだと思ったのよね

 ―――なのに残骸がしがみついてて、ほんとウザ

 ―――ウザすぎたから、噛みついてやったら大人しくなったけど

 ―――これ、噛みついてるのを外したら……

 ―――そうよ、外せばあたし、この身体から出られるんじゃない?

 ―――あたしってばアッタマいい~~~!

 ―――やっぱ『流石ア・タ・シ』って感じぃ~~!

 ―――じゃあ兎に角噛みつくのを止めて…

 ―――……って、アレ?



 今度は再び焦りが見え始めた。



 ―――ウッソ…なんで?

 ―――は、外れない

 ―――ちょ、ぁ…違う、こいつ……

 ―――放せ、放せってーの!!

 ―――残骸の癖に、あたしにしがみつくなって言ってんでしょ!!??



 微かに悲鳴のような音が聞こえた気がする。

 それはナホミの身体を乗っ取った、直美にしか聞こえない程微かなモノだった。



 ―――あぁもう!!

 ―――本気でウザッ!!

 ―――でもこれでこの身体、捨てられるわよね



 喜色満面とはこの事か…と呟きたくなる程、ナホミ…いや、直美の声は弾んでいた。

 だが、それも直ぐに一変する。



 ―――あれ? なんで?

 ―――何で離れられないの??

 ―――いや、おかしいって……出られるはずよね?



 誰に問うでもなく、直美は問いかけた。



 ―――えぇい、出せっ! 出させろってば!!



 どんなに叫んでも、暴れても、直美の魂はナホミの身体から放れられないでいる。


「おや、暴れておるのぉ」

「銀鎖、護神符、それに我等術士4人が固めてるのに…無駄な事を」

「本当に悪霊だったんだな。なんにせよ、封じ込めには成功していて良かった」

「なんか誰かから進言があったらしいけど、流石王妃様だね。って言うか、早く執行して貰いたいんだけど?

 ……言いたかないけど、飽きたよ…俺」



 ―――嘘…うそ、うそうそうそ!!

 ―――封じたって言った?

 ―――でられないって……え、このまま…

 ―――このまま執行されちゃったらどうなんの?

 ―――執行って、やっぱり死刑とかよね?

 ―――ぁ、ぁぁああぁ…いや…嫌よ!!

 ―――出して!! 放して!!!

 ―――死にたくない…もう死にたくないのよ!!



 この状態で身体が死に至れば、巻き込まれるかもしれない。

 そして今度こそ、永遠の死に至ってしまうかもしれない。

 そんなのは御免だった。

 折角生き返れたのに!

 本当は生き返ったんじゃないんだろうけど、それでも!!



 直美は前世、日本で殺されるときの事を思い出す。

 虐めて虐めて虐め抜いた……鬱になるまで虐め倒した新人後輩に駅で突き飛ばされた。

 迫りくる電車……咄嗟に何か掴んだ気がする。

 多分ゲームの受け渡しに呼び出した弟…耕作の腕か何か…。



 ―――あぁ、いやよ…いや……

 ―――出して、出しなさいってば!!!!!

 ―――…あたしが、この根岸直美様が頭下げてやるから!!

 ―――……違う…お願いするから

 ―――お願いします…



 そこからはもうわからない。

 だって直美の意識も記憶も吹き飛ばす声が聞こえたから。


「やっと時間みたいだ。

 早く済ませようよ。飽きちゃってつまんないって…。

 あ~当然労いは団長の奢りですよね? 俺、楽しみにしてますから!」





ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。


リアル時間が少々慌ただしく、隙を見計らっての創作、投稿となる為、不定期且つ、まったりになる可能性があります。また、何の予告もなく更新が止まったりする事もあるかと思いますが、御暇潰しにでも読んで頂けましたら嬉しいです。


ブックマークやリアクション等々も、頂けましたらとても励みになりますので、どうぞ宜しくお願い致します。

ブックマークや評価等々くださった皆様には、本当に本当に感謝です。


AI不使用な事もあり、誤字脱字他諸々のミス、設定掌ぐる~等々が酷い作者で、本当に申し訳ございません。見つけ次第ちまちま修正したり、こそっと加筆したりしてますが、その辺りは生暖かく許してやって頂ければ幸いです<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。